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その都度、私はこれが一番いいというのを選んでいる人

情緒、情緒、情緒がやってきた!
わーたーしーに、情緒~、がやってきた!
みなさん!!!!! どう思います? 情緒って、感情って、気持ちって、いる? いらないんじゃない? 実はいらないんじゃない? 怒ったり悲しんだり、もうめんどうくない?
そういうの、ぜんぜん、もう、いらないんです。何されても起こらない。何しても楽しくない。
ただ、農作業や事務作業して、お金もらって、栄養とって風呂はいって寝る。
それだけのこれだけの毎日。まあ、感情もなきゃないで、なんとかなるんじゃないんですかね? 絵を描けなくても生きていけるし、いろんなことあってもあったっても、生きてはいける。
だから、感情がなくっても?
なんてね。感情がなかったらつまんないじゃん? いやでもまてよ、そのつまらないって感情も、感情なかったら、当然ないよな。じゃあ、ではやっぱりいらないのでは?
これなかったら、感情なかったら、夫婦ゲンカも起きまい。
と思う2024年6月3日18時01分に書く無名人インタビュー791回目のまえがきでした!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(作家・無名人インタビュー主宰)】

今回ご参加いただいたのは 橘 さんです!

年齢:年齢不詳
性別:女性
職業:会社員


現在:ポジティブ怠惰だと思います。

erica:今は何をされている方でしょうか?

橘:ゲーム会社で、ソーシャルゲームの運営ディレクターをやっています。

erica:どういったお仕事ですか?

橘:ゲームを作る人は別にいて……「そもそも何をゲームに実装するか」「タイミングはいつにするか」というあたりを、現場ベースで取りまとめたり指揮をしたりする仕事です。

もちろん上にプロデューサーがいますので、最終的な判断やOKサインはプロデューサーにいただく必要はあるんですけど。プロデューサーの代わりに、現場のあちこちを尋ね回って諸々を調整する仕事ですね。

erica:この仕事をされて何年になりますか?

橘:業界には20年ぐらい在籍していて、うちディレクターは10数年です。

erica:お仕事をされてみていかがですか?

橘:「お客様に楽しんでいただけるゲームを提供する」ことに対して、色々と試行錯誤をするというやりがいはあります。

ただ、仕事の視点でゲームを見るようになりがちですね。それこそ、プライベートでゲームを遊んでいるときも……。なので、人によって向き不向きはあると思います。

「好きなことを仕事にして、楽しめるか楽しめないか」という点ですね。

erica:ご自身では向いていると思いますか?

橘:向いているとは思いますが、この仕事である必要はあまりないと感じています。

『何らかのサービスを提供する仕事』が好きなので。とはいえ、他の業界もそういうことはあるかと思いますが、どうしても専門職が強い仕事になるので、一度この業界に入ってしまうと、異業種に転職するのはとても難しいです……。

erica:具体的には、どんな視点で見られているんですか?

橘:例えば、人気のゲームがあり、やってみようかな、とダウンロードしてみますよね。

そうしてゲームを起動したら、まずはタイトル画面までの間、それを経てホーム画面までの間に、どんな情報がどんな順番で提示されたか、とか……あとは、チュートリアルでは何をレクチャーしていたか、その間にどういう画面の転移があったとか、そういうのを見ています。

画面1つをとっても、どんな要素がどこに配置されているのか。タップすると、下の階層には何が配置されているのかとか。とにかく視認性や挙動を細かく確認しちゃいますね。

先のチュートリアルでも、開始して終わるまで何分かかったか、それを自分は短いと感じたか長いと感じたか、とか。

自分がプレーヤーとしての視点に立って感じた感情も、記憶に留めておくようにしています。

erica:運営ディレクターには、どうやってなられたんですか?

橘:3、4年くらい、下積みというか……プランナーの時代がありました。そこで基本的なことを学んでから、ディレクターをやってみないかと打診を受けました。

erica:手がけたゲームの中で、印象的なものはありますか?

橘:具体的なタイトルは出せませんが、ゲーム業界に入った初期の頃はMMORPGと呼ばれるオンラインゲームに携わっていて、そこで色々あったことでしょうかね。

コンシューマーゲームの『制作』に比べて、オンラインゲームの『運営』は……会社にもよりますが、当時の職場は明確な役割分担があまりなくて。プランナーだけど企画だけじゃなくデバッグもするし、ちょっとしたプログラムを書いたりメンテナンスもする……みたいな。

なので、デバッグ中に謎のバグが出て、一晩中修正したりとか……ユーザーさんが会社に直接お越しくださって、色々とお話を伺う機会もありました。

あとは……メンテナンスのために2人1組で早朝出社する機会があったんですが、私が出社したら、先に来ていた同僚が床に倒れていて。どうしたのかと聞いたら、「急にちょっと痛みが」って、そのまま救急車に運ばれていったこともありましたね。

そんな大事になるような病気ではなく、2泊3日ぐらいの入院で戻ってこられてホッとしました。

便利屋的な業務になりがちでしたが、だからこそ、色々とトラブルがあり、それを乗り越えてきた面白さがあります。まあ、過去のことなので笑い話にできてるんですけどね。

erica:何か好きなことや趣味はありますか?

橘:趣味は、映画鑑賞と、美味しいご飯の食べ歩きです。

erica:最近印象に残ってる映画や美味しいものはありますか?

橘:最近……というと、どうしてもコロナ禍があったので、前よりも積極的に行く機会が減ってしまって……コロナ禍前の話になりますが。

映画は、とりあえず興味を惹かれたものを狂ったように観ていましたね。月に10数本観た月もあって、さすがに体力が持たないなと実感しました。

映画館に行く日は大抵、1日に3、4本は観るんです。朝から夜まで、もう立て続けに観る。食事も合間合間に行って、タイミングによっては取れないこともあります。

気になる新作は色々ありますが、現在企画中らしい『スパイダーマン4』が待ち遠しいです。

erica:ご自身の性格についてはどう思いますか?

橘:ポジティブ怠惰だと思います。

erica:ポジティブ怠惰ですか(笑)

橘:ポジティブなんですけど、だからといってアクティブではなく、やらなくていいならやりたくはないっていう。好きなことだけやっていたい、っていうタイプですね。

ただ、自由な生き方ができる財力諸々があるわけでもないので、仕事をして生きていくしかないなら、やらなくてもいいことはスッとかわして過ごすようにしています。

erica:どんな場面でこの性格を感じますか?

橘:性格のもう1つに『打算的』というところもあるんですが……とりあえず、会社での立場が悪くならない範囲で頼まれたことはやりつつ、評価が下がらない範囲で過剰な動きは控えるようにしています。

私でなくても大丈夫な仕事には、積極的には関わらない。ただ、誰も挙手せず時間だけが過ぎていくようなら挙手をします、と。

erica:それは、例外はありますか?

橘:もちろん、会社の危機や……私の仕事ではそういうことはあまりありませんが、人命に関わる場とか。常識範囲内で動く必要がある場面は例外ですね。

が、やらなくていいなら、やりたくはない。「できるけど、やりたくはない」っていう(笑)

erica:それは昔からですか?

橘:はい。子供の頃からそういう傾向はあったと思います。ただ、昔の方が真面目でした。

自分を律する気持ちは、子供の頃の方が強かったと思います。そういう意味では、今は怠惰の極みですね。

erica:周りからは、何か言われることはありますか?

橘:学生の頃までは、八方美人と言われていました。当時は、八方美人の方が生きやすかったので。

社会人になってからは、特に言われることもなくなりました。八方美人だったせいで色々我慢することも多くて、一度不満を爆発させたことがありまして。その時は、溜め込むのもよくないな、としみじみ思いました。

今はディレクターという仕事柄、相手に合わせて八方美人でいるわけにもいかず……いわゆる仕切り屋じゃないといけないので、駄目なものは駄目と言わなければいけない立場ですね。

なので、場面によっては、『強い』とか『怖い』とか思われてそうですが……ただ、あまり圧をかけても現場が回らなくなるので、厳しいことを言うのは、そう言わざるを得ない時だけです。

過去:「私、競争心がないんです」って言うと、どうやらネガティブな印象に捉えられるんです。

erica:幼少期の頃はどんなお子さんでしたか?

橘:自由人でしたね。保育園の連絡帳を見ると、度々行方不明になってるんです。気づいたらいない、と。

とはいえ、別に大したことはしていなくて。ジャングルジムに登りたかったから登っていたとか、花壇をずっと眺めていたとか。あとは、アリの行進をずっと見ていたり。

やりたくなったら、すぐ行動に移してしまって……その結果、「橘さんがいません!」と。そういう面が結構ありました。

小学生になると、流石にそれはなくなったんですが、逆になぜか真面目に自分を律する気持ちが出てきて。

当時はかなり内気な子だったんですが、なぜか「このままではいけない」と、小学生ながらに思ったんですよね。

そこから、本当はやりたくはないんですが、学級委員とか催し物の実行委員とか、そういうものに次々立候補し始めました。

今思い返しても、なぜそう思ったのか全く分からないんですよね……。でも、それで内気な面はかなり改善されたと思います。

あとは、真面目な一面がある割には、やっぱり怠惰でしたね。興味は色んなものに向くものの、あまり持続しなくて。飽きっぽい一面もありました。

当時は、興味の向くままに習い事も色々やっていたんですが、親が多少厳しかったこともあり、簡単には辞めさせてもらえませんでした。「あなたがやりたいと言ったんでしょう」と言われるとぐうの音もでなくて。
とはいえ、やっぱり怠惰なので、家で練習をしないんです。何のために習っているのか、と思いますけど……。

なので、技術や知識はほぼ現地で覚えていました。それでどうにかしようという、姑息な小学生でしたね。

当時の習い事にバレエとピアノがあったんですが、バレエはどうにかなるんですよ。週に何回か行って、現場で体をならしたり色々習ったりすれば、いわゆる発表会をクリアできるぐらいの技術であれば身につくんです。

問題はピアノです。家にピアノはあったんですが、めったに練習しませんでしたね……。

じゃあどうしたかというと、「次はこの曲をやりましょう」と先生がお手本で1回通しで弾いてくださるのを、耳コピしていました。

なので、音楽をやっていた割には、楽譜を読むのが遅いんです。楽器経験者だと、初見でもすぐに弾ける方もいらっしゃると思うんですけど、私には無理ですね(笑) ちょっと一晩読み込んできて良いですか、みたいな。

erica:耳コピは、どうにかしようと思って編み出した手法だったんですか?

橘:気づいたらできるようになってました。いわゆる『絶対音感』が気づいたら身についていて。ただし、ピアノという『楽器限定』ですが。

erica:耳コピで、どうにかなっていたんですか?

橘:意外とどうにかなってました。今思えば、先生も「この子はここで練習をする子なんだな」と、諦め半分みたいなところはあったのかもしれません。

erica:中学校や高校の頃はいかがでした?

橘:これも、自分でも理由がよく分からないんですけど、小学生高学年から、何故かいきなり「国公立一貫で大学まで行こう!」と思い始めたんですよ。

小学6年生の頃から塾に通い始めたので、、中学の成績はとても良かったです。特に数学が好きで、連立方程式を狂ったように解いてました。アドレナリンが出るぐらいの勢いで。そういう意味では、勉強は好きな子でした。

ただ、その反動で、目当ての高校に合格したら勉強への熱意が全くなくなってしまって。「4年間を全て勉強に捧げてきたんだから、高校に入ったら遊んでもいいよね!」と。

なので、高校では芸術系の科目以外は結構酷い成績でした。美術と音楽に関してはかろうじていい点数を取れていたので、それで悲惨な状況をちょっと濁していた感じですね。

erica:数学に対しては、当時どうしてそれほど熱量があったんですか?

橘:今もそうなんですが、『ロジカルに導いて答えが出てくる』のが楽しいんです。例えるのもあれですが、パズルを解いてるような感覚ですね。次々とお題が出され、それをひたすら回答していくっていうのが本当に面白くて。

erica:この頃からゲームは好きだったんですか?

橘:この頃はまだ、ゲームはほぼ触れていませんでした。
小学校の頃から、家庭用ゲーム機が流行っていたんですけど、さっきも言ったように、小学生時代は真面目な子だったので……親や祖父母から「買ってあげようか」と言われても、頑なに拒否していたんです。

一度、友人の家でゲームをやらせてもらったことがあったんですが、そのとき不意に悟ったんですよね。「これは、私は絶対ハマる」と。ハマって人生を駄目にする、と。

そのまま、中学時代も「いらない!」と突っぱね続けていました。

なので、同時代の人たちが当たり前のようにやってきたゲームを知らないんですよね。大人になってから調べたり触れたりする機会があって、そこでようやく知識を得ました。

erica:ゲームに対しては真面目な感情を抱いてるけれども、習い事のピアノは怠惰な気持ちが強かったと思うんですが。その境目は、何によって生まれていたんですかね?

橘:『習い事』=『なにかしら習得するもの』という考え方だったんだと思います。

それに対して、『ゲーム』は完全な『娯楽』で。「すごく面白い」けど「プレイすることで得られるものは何か」という答えを、当時はまだ見出せなかった。
今なら、それは『体験』である、と明確に言えるんですが。

ともあれ、子供心ながらに漠然と『ゲーム』と『習い事』は違うもの、と考えていたんだろうと思います。

erica:高校以降はどんな生活を送られてましたか?

橘:高校でついにゲームデビューをしました。入ってはいけない道に入ってしまった感じですね。

高校で知り合った友人宅で、初めてパソコンに触れたんですよ。目的はワープロソフトだったんですけど、いくつかゲームも入っていて。

で、「パソコンすごいな」と。それからはちょくちょく友人宅に行き、パソコンゲームで遊んでいました。で、次第に自分も欲しくなって。「パソコンゲームやりたい!」と。分かりやすいですね。

結局、「パソコンはゲーム機ではない」という屁理屈で自分を納得させて、それまでのお年玉を全額使ってパソコンを買いました。

そこからはゲーム三昧ですね。そりゃあもう、大変なことになりました。

erica:どんなところがすごいなと思ったんですか?

橘:本格的にゲームに触れたのが初めてだったので、まず比較対象がないんですよね。普通の方が家庭用ゲーム機で「すごい!」と感じてきたのと同じように、「あっ、面白いな」「すごいな」と感じていたんだと思います。

あとは、ゲームだけじゃなく、文章を打ったり表計算したり、多種多様に使える点で、機械としての興味も持ちました。

当時は、今のようにソフトのインストールすらも簡単にできるような時代じゃなかったので、積極的にパソコンのことを勉強して……大学に上がる頃には、ゲーム以外でも一通り使えるようになっていました。

erica:そういったご経験から、ゲーム業界に入られたんですか?

橘:そういう訳では全くありませんでした。

大学に入ってからアルバイトをし始めて、そこで、色んな職種を体験した結果、『何らかのサービスを提供する仕事』が自分に向いていると悟りました。いわゆる、接客業ですね。

なので、卒業後はまずスクール系の講師をやり、次にコールセンター、その後ゲーム業界に入ったという経緯です。

erica:サービスを提供するという点がご自身に向いているって思われたのはどうしてですか?

橘:例え「ありがとう」と言われなくても、お客様の困りごとが解消されたり、楽しんでいただけるものを提供できたりして、お客様が喜んでくださることに充足感を得られたからです。

なので、今の仕事でもそうですが、頼まれるとついつい仕事をやってしまう節はあります。
ただ、ディレクターは作業者というより調整役なので、他に振るようには心がけています。

そういった経緯で異業種からゲーム業界に入ったので、初めからゲーム業界を目指していた方とは、やっぱり最初のうちは知識や経験の差がありました。

例えば、業界柄と言いますか……何らかの説明をする際に、「ほら、あのゲームの〇〇っていうシステムだよ」というような補足の仕方をされることがしばしばあるんです。

でも、圧倒的にゲーム経験の乏しい私には、わからないんですよね。そういった知識や経験の差を埋めようと、ゲーム業界に入った当初は結構もがいていました。

パソコンの知識はある方だったから、他の方がパソコンを学ぶ時間に、私はゲームの知識を深められたので、まだ良かったです。

erica:過去のことで、他にお話したいことはありますか?

橘:ほぼ、競争心のない子でしたね。

大人だけじゃはなく、子供のころから他人と比べられることって結構あると思いますが、私の根っこはやっぱり怠惰なので、他人ってあまり意識したことがないんです。それより、「いかに楽するか」を考えていました(笑)

なので、大人になった今でも、意識するのは『昨日までの自分』なんですよね。「与えられた仕事を、できる限り楽に、確実にクリアするにはどうしたらいいのか」という点に軸を置いて仕事をしています。

それを達成するには、関連する技術や知識をより多く取り入れていく必要があるんですよね。そうして得た知見を最大限に活かして、時間を短縮したり、確度を高めたりして。「昨日の自分よりはできる自分になる」ことに重きを置いて、昔も今も過ごしています。

「私、競争心がないんです」って言うと、どうやらネガティブな印象に捉えられるんです。「この人、成長しないんじゃないか」と思われるようで。

誰かをライバル視して努力するだけが、成長を促すものではないと思うんです。私のように、動機は何であれ、「より良い自分になろう」という形の成長もあると思いますし。

erica:実際に、ネガティブな反応をもらったことはありますか?

橘:はい。私は、そういう反応をされることが多かったです。何度も同じ反応が返ってくると、「世間一般はそうなのか」といった感覚を得まして。

なので、今では自発的には「競争心がない」とは言ったりしませんが、かといってガツガツしている性格でもないので、そう思われる状況になると少し困ってしまいますね。

もちろん、努力は決して悪いことではありませんし、競争心があるほうが、明確な目標も立てやすくて意志がブレにくいとは思います。

とはいえ、「努力したから偉い」「努力したからいい」という点に着地してしまうのも、あまり良くないのではと感じているんです。

過程を褒めて、それが成長に繋がるかといったら必ずしもそうとは言い切れないわけで。「褒めてもらえた! 良かった!」で終わってしまうと、表現には問題がありますけど、「無駄な努力でもいいんだ」ということになりかねないんじゃ? と。

そこはやっぱり、努力したことで明確に得られた『何か』があることで、人は成長していけると思うんです。「こう工夫すると良いんだ!」とか、ちょっとした気づきでも良いので。

erica:それはご自身に対してもそう思いますか?

橘:そうですね。自分でも「あんなに頑張ったのに……」とかは考えません。

私は、ロジカルに考えて効率的に答えを出していくのが好きなタイプなので、なにかしらの結果を出したいんですよね。

なので、なにかすべきこと、したいことがあったら、「それを達成するためにはどうしたらいいか」……つまり『達成すること』が、私の最終目的になります。怠惰な人間が動こうとしているんですから、それが達成できなかったら意味がないんです。

「何が何でも達成するぞ」「そのための答えがどこかにあるはずだ」と、少しでも前進していけるよう、日々仕事をしています。

未来:妥協とは違って、その都度、私はこれが一番いいというのを選びたいんです。

erica:未来に関しては、どういったイメージをお持ちですか?

橘:基本的にはポジティブ怠惰に。けど、「どうにかなるだろう」ではなく「どうにかしなきゃ駄目だ」というスタンスに変わりはありません。

何もしなくてもどうにかなるなら、そのままでいいですし。自分がどうにかしなきゃいけないのであれば、やるしかないでしょう、と。あまり悲観的な考えは持っていません。

仕事面では、5年10年後も、ゲームを介してより良い『体験』を1人でも多くの方にお届けできたらなと思います。

プライベートも充実していきたいので、そのためには健康第一ですね。健康はすべての根幹ですから、怠惰ながら運動はしています。

海外旅行にも行きたいです。海外は、仕事……いわゆる海外のゲームショウとか、そういう機会でしか行ったことがないので。

erica:どうにかしなきゃ駄目というのは、幼少期から持っていた考え方ですか?

橘:はい。子供の頃から漠然と、「泣いたり文句を言ったりしても変わらない」ということに気づいていたと思います。

泣きはしても、切り替えも早かったですね。一通りワーッと泣いて、はい次! みたいな。急に泣き止んで、前向きになる子でした。

もちろん、愚痴を言いたい時もあったりはしますが、それに囚われ続けていても時間がもったいないので。やらないと進まないなら、やるしかないでしょ、と。

結局は「怠惰」に行き着くんですが、何かすべきことがあるなら、早くクリアして休みたいんですよね。それが一番の根幹にあります(笑)

そのためには、目的の明確化や、目的を達成するための手段、物事の多角的な見方とか……そういった、クリアするための方法に関する知識や量も必要になってくる。

全ては、怠惰を極めたいがために、手っ取り早く終わらせるべく色々身につけて、結果としてそれが成長に繋がってきています。

erica:怠惰というと、全てを手放して何もしないというイメージもありますよね。

橘:はい、それが一番大事だと思います。もう趣味すらしないで、気持ち安らかに、頭の中も空っぽにして、ただただボーッとしてる時間。
まさに、映画『プーと大人になった僕』にもあった、『「何もしない」をする』です。日々、時間に追われていると忘れがちなんですけれども、それはこれからも忘れないようにしていきたいです。

erica:もし仕事もできないほどのご病気になられたとしたら、その状況をどう捉えると思いますか?

橘:仕方ないと捉えると思います。もう状況を変えられないなら、それを受け入れた上で、残された選択肢の中で一番自分の希望に沿ったものはどれかを見据えて動くだけです。

例えば、もうずっと入院し続けるしかない場合も、それならそれで、入院生活を少しでも快適にするための道具やサービス、技術とかを調べるでしょうね。

妥協とは違って、その都度、私はこれが一番いいというのを選びたいんです。もちろん、知らないこともあるので、その度に色々と情報を収集して可能性を模索して、我慢する必要のない、少しでもしんどくない選択肢を選んでいければと思っています。

erica:最終的には切り替えるんですね。

橘:ですね。切り替えは、子供の時から早かったです。

落ち込んで、辛くて、どうしても動けない時期っていうのは、誰にだってあると思います。でも、「もっと早く動き出せていれば、この選択肢があったのに」っていうこと、結構あると思うんですよね。特に、病気とかがそうだと思うんですけど。

仕事でもそうですよね。「あと1週間あったら、まだこの方法が使えたんだけど」とか。そういったことで後悔したくなくて。自ら、選択肢の幅を狭めたくはないんです。

erica:最後に何か言い残したことはありますか?

橘:貴重なお時間を取っていただいてありがとうございました。

erica:こちらこそありがとうございます。

橘:今回こうしてインタビューをしていただいて、改めて「自分ってとんちきだな」と感じたんですが、「こういう考えの人間もいるよ」ってことを知っていただけたなら幸いです。

その上で、「みんながそんなにポジティブになれる訳ないじゃない」という捉え方じゃなく、誰かの何かしらの考え方の一助と言うか、人生を好転させられるような『発見』や『些細なきっかけ』になれれば嬉しいです。

最後に、ここまでお付き合いくださった皆様へ。
疲れていてもいなくても、とりあえず睡眠をとりましょう! 休息が一番ですから。どうか無理はなさらないよう、ご自愛ください。

あとがき

人の人生には限りがある。しかもどのくらい残されているか分からない。
だとしたら、立ち止まる選択肢を取るのは、時間の無駄かもしれない。立ち止まるということは何の変化も起こさないことと同じだし、立ち止まり続ける言い訳なんて幾らでも思いつくから。

躓くことはあっても、進み続けることは大切だなと感じたインタビューでした!
改めて、インタビューへのご参加ありがとうございました!次回の無名人インタビューもお楽しみに。

【インタビュー・編集・あとがき:erica】


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