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詩ことばの森⑳「心のゆらぎ」
わたしは、仕事でも生活でも、考えることが多いようです。それでいて、なかなか考えがまとまらず、ゆらいだ心持になることがあります。そんなときは、自分だけで抱え込まず、身近な家族や友人に話すことにしています。話すことで、相手の反応や言葉に、自分の姿が映しだされる気がして、なんとなく客観的に判断することができるようです。心のゆらぎがおきるたびに、そんなことを繰り返しています。
心のゆらぎ
水のうえに うつる姿をまえに
わたしは こころの言葉をさがそうとします
川岸に 咲いた花は
風が吹くたびに ゆれて
わたしはたえかね ふたたび歩きだします
心のゆらぎを みとめることができぬまま
川の流れをさかのぼると 橋がありました
橋を渡る人がみえます
その人が抱える おもいカバンとともに
川面に長い橋がうつっています
わたしは橋を渡ります
水のうえに うつる姿をまえに
ふたたび こころの言葉をさがそうとします