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卯岡若菜
2019年1月23日 07:49
受験生の頃に受けたAO入試の小論文に、「一人」と「独り」について書いた。「“独り”を避け“一人”を好む若者たち」。携帯やネットで他者といつでも簡単に繋がれることなどについて書いたその小論文は、二次試験の面接官である教授に「おもしろかったです」と褒められる。うれしかった。昔流行った動物占いで、わたしは「ひとりを好む狼」だった。人は好きだ。人と話すのも、共に過ごすのも好きだ。けれども、誰かと過ごす
2019年1月19日 21:00
「いいなあ」と思う作品や文章に触れるたび、ぎゅむーっとゆっくり押しつぶされるような感覚に陥る。静かに、けれど確かに加えられる圧。「打ちのめされる」という言葉には、どこかスパーンとすっ飛ばされて「あああ」と頭を抱える印象を抱いているのだけれど、わたしは吹き飛ばされずにじんわりとプレスされる。百科事典や辞書を頭の上に載せられているような感覚。ただ、押しつぶされてもきれいな押し花はできあがらない