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【跋(ばつ):くすぶり人間のふりかえり】

「跋(ばつ)」とは序と対となってある言葉らしい。
今夜は4夜続いた【くすぶり人間と3人の尻叩き】を振り返る。

【くすぶり人間と3人の尻叩きのあらすじ】子どもの頃は作文が大好きな上に得意だったのに、日々の仕事と生活に追われて、何も書くことなく長い月日が経ってしまった、人呼んで、くすぶり人間。心の奥底に書くことへの野心がくすぶっている己に無自覚な人間である。くすぶり人間は仕事に疲れてだらだらネットサーフィンをしている際に、はたと、自分の野心に気づく。そして、そんなくすぶり人間の目の前を以前から応援していた、ツタンカーメンの装束を着た白い妖精、星見当番さんのツイートが流れていく。そのツイートを目にした途端、「3人の尻叩き妖精」を送り込むと宣言するお嬢様言葉が、聞こえたのだ。

第1夜の尻叩き妖精(複数いるけど1人)は「優先順位の妖精」だった。優先順位の妖精は「お前の尻込みリストに『いちばん無理』から『いちばんマシ』まで順位をつけろ。そうしたら初手では『いちばん無理』と『二番目に無理』を免除する」と言って消えてしまったのだという。

第2夜の尻叩き妖精は「お膳立ての妖精」だった。お膳立ての妖精は「尻込みリスト」についてリスト同士の関連性を指摘した上で、検討し、現実的にできるものに訂正した。そして「自信がない時は、自信が出るような行動をするしかありません。行動だけが、自信をもたらします」と言い、行動に至るためのお膳立ての重要性を言葉の端々に滲ませて、去っていったのである。

第3夜の尻叩き妖精は「発信の妖精」だった。発信の妖精は、優先順位の妖精がリスト化し、お膳立て妖精が段取りを組んだことについて、さらに具体的にハッパをかけた。それは次の4つである。「noteをやる」「自分が何者かを発信する」「他のアカウントと交流してする」「先輩方の投稿を敬意を持って分析し、真似る」
そして、最後に「自分自身がどういう人間かを知ること」について、意味ありげなセリフを残したのち、くすぶり人間に気合いを入れて去っていったのだった。
どっとはらい。

【記事を書いた後のくすぶり人間の尻込みリスト】
その1 仕事以外で文章を書く→済
その2 創作を、noteで何度も繰り返す→済
その3 1,600文字の手紙形式の雑文を毎日書く→済
その4 創作していることを家族や友達に言う→未達成
その5 創作物に感想をもらう→くすぶり人間を書いたことで感想をいただけたので済
その6 小説のテーマや資料を探す→志半ば
その7 小説を書く→未達成…しかしくすぶり人間を最後まで書くことはできた!
その8 完成した原稿を出版社に送る 応募する→未達成
番外編 仲間を増やすために音声コンテンツなどをする→記憶を振り返ると参加者としては、やっていた。主催者としては未達成。

この連続記事を書いたことで、番外編を含めた9個のうち7個にチェックを入れられることになる。完全なものでないとしても、何もしなかったことを考えるとものすごい進歩である。

【現実として書き手に起こっていたこと】


さて、この記事を書いた経緯を振り返ってみようと思う。
序の冒頭、夏の終わりにあったことは、ほぼ現実にあったことである。
床に落ちていたし、スマホを触ってぼんやりしていたし、自分の野望に永年気づかないふりをしていたが気づいてしまった。
実際に起きていなかったのは、「3人の尻叩き要請を送り込む」というお嬢様言葉が聞こえるという状況だけだった。
でも、星見当番さんがツイートをまとめて着々とnoteの記事を増やしているところ、イベント(対面・オンラインどちらも)を開催しているところ、さまざまなアカウントと交流しているところを見て、刺激を受けたのは事実だ。
何かした方が良いのでは?具体的な行動の何かを、と強く思って、noteのアカウントをとった。星見当番さんの真似である。ただし、X(Twitter)とは別名義で。
この時点ではまだ恥ずかしさが残っていたのだと思う。
noteのプロフィールを作りながら、やめてしまおうか?こんなことをして何になるのか?という気持ちと戦い続けていた。まあ、それは今もあまり変わらない。
気を緩めると、今でもすぐそういう気持ちでいっぱいになる。
ただ、書くことを繰り返す必要があるのは自覚していたので、「1,600文字、手紙形式」という枠組みを自らに課すことにした。手紙形式というのは書きやすいからだけでなく、自分にとって手紙が特別な象徴であるからだ。これについては後述する。noteのURLも手紙という言葉を入れた。
地道に1,600文字を書く作業を40日ほど続けた。始めてみるとそれは思ったほどの苦痛ではなかった。
テーマを捻り出す大変さと言うものはあったが何もせずにぐずぐず言っているよりはずっと、達成感があった。仕事の前後の通勤時間に書くので、むしろ休みの日より平日の方が捗ったし、仕事へ切り替わると以前より集中できた。オンとオフが創作によって切り分けられたのだと思う。ぼんやりと聞いていたAudibleや趣味で読んだ本も感想を書くと思えばしっかり集中して聴くものだ。漫然と見ていたネットの時間は消え、メモアプリを開く時間が増えた。

そんな折、星見当番さんが新たな投稿「尻込みちゃんと3人の尻叩き」が流れてきた。
3人の妖精がやってくると言う物語が、キャッチーで面白い。
加えて、ここまで丁寧に分解して無料で説明してくださっていいのかと言うほど、具体的な内容であった。
余談だが、占い師になるためのチープな情報商材を高額で売っている業者は心の底から反省すべきだと思う。占いで売れたい方はひとまず尻込みちゃんシリーズをやってみてから情報商材を買った方がいい。ずっと安上がりで効果があるはずだ。

「尻込みちゃんと3人の尻叩き」では、星見当番さんがさらに元ネタとしたのが、ウラナイ8号室のポストであることもあって、
「占い師になりたいが尻込みしていて行動できない尻込みちゃん」が主人公とされていた。とはいえ、占い師になりたいわけでない自分にも当てはまることは多かった。
そこには普遍性があった。やりたいことがあるのにできない人の黄金律のようなものがしっかり描かれていた。
ここ40日ほどの自分の変化もあって、内容にはとても納得がいったし、心揺さぶられた。

そこで星見当番さんの記事を引用して以下のようなポストをX(Twitter)で行った。

つまり、交流を試みたのである。
さらに、以下のように呟いたところ、星見当番さんから返信をいただいた。

自分の場合を書いて良いというお墨付きをもらってしまった!というか、
「ここまで背中を押されておいて、飛び込まない奴がいるのか、いやおるまい(反語)。
書くしか、ないでしょう」と尻を叩きまくって書き始めることにした。

星見当番さんの元ネタ、お話のフォーマットが、かなり洗練されていたので自分の場合に書き換えるのは非常に簡単であった。
「尻込みしている人間の元へ、3人の妖精がやってきて背中を押す」「3人の妖精はそれぞれ、「優先順位の妖精」「お膳立ての妖精」「発信の妖精」である」、この2つさえ押さえておけばこの話は書ける。
しかも、星見当番さんは惜しげもなく3人の妖精のキャラクター付けの秘密も発信してくださった。

この情報があれば、自分のネイタル(出生図)から独自のキャラクター付けが可能なのである。
さあ!材料は揃った!
あとは逃げずに書くだけだ、準備は整ったのである。
書いている最中は必死だったが、悩んだ際には、「フォーマットに沿えば必ず書ける」と唱えていた。余計なことは考えず、フォーマットにまず言葉を入れ込むと言う作業を繰り返しているうちに、「序」が、完成した。
1話完結で「序」はない。最後まで、書かねばならぬと心に決めた。
その後は、「フォーマットに沿えば必ず書ける」を合言葉にぽちぽちスマホで入力を続けた。
フォーマットと言う助けがあるにせよ、思ったよりも書ける自分を見つけて、ホッとした。
もしかしたら、書きたいものを書けるようになるかもしれないと言う希望が少し感じられたのだ。

【3人の妖精のキャラクター付けについて】

さて、3人のキャラクター付けについて。
これがかなり楽しく、そして意味ある作業だったと思う。
私は、占い師ではないし、占い師になるつもりもないが、趣味で西洋占星術の本を読んだり、自分の出生図を出したりしている。
そのため、土星星座、月星座、太陽星座は分かっていた。ハウスもわかっている。そのあたりからキャラクターを作れば良いのだが、さらに作りやすくするため、サビアンシンボルを使うことにした。
サビアンシンボルとは、とある人が、すべての星座全ての度数にキーワードをつけたものである。ざっくり〇〇座というより、もっと具体的なイメージが描かれているので、キャラクターにするにはちょうど良い。

星見当番さんは、お読みになっている時から、どのキャラクターがどの度数であるかがお分かりだったようだ。さすがである。
個人的には自分の太陽の度数、獅子座♌️30度「開封された手紙」をとても気に入っている。
しかし、それがまだまだ自分のものになっていないということもわかっている。

星見当番さんは獅子座♌️30度を「拡散希望」と表現する。
私はまだ、胸をはって「拡散希望」とはいえない。
「拡散希望」をものにできてない人間が、「尻込みちゃんと尻叩き妖精」特に「発信の妖精」に感銘をうけて記事を書き出すなんて、出来すぎた話だ。しかし占星術を勉強していると、こう言う面白いことが山ほど起こる。

また、物語の中で、「発信の妖精」が、少し悲しそうなのは、「優先順位の妖精」や「段取りの妖精」の方が現実生活で活躍しているからだと思う。それは、無力だからではない。あまりに力があるので、封印してきたようなところがある。ナウシカの巨神兵は世界を燃やす火を持つ故に、埋められていた。あれに近い。
だって、私の「発信の妖精」は「拡散希望」なのだ。これまで、ほいほいと出すわけにはいかなかった。
多分、そうなんだと思う。

それなりの人生経験を経たうえで今回の記事を書き、「発信の妖精」は長い封印からとうとう解き放たれたかもしれない、と思う。
少なくともこの記事を読んでくれる人がいることを、「発信の妖精」は心から喜んでいる。
記事を書くことで、妖精たちについて考え、自分についてまた新しい方向から掘り下げられたのは貴重な経験だった。

明日からは何を書こう。
疲れ切った中でも、頭は動き始めている。
でもまあ、今日のところは、おやすみなさい。


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千歳緑/code
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