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何だかすごいな、子どもって

けんか。

机をこっちに寄せて、いやこっちだ、っていうやつ。どっちもまっすぐしたいけど、意見が合わない。黙ってみてたら、周りも巻き込んで結構なけんかになった。一方が怒って怒鳴って泣いた。

基本、こういうタイプのけんかに介入しない。

周りの子が訴えてきても、暴力が振るわれていない限り介入しない。好きなようにさせておく。もちろん怒ったり、後で説教したりもしない。当人たちが話を聞いてくれと言ってきたときは、聞く。

で、事情を聞き、どちらも教室のためにきれいに机を並べたかっただけだよねと確認。どっちも、きれいに並べようとしたんだよね、と。でもうまく調整できなかったんだよね、と。一方は号泣してるし、もう一方は困った顔してるし、まわりの子たちも困った顔で見てるし、なんかなあと言う感じ。

さて、勉強しますかというころ、ある子がぼそっと

「みんな違うから、仕方ないんだよ。みんな自分と同じって思っちゃうけど、でも、一人一人違うから、同じになるのは難しいんだよ。だから、自分はこう思うけど他の人はどうかなって考えるのが大事」

と言い出した。それを聞いて他の子も

「みんな脳みそが違うんだよね」

「いいとか悪いじゃなくて、違うからけんかになっちゃうんだよね」

と言いだす。

ああああ。まいりました。子どもたちの感性って、ほんとにすごい。かなわないな……。

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