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【感想】読書感想文「凶鳥の如き忌むもの」「空の境界」「地面師たち」「大樹館の幻想」_非実在女子大生、空清水紗織の感想Vol.0053

ちょこちょこ読んでいた本の感想を一言ずつ。備忘録的に。
※ネタバレあり

「凶鳥の如き忌むもの」
刀城言耶シリーズ2作目。
前作のおどろおどろしい雰囲気から変わって、本格ミステリの要素が強くなった一作。
個人的には前作の雰囲気が好きでその前提で読み始めてしまったので、消失トリックに時間が割かれ始めてからようやく「ああ、これは本格ものか」と頭を切り替えました。

ただ、作品全体を覆う暗くて不気味な感じはやはり好みなので、引き続き追いかけたいシリーズ。

「空の境界」
ずっと読みたいと思っていた奈須きのこ先生の小説。
式のこととか、小川マンションとか、断片的な情報が目に入ってくることが多い作品でもあったので、今回こうして履修できて良かった~。

時系列が分かりづらいので最初は混乱するかもしれないけれど、読み進めていくうちに解消されるので、もし最初の方で躓いている方がいたら、是非最後まで読んでみてほしい。

個人的には、藤乃が登場する「痛覚残留」からグッと引き込まれました。
藤乃視点の物語も分かりやすく、式とのバトル描写も手に汗握る展開で、あっという間に読み進められました。
映像作品買おうかな……。

「地面師たち」
ネットフリックスで話題の作品の原作。
ネトフリは契約していない、でも「地面師たち」は気になる……ということで小説版を手に取ったのですが、もうめちゃくちゃ面白かったです。

詐欺を働く側(つまり地面師側)、騙される側、事件として追いかける側、それぞれの視点が絡み合って常に緊張感が漂っており、次が気になって仕方ないお話でした。

どうやら続編の小説も出ているようなので、そちらも読んでみたいなあ。

「大樹館の幻想」
乙一先生初の、館もの本格ミステリ。
本格といいつつ、胎児の声という超常現象をしっかり持ち出してきているのは流石乙一先生と思いました。

ミステリアスでもあり、ロマンチックでもあり、文体にすら幻想的な印象を抱いてしまう作品でした。


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