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社員食堂の什器を決める

社員食堂のテーブルやイスを選ぶにあたっては、家具、什器メーカーさん、4社のコンペでそれぞれご提案いただきました。

私達がこれから立ち上げたい社員食堂の要件と、食堂業者さんからもらった食堂ホールのレイアウト提案を伝えたうえで、什器メーカーさんにも提案していただくことにしました。

「美味しく食事ができて、食後も楽しい社員食堂」を作りたいというコンセプトに加えて、社員代表者と他社の社員食堂を見学し試食もさせてもらったあとのアンケートに記載のあった、明るい雰囲気や美味しそうな盛り付けについての内容も説明をしています。

新たな社員食堂の計画は、新たな建物構想のひとつにも含まれていたので、プロジェクトの中の建築設計部門からも、内装、照明などの構想提案が上がっていましたので、それらをミックスしながら徐々に内容が固まっていきました。

最終的な内装は、明るい木目の床材、大きなガラスに囲まれた外壁面、タイル調の内壁面、間接照明などで、ややシックですが明るい雰囲気のパースに表現されて出来てきましたので、これに合わせる什器(テーブルやイス)などを決めることにします。

ここでも、社員代表者と総務メンバーの5〜6名で、あちらこちらの家具を見せてもらいに歩きながら勉強させていただき、色々な種類の組み合わせのテーブルとイスを、いくつかのパターンで導入してみることにしました。

イスの足は温かい雰囲気の「木」が多くなり、座面や背面形状も肘掛形状もさまざまなものを選びましたが、なるべくゆったりと座れる椅子を選んでいます。

人気が出たのはファミレスタイプの長椅子でした。その席に座って食事をするグループは、食事のあとデザートを食べて、コーヒーを飲んで、ゆったりと過ごすことが多いようでした。

そのほか工夫をしたところは、座りにくそうな配置の席に、ハイカウンターテーブルとハイチェアを採用したことです。通常テーブルの高さは70センチ程度ですが、高さが90センチ程度の2・3人がけのテーブルです。

この組み合わせをサンプルで見たときには、社員食堂のどこかで使えるのだろうかと、あまり気にも留めていませんでした。

しかし、ひらめいたのです。

食堂の出入口付近の人の往来が激しい場所か、逆に、食堂ホールの人の往来の無い隅っこの寂しい場所に設置をしてはどうかと考え、数脚の手配をお願いしました。

例えば、食事をもらうためにできている列の人たちに、後ろから見られるような往来の激しい場所でも、ハイカウンターのテーブルであれば、あまり後ろを気にせずに食事をしてくれていました。食事を急いでいる人も利用しやすい場所で、よく座ってもらえました。

食堂ホールの中でも隅っこには、どうしても寂しい場所ができてしまいますが、そこもハイカウンターのテーブルにしてみると、一人で静かに食べたい人が座ってくれるようになりました。

数は少ないのですが、少し背の高いテーブルを二つか三つ配置するだけで、特別なスポットになるようです。

この法則は、昔からあるもう一店舗の食堂ホールでものちに採用してみましたが、同じ結果が得られて、着席率を少しだけ増やすことができました。

そして、その席に座って食事をしている人を見かけると、思わずひとりでニンマリとしていました。

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