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ペットも家族の一員

以前、娘にペットを飼いたいと言われたことがあった。

奥さんがアレルギーなのでペットを飼うことはできないと言ったら、がっかりしていた。その後、娘はサンタさんから犬型のペットロボットをプレゼントされて喜んでいた。ペットに名前を付けたり、段ボールで寝床を作ったりして、かわいがっていた。

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先日、バスに男の子とお母さんが乗車してきた。その後、バスを走らせていると車内からかすかに「にゃーん」という音がする。「ん?ネコの声?スマホの着信音?」と思って気にしていなかったが、またしばらくすると「にゃーん」と音がした。「あれ?」と思って振り返ると、先ほど乗車した男の子が背負っていたカバンが、実はネコちゃんのキャリーバックだった。乗車したときにはまったく気付かなかった。

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ペットとバスに乗車する際には、手荷物として持ち込むことができる。ペットをケースにいれて顔が出ないようにしたり、ケースも決められたサイズより大きいものは持ち込めない。そのため、ケースに入れることができない大きなペットは、一緒にバスに乗ることがでいない。

きっとケースに入れられているペットは、窮屈だと思っているだろう。もちろん飼い主もできるなら狭いところには入れたくないと思うが、他のお客さんを噛んだりしてしまったら、大変なことになる。

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タッピーはペットも一緒に同乗することができるバスがあったらいいのにと思った。外に「ペット同伴可」のステッカーを貼る。そのバスではペットをケースに入れないで乗車することが出来るのだ。これを「ペットバス(仮)」と名付けたい。ペットバスがあったほうがいいと思う理由は2つある。

1つ目の理由は、犬や猫を飼っている人にとっては、ペットは動物というより、家族の一員という感覚が近いと思うから。

タッピーは犬や猫を飼ったことがないが、昔ハムスターを飼っていたことがある。2年ぐらいで天国に旅立ってしまったが、かなり落ち込んだことを覚えている。

タッピーの友達はウサギを飼っていたのだが、そのウサギが亡くなった日にはショックで会社を休んでいた。いわゆるペットロスである。ペットの存在は想像以上に人間にとって大きいと思う。

ペットバスがあれば気軽に出かけられる。家族みんなで一緒にお出かけしたいと思うのが人情ではないか。

2つ目の理由は、高齢者率が世界一の日本において、ペットの存在がますます重要になってくると思うから。パートナーがいる人でも、残念ながら二人で一緒に天国に行く人は少ないだろう。片方のパートナーが先に旅立ってしまった場合、残された一人はきっと寂しい思いをするだろう。再婚するにしても簡単なことではない。その時、ペットを飼うことが、残された高齢者にとって心の支えとなるのではないか。ペットの世話をすることが生きがいとなり、足腰を鍛えることにもつながる。いわゆるアニマルセラピーだ。路線バスは高齢者の利用が多い。ペットと公園まで散歩する時、ペットと駅カフェでコーヒーを飲む時など、ペットバスがあると便利なシーンは多いと思う。

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もちろん課題はある。ペットが糞・尿をしてしまった時はどうするのか?違うペット同士が狭い空間を一緒に過ごすことで吠えたり噛んだりしないのか?

でも、一番大きな課題は、ペットを飼っている人、飼っていない人たちが、お互いを理解しあえることが出来るのか。結局、人間同士の理解が一番ハードルが高い気がする。

検索したところ、イタリア(ローマ)の路線バスでは犬をケースに入れないで同乗することができるらしい。

一つ一つ課題を解決しながらペットバスを実現できたとき、ペットを「荷物」ではなく「家族の一員」として受け入れることができたとき、日本の社会はもう少し寛容な世界に近づくと思う。

あのムツゴロウさんこと、畑正憲はたまさのりさんも「動物も人間もみんな同じ兄弟」と言っている。人も動物も結局はみんな生き物。心は通じあうはずだ。そう思いたい。


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