死にたいあなたへ、
昔見たDVの映像 母が子に怒鳴る現場を通った 好きな人に告白して付き合うことになった動画 カップルが手を繋ぐ横を歩く
冠婚葬祭 ぜんぶきらいだった
誰かが幸せになったり 誰かがとてつもなく不幸になったり そういうことがぜんぶにがてだった 喜怒哀楽
私だけが取り残されていて いつか誰もが不幸で幸福になってしまうんじゃないかと思うと怖くて 怖くて 無になりたかった 人はいつもよくなろうとして 今よりも そして 不幸になったり幸福になったりする 私にはそれらがすべて 恐怖だった 思う 今が怖い 何者にもなれない今が怖い 朝は死にたいと思わないことが難しくて苦しくて辛かった 怖くはなかった 死ねば解決すると思った 誰もが人の幸福や不幸に口出しをする だから私たちはいつも いつも通り 誰かを求める なんでもいいから 今が怖くて辛くてしんどいから だから あの人に あの人のあの声を聞きながら そうしながら 抱き合いながら 眠りにつきたい そう思う どれだけ傷ついても 私は いや 私たちは それでも 幸福や不幸を決定づけるあいつらに 幸福や不幸の原因であるあいつらに また期待して また求めて 一時的な快楽に身を浸す それはぬるま湯のようで 上がればすぐに寒くなる そんな そんなその場しのぎの そんな程度の快楽でしかない 怖い だから怖い 刹那的な快楽の連続で 今日も死なないでいてほしいと思うし 本当は死にたくないと思う 嫌 いや あの人が今 私のそばにいてくれたら 私はどうなるんだろう 愛してくれるかな そうだといいな 叶わない夢なんて 見ないほうがマシかな