OnCyberで体験するクリエイターエコノミーの新たな可能性
こんにちは!星影(@unsoluble_sugar)です。
最近趣味でNFTアートを集め始めまして、いつの間にやら結構な数のコレクションが増えてきました。
自身のウォレットやOpenSea等のNFTマーケットプレイスでもコレクションを眺めることは出来るのですが「ただ平面で見てるだけではもったいないなぁ」と思い、誰でも足を運んで見られるような展示用のギャラリースペースを作ってみました。
NFTを触ったことのない人でも自由に入れるギャラリーなので、作成手順や実際どんな雰囲気のものなのか、簡単に紹介したいと思います。
OnCyberでNFTギャラリーを作成してみた
今回はOnCyberというサービスを使って、NFTギャラリーを作成してみました。
OnCyberは、Web上でNFTアートを展示するためのバーチャルギャラリープラットフォームです。3D空間にNFTアートを展示して、ギャラリー内をアバターで自由に歩き回ることができます。
OnCyberのギャラリー作成手順
OnCyberでNFTギャラリーを作成するのは非常に簡単です。まずはOnCyberのサイトへアクセスし、自分のウォレット(Metamask等)を接続します。
ウォレット接続後、画面右上のプロフィールアイコン横にある「3D Studio」をクリック。
好きなワールド(ギャラリースペース)を選択します。
有料で凝ったつくりのワールドもたくさん公開されていますが、シンプルなワールドであれば無料で利用できます。
あとはワールド編集画面で自分の所有しているNFTをポチポチ選んで展示していくだけ。EthereumやPolygonなど、メジャーなブロックチェーンのNFTは大体読み込めます。
額縁選んだりサイズや位置いじれたりだけでなく、動画やWebサイト貼れたり、3Dモデル配置できたり、ワールド同士をポータルで繋ぐこともできたりと、かなり自由度は高いです。良い感じに仕上がったら公開しましょう。
ザッとこんな流れで自分のNFTギャラリーが簡単にできちゃいます。
カスタムアバターの利用も可能
ギャラリー内を歩き回るためのアバターは、VRM形式の3Dモデルに対応しています。
Ethereum、Polygonチェーン上のメタデータにVRMを含むNFTを所有している場合は、OnCyberで利用可能なアバターとして表示されます。また、NFT化されていないVRMアバターをアップロードし、使用することもできます。
ただし、アップロードできるファイルサイズ容量は最大8MBと、なかなか厳しい制限があるためご注意を。
色んな人のギャラリー見るのは楽しい
もちろん自分のギャラリーだけでなく、他の人が作ったギャラリーに遊びに行くこともできます。可愛いもの、格好良いもの、いかにもアート的なものから怪しげなものまで。コレクターの個性が出て非常に面白いです。
他の人のギャラリーへ足を運ぶと、これまで知らなかったNFTコレクションに出会えるのでワクワクしますね。
3Dモデル作品が真価を発揮する
展示されているNFTの情報を見てオファーを出したり、OpenSeaへ飛んだりもできます。
OnCyberの魅力のひとつは、ギャラリー内をアバターで歩き回れる体験です。少々大げさですが、リアルのアートギャラリーを訪れているような感覚に近い体験を得ることができます。ちなみに、OnCyberはPCやスマホのWebブラウザに加え、VRデバイスにも対応しています。
次世代のクリエイターエコノミー
2DのNFT作品はもちろん、特に3Dモデルの場合は、バーチャル空間内に置かれた作品を間近で見ることができるため、レイアウトの工夫で作品同士の関連性やストーリー性を表現することができます。
これはクリエイターにとっても非常に大きなメリットがあると感じます。既存プラットフォームでも3Dモデルの販売は行なえますが、基本的には作品個別ページが用意される形です。それらをシリーズ化したページがあったとしても、プラットフォーム依存の制限が多く、クリエイター自身の世界観が表現しきれないケースもあるのではないでしょうか。
例えば、Vket(バーチャルマーケット)などバーチャル空間上での販売イベントが開催されることもありますが、どうしても期間が限られていたり、買い切りの形態が多く、継続的な収益を得るのは難しい状況です。
また、ソーシャルVRプラットフォーム大手の「VRChat」は、ブロックチェーンやNFTの統合計画は予定していない旨の公式声明を出しています(2022年1月)。
このような事情もあり、何かとVR・メタバース界隈の人たちと、ブロックチェーン・NFT界隈の人たちに断絶が生まれてしまっています。
普通に相性良くないですか?
ことNFTにおいては、確かに数年前は投機的な部分に注目が行きがちで、僕自身も敬遠していた時期がありました。しかしながら、ブロックチェーン・NFT技術の活用はクリエイターにとって得られるメリットも多く、VR・メタバースとの相性も非常に良いものだと感じています。
NFTを活用すれば、クリエイターは二次流通によるロイヤリティを得たり、販売元の証明や取引記録を辿ることができます。OnCyberのようなバーチャルギャラリーは、24時間いつでも入れて友達と会話しながら作品を楽しむこともできます。ホルダー同士の深いコミュニケーションが、クリエイターを取り巻くコミュニティの活性化にも役立つでしょう。
すべてのプロジェクトにおいて、組み合わせが必須と主張するつもりは毛頭ありません。しかしながら、次世代のクリエイターエコノミーを考える上で「あえてこれらの技術に線引をすることに果たしてどれだけの意味があるのか?」僕にはいまいち理解できません。真にクリエイターのことを考えるのであれば、選択肢として十分ありえるのではないでしょうか。
今回OnCyberでNFTギャラリーを作成してみて、VR・メタバース、ブロックチェーン・NFT、両方の技術とビジネスに関わっている身として、なおさらその思いが強まった次第です。
ぶっちゃけ僕はクリエイターの皆さんが作る面白い未来が見たいだけなので、あまり個々の事象に固執せず、何かこう…どうにかしてもうちょっと良い感じの方向に進んでほしいなぁと思います(丸投げ)
僕のギャラリーにも遊びに来てね
純粋にOnCyberの紹介するつもりが、熱がこもり大いに脱線してしまいました。僕のNFTギャラリーはパブリックに公開されていますので、興味が湧いた方はぜひ遊びに来てくださいね。
なお、OnCyberからは1円ももらっていません。
現場からは以上です。
追記:先日参加したNFT関連のオフラインイベントレポートも書きました。リアルとマッチしたイベントが増えるともっと楽しくなりそうですね。