詩ことばの森㉛「秋の木洩れ日」
武蔵野の面影を残す公園を歩いていました。
ふだん街にばかりいると気付かなかった、
季節の変化の豊かさに 心も澄んでいくようです。
幼い子どものようになって、秋の陽に触れながら、
公園を歩き回った一日でした。
秋の木洩れ日
木々の会話に 耳をかたむけていると
道を 光が照らしていた方向から
小さなこどもの声が きこえてきた
ここは森に囲まれた公園なのだ
あなたの嫁した家がある町にも
大きな公園があったっけ
秋の来ていることを 知ってか知らずか
蝉の声が 小さくなったようだ
もう一度生き直す としたら
それができるか ということよりも
幼いものたちは ただ夢中で
秋の木洩れ日が ふりそそぎ漂うのを
心から楽しそうに 追いかけている
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?