かっこよく言うと精神的な自殺を図った人
たえまない頭痛と、首の痛みと、それから背骨がなにか痛い。背骨が痛い。
こう書くと、どうもひどい痛みのようだが、すこぶる自分では健康だと思っている。でも、ただ、本人目線で言うと、痛みに対してがまん強かったり、それにしても毎日毎日ちょっとずつ悪くなっていくものだから、案外と自分の体調不全というものに気づかなかったりするのが、ほんともう、悪いけど、けっこうね、あたりまえなんですわ。
自分の正常位置というものってなかなか知らんよね。生まれたときのマックス健康パワーのときなのか、それとも生まれた時よりも健康になってる人とかもいるんだろうし。わからんよね。
何が正常というか、適正というか。なにをもってね。
どこを基準とね。
ただ、社会には、わりと基準というものがありまして、そこから外れると、どうなるかというと、どうにもならないというか、なんというか、社会から、外れるんですわ。
あっさりとね。
でね、そのときに、アジールというか、神社お寺というか、社会の外にも社会を作っておかないと、いかんと思っているのよね。
人の話を聞くということが、カウンセリングだったりコーチングだったり、サードプレイスとして期待されるカフェやスナックなんかではないところでこそ実現させるべきなのでは、と思っているのは、今ここ、私qbcの考えなんです。
じゃあ無名人インタビューゴツ!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】
今回ご参加いただいたのは タケノコ さんです!
年齢:30代前半
性別:男性
職業:アマチュア文筆家
現在:人との付き合いは好きなんですけど、どうしても疲れちゃうところがあるんですよね。人の目を伺いすぎちゃって。あと、感情を見抜いちゃうところがあります。
🐳くじら: 今、何をしている人でしょうか?
タケノコ: 今は花農家のお手伝いをしてますね。ただ、そろそろ転職しようかなと思ってるんですけど。
🐳くじら:仕事内容はどんな感じですか?
タケノコ:最近だと、パンジーとかビオラっていう花を育てたり売ったり、そういうことをやってますね。
🐳くじら:このお仕事は、どういうきっかけで始めたんですか?
タケノコ:たまたまですね。元々自分の職場は、今と仕事内容が全然違ったんですけど、社長さんの意向によってちょっと農業をやってみたいなと。
🐳くじら:はい。
タケノコ:農業やってみたいんだけど、どうすればいいかわからないってずっと言っていて。そこにコンサルタントで農業の方が入ってきて、次第にだんだん農家の仕事が増えてきて、それで今は花農家一本でお手伝いをしてるっていう感じです。
🐳くじら:前は全然違う仕事内容だったんですか?
タケノコ:そうですね。簡単に言うと製造業だったんですけど、もうちょっと方向転換したいっていう社長さんの意向で、花農家になりました。
🐳くじら:タケノコさんのお気持ち的には、どんな感じですか?
タケノコ:僕は社長さんの意見には賛成だったんで。ていうか元々、農業に興味があって。でも、ここまで本格的に移行するとは思わなかったっていうのは、正直ありますよね。
🐳くじら:転職を考えてるとおっしゃっていましたが、どういう理由で?
タケノコ:いややっぱりですね、辛いんです。
なんていうんですかね、こういう寒い時期でも、外に出てやんなきゃいけない仕事もたくさんありますし、逆にものすごく暑い時期でも、外の仕事がたくさんありますし。
夏に熱中症で倒れちゃって、ちょっと僕には体力的にも精神的にも向いてないかもしんないなっていうのは感じたんですよね。向いてないっていうか、ちょっと無理があるっていうか。だから別の仕事を探そうかなって、今は考えてます。
🐳くじら:そのお仕事は、どれくらいしてるんですか?
タケノコ:花農家の仕事自体は、1年です。ただ、会社に入ってからは2年ですかね。
🐳くじら:今は、次のお仕事について考えてる感じですか?
タケノコ:いや、特に仕事内容については考えてないんですけれども。ただ、転職するにあたっての学習というか、マナーというか、そういうことはもう1回身に付けてやってこうかなっていうことで。
どこに入りたいとか、どこに行きたいとか、そういうことはまだちょっと考えてはいないんですけれども。
🐳くじら:転職したいなと思っている最中、って感じですかね。
タケノコ:そうですね。今のところはそんな感じで、完全決定してはいないんで。
🐳くじら:最近楽しかったことは何かありますか?
タケノコ:mocri(もくり)っていうアプリ、ご存知ですかね?
🐳くじら:ちょっと存じ上げないです。
タケノコ:みんなと一緒に作業しながら通話できる、っていうアプリがあるんですけれども、そこでnoterさんの方々と交流が深められるようになって。noterさんの記事の裏話とか込められた思いとか、そういうことを伺えたりとかができるんですよね。
🐳くじら:なるほど。
タケノコ:あとは、僕は詩を書いていて。時々、読書感想文だったり物語だったり、いろいろ書いてはいるんですけれども。
ここ最近、実際に本を出されてる方と友達になれる機会が多くて、もしかすると僕も出せるんじゃないのかなっていう、ポジティブな感じになってきたっていうのが嬉しかったことですね。
🐳くじら:noterさんや本を出されている方とお友達になれたというのは、どのようなきっかけなんですか?
タケノコ:単純にフォローしてる人が本出したりとか、実際に本出してる人をフォローしてコメントがあったりとか。いろいろやり取りしてるうちに、お友達になれて。
インスタでもそういう繋がりが持てて、なんとなくですけどインスタやり始めてからそういうのが多くなってきた気はするんですよね。
🐳くじら:はい。
タケノコ:インスタなら自分の思いとか自分の考えを、長文でメッセージに書けるので。noteを中心としてる方もいらっしゃるんですけど、noteやりながらインスタやってて、インスタを中心に活動されてる方もいらっしゃるんで。そういう方と親しくなれたっていうのはありますかね。
🐳くじら:ご自身の性格について、周りから何と言われることが多いですか?
タケノコ:「変」とは言われますね。
🐳くじら:はい。
タケノコ:昔から、変だねって。
血液型で人の性格をどうこうってやつ、全然信じない方なんですけど、僕AB型なんですよ。だからなんじゃないのって言われて、子供の頃からずっと言われ続けてて。君は変な子だとか、変人だねとかっていろいろ言われて。
あとは、亡くなった祖母に子供の頃からずっと言われ続けてきたことなんですけど、「この子はね、人の目を見る子だよ」って言われたことがあって。僕はそう言われたことを覚えてないんですけど。
母親とか父親に聞いたら、そういうことをおばあちゃんが言ってたよって聞いて、それを聞いた途端にそういえば僕、人の目を伺うタイプの人間だよねっていう。だから疲れちゃうよねっていう。
前に無名人インタビューさんの中の記事で、人の目や意識を感じすぎちゃって疲れちゃう、みたいな方がいらっしゃったんですけれども、僕はまさしくそんなタイプで。
人との付き合いは好きなんですけど、どうしても疲れちゃうところがあるんですよね。人の目を伺いすぎちゃって。あと、感情を見抜いちゃうところがあります。例えば、職場でこの人イラついてるなっていうのがすぐわかってしまって、どうしようみたいな感じになっちゃうみたいな。そういうことはありますね。
🐳くじら:ご自身でも、結構そうだよなっていう感覚ですか?
タケノコ:ありますね。はい。
🐳くじら:変っていうのは、何か具体的なエピソードはありますか?
タケノコ:具体的なエピソードでいうと、小学校の頃なんですけど。
一人で登下校している最中に、自分の手を怪獣に見立てて戦わせてガチャガチャやってたんですよ。それをずっとやっていたら、ある日友達からお前何やってんのって言われて。これって変なんだ、っていうことを自覚したことはありましたね。
あと、学校選びも含めて変なところがあるというか、普通の人とはちょっと違うっていうところはありますね。
🐳くじら:なるほど。今、noteに詩を書いているとおっしゃっていましたが、どういうきっかけで始めたんですか?
タケノコ:詩自体は、結構前からずっと書いてたんですけど。とはいえ、サイトやコンテストに投稿したりはせず、ずっと書き溜めてたんですよね。だから、いい加減にどっかでちょっと発表したいなと。誰かに見せたいなっていう思いがあって、でも近い人に見せるのはちょっと恥ずかしいなと。どうしようかなって悩んでるうちにnoteを見つけて、ここだったらいろんな人が書いてるし、発表してるし、いいんじゃないかなと思ったんですよね。
🐳くじら:はい。
タケノコ:僕、noteを一回辞めてるんですよ。タケノコとしてスタートしたのは今年の6月ぐらいからなんですけど、実質2〜3年ぐらいはやってるんですね。前のアカウントでも詩をたくさん書いてましたし、毎日投稿してたんで、それも合わせると結構な量になるんですけどね。
🐳くじら:詩を書くときって、ご自身の中からどんなふうに出てくるんですか?
タケノコ:よく言う降ってくるっていう言葉がいいかなと思うんですけど。なんか降りてくるじゃないですけど。そういうときもありますし、あとは単純に生活してて、もしかすると詩になるかもしれないなっていうときもあるし。
「降りてくる」というのは、普通にボケっとしてるだけだと僕の場合はだめなんですよ。
例えばお風呂に入ってるときとか、散歩してるときとか。あとは、夢を見たらその夢の内容を書き留めておいて、それを詩にしちゃうっていうこともありますね。
🐳くじら:タケノコさんの詩を拝見したのですが、抽象的というか、何かについて具体的に書いてあるわけではない詩もあった気がして。それって、そのまま降ってきたものを出してるのか、ご自分の中で蓄積された思いや思想を込められているのか、どういう背景があるのか気になりました。
タケノコ:どっちなのかな。両方そうだと言えば、両方なんですよ。降ってきたイメージをそのままポンって出しちゃうってこともありますし、こう伝えたいんだっていうメッセージが明確にあるやつもあることはあるんですけど。
ただ僕の場合は、それを前面に押し出せない感じはあるんですよね。無意識的にも意識的にも。
🐳くじら:はい。
タケノコ:noteに閲覧数とか記事のランキングが見れる機能があるんですけど、僕のページのそれを見ると、結構上位にあったのが「クジラベーコンっていうおつまみを食べた、美味しかったよ」っていうだけの詩で。だから、ある意味具体性はあるんですけど、抽象的っていうよりかはちょっと生活的っていう言い方でいいのかわかんないですけど。そういう詩もたまには書いたりしますけどね。
🐳くじら:バラエティーに富んだ作品を出されているんですね。
タケノコ:でもおっしゃった通り、抽象的なものが多いのは事実ですね。
過去:かっこよく言うと精神的な自殺を図った、みたいなところがあって。
🐳くじら:ご自身が子供のとき、どういうお子さんでしたか?
タケノコ:さっき言った通り、変な子でした(笑)子供の頃は、人付き合いが得意じゃなかったですね。あんまり友達がたくさんいるタイプじゃなかったです。それは言えると思います。
🐳くじら:人付き合いが得意になったというか、自分なりにできるようになったと感じたのはいつ頃からですか?
タケノコ:それは多分、大学になってからですね。
🐳くじら:どんな変化がありましたか?
タケノコ:自分の行ってた大学が、ちょっと変な大学だったんで。変っていうか、なんて言うのかな、映画について学べる大学だったんですよ。
当然高校時代までは、あの映画を知ってるとかこの映画を知ってるとかってのは知らない人が多くて、話が全然合わなかったんですけど。
いざその大学に入ったら、話が合う人がたくさんいて。話してるうちに、どんどん上の年代の人とも喋れるようになったりとか。
あとやっぱり、勉強したことも大事ですね。勉強というと、すごく堅いイメージがあるかもしれませんけど。
🐳くじら:はい。
タケノコ:例えば音楽だったら、古い歌謡曲とかジャズとかロックとか、いろいろな音楽を聞いたりとか。映画でいえば、どちらかというと今の映画より古い映画の方をたくさん見たりとかして。そうしていくと、その映画や音楽をリアルタイムで見聞きしていた人たちとだんだん話が合ってきたりするんですよ。
🐳くじら:なるほど。
タケノコ:そうしていくと、君こんなことも知ってんの、あんなことも知ってんのみたいな感じで、どんどん話が弾んで。それで人付き合いがだんだん広がっていったっていうのはありますかね。
ただ、今話しながら思ったんですけど、元々、子供の頃から話し相手は年上の方が多かったですね。なぜかは知らないですけど、年上の人との方が話が合うことが多くて。
逆に言えば、後輩とか同年代の人とは、同じゲームをやってるとかって話してても、なんかあんまりピンとこないというか、合わないというか。そういうことはありました。
🐳くじら:子供の頃の話に戻るんですけど、小学生くらいのときの記憶で何か印象的なことはありましたか?
タケノコ:実は昨日、お会いしたばっかなんですけど。6年生のときの担任の先生がすごい良い先生で、その先生は詩が好きだったんですよ。でね、この詩集を買った方がいいよとか、読んだ方がいいよとか、いろんなことを教えてくれたんですね。
今思えば、それがきっかけで詩が好きになったかもしんないと思いますね。その先生とたまたまですけど、昨日ちょっとお会いする機会があって。
🐳くじら:はい。
タケノコ:その先生は、詩よりも数学の方にシフトしていったんですけど。でも、基本的なところは全く変わらず、結構熱血な先生で。小学生のときにそういう先生と巡り合えたことが、僕の中ではすごく印象的でしたね。
🐳くじら:中学、高校の頃はどうでしたか?印象的なものに限らず。
タケノコ:エピソードとして、中学はまた良い先生に巡り合えたんですけど、やっぱり国語の先生だったんですよね。その先生は女性の方だったんですけど、なんかすごく可愛がられて。こういう絵本があるんですよって先生から紹介された本を僕が買ってきたら、すごく喜ばれたりとか、何の本読んでるんですかって聞かれてこんな本読んでますって言うと、そんな本読んでるの、素敵ね、みたいな話になったりとか。
🐳くじら:はいはい。
タケノコ:僕は、実は小学生のときから小説家になりたいっていう夢があって、中学のときに短編小説みたいなのを書いてて。ショートショートですね。
星新一さんっていうショートショートの名手と言われる方に影響を受けて書いてみたんですけど、それを先生に見せたら、まぁ微妙な顔をされて(笑)こっちの道じゃないかもしれない、って中学生ながらに思ったっていうことはありました。
でも残念なことに、1年生のときに転任されちゃったんですよね。それからは全然面白くないなって感じになっちゃって。そんな感じでした。
🐳くじら:高校の頃はどうでしたか。
タケノコ:僕、『お母さんの「呪い」』っていう作品を書いたんですけど。ちょっと重い話になるんですけど、自殺について、人生で初めて思い浮かんじゃったっていう事件があって。
🐳くじら:高校の頃ですか?
タケノコ:高校の頃です。結構ひどいいじめにあっていて、なおかつ学校の校風があまり合わないから、死にたい死にたい、みたいになっちゃってて。あまりにもその思いが強すぎて、逆にそれが弾けたというか、家出しちゃって。
🐳くじら:はい。
タケノコ:結局1泊2日ぐらいで終わったんですけど。その家出の話も、書いてはいるんですけれども。何ていうのかな。かっこよく言うと精神的な自殺を図った、みたいなところがあって。どういうことかっていうと、行くべき学校に行かない・親の言うことを聞かない・今とは全く関係ないところへ行こう、って思ったから、これってある意味自殺だよね、っていうところは、ぼんやり考えながら家出したっていうのがありますね。それが高校のときの物凄く大きな事件でした。
🐳くじら:その前後で、何か大きく変わったことはありますか?
タケノコ:結局家出した後に2校転校して。普通科の高校から、自分でスケジュールを決められる定時制の高校に入れて。自分の思い通りにスケジュールを組み立てられるし、先生もみんなリラックスしてるんで、全然ピリピリしてないんですよね。
🐳くじら:はい。
タケノコ:転校する前の高校はすごいピリピリしてて。例えば、黒板に板書するじゃないですか。その板書の内容が教科書に書いてあることの丸写しだったりとか。だから、それってどうなのっていう感じがあったんですけど、転校先の高校では一切そういうことはなくて。むしろ結構やばい思想の先生がいたりとか、ちょっと時代が間違ったら思想犯で捕まるでしょっていうぐらいの先生がいたりとか、逆にすごい優しい先生がいたりとか。あとは、いろんなことにチャレンジしたいんだっていう好奇心旺盛な先生がいたりとか。
🐳くじら:全然違ったんですね。
タケノコ:先生方にもすごく可愛がられたし、そういう意味では転校先の高校ではすごく幸せな学校生活を送りましたね。
🐳くじら:ご家族はどんな感じでしたか。
タケノコ:家族は結構寛大で、家出したときも、もしかしたら叩かれるんじゃないかとか、すごい怒られるんじゃないかとかって思ったりしたんですけど、そんなこと一切なくて。
むしろ喜んでくれたっていうか、僕がアクションを起こしたってことが結構嬉しかったみたいで。転校するときも、自分の住んでるところから結構離れてるところにあったんですけど、僕のためならいいよって言ってくれて。それは大学のときも同じでしたね。映画のこと学びたいからこの大学に入りたいんだけどって言ったら、「あ、いいよ」みたいな感じで言ってくれて。
🐳くじら:はい。
タケノコ:だから親は、寛大でしたね。
🐳くじら:あれこれ言うような感じじゃないというか、自由にやらせてくれたような?
タケノコ:そうですね。自由な感じでした。
🐳くじら:今もそんな感じなんですか?
タケノコ:そうですね、基本は任せますみたいな感じですね。絶対この仕事に就けとか、お金が稼げる仕事に就きなさいとか、こうしなさいああしなさいってことはあんまり言われませんね。
🐳くじら:学校選びが変わってるんじゃないかなとおっしゃっていましたが、どういう学校選びをされたんですか?
タケノコ:最初は塾にもちゃんと行ってて、いずれは普通に国立とか私立とかの大学に行くのかなって自分でも思ってたんですけど。さっき言った通り、高校のときに映画にはまっちゃったもんですから、その勢いで大学を変更したので。
🐳くじら:はい。
タケノコ:だから、塾の先生からも、なんで?みたいな感じになって。教えてる意味もよくわからなくなってくるみたいな感じになって、そうだよなとかって思いつつ。
僕はわりかし行動は早いんですけど、あんまり計画性がないというか、行き当たりばったりみたいなところは、良くも悪くもありますかね。
🐳くじら:精神疾患を患ったのは、いつ頃なんですか?
タケノコ:大学に入ってからですね。大学1年のときに、最初は鬱だって言われたんですけど、でもなんか違うっぽい、みたいな感じになって。回復はしたんですけど、2年生のときに不登校というか、部屋にこもっちゃったんですよね。
🐳くじら:はい。
タケノコ:それを見た親がやっぱり病院行こうって言って、診察したら、明らかに精神疾患ですねって言われて。それから薬を飲んだりいろいろ治療したりして、すぐに学校に戻ったんですよ。戻ったんですけど、4年生のときに卒論を書いてる途中で倒れちゃって。
🐳くじら:はい。
タケノコ:4年間ずっと一人暮らしをしてたんですけど、一人暮らしはちょっとできませんねっていうふうに言われちゃって、卒業も危うくなって。
みんなと同じ時期の3月に卒業はできなかったんですけど、たまたま学校がその翌年から夏にも卒業できるよっていう話になって。それだったらっていうことで、精神疾患で大変なときだったんですけど、一生懸命卒論書いて。その卒論を提出して、夏に卒業できたっていう感じですかね。
それ以来ずっと精神疾患を抱えてるんですけど、一番ひどかったのは大学時代でした。大学時代は、なかなかつらかったですね。
未来:そもそも、精神疾患でもそんなに悲観することないよねっていう感じですよね。未来のこととか、今も含めてですけど、悲観しててもしょうがないんじゃないのっていう気はしますけどね。
🐳くじら:5年後10年後、あるいは死ぬときまでを想像していただいて、未来についてどういったイメージをお持ちでしょうか?
タケノコ:いやそれが、僕は未来のことをあまり考えない人間なんですよ。今、目の前のことをコツコツとやり続けるしかないんじゃないかなっていう思いが強い方なんで。
未来のことを考えても、何秒か先に死ぬかもしんないし、何年先って言ったら余計にわからない。今自分は詩を書いてますけど、詩を書いてるかどうかもわからない。そういうことがあるんで、あんまり未来について考えてないんですね。むしろ、考えてるとだんだん不安になって嫌になってくるんですよ。嫌になってくるっていうか、つらくなってきますね。
🐳くじら:漠然とした感覚で言うと、あんまりポジティブではない感覚ですか?
タケノコ:いや、そんなことはなくて。ポジティブに考えてはいますけどね。そのうち何とかなるだろう、みたいな。なんか、全部においてそうですね。生きてる上でいろいろな問題がありますけど、そのうち何とかなるだろうっていう感じでやってますね。そういう意味で、あんまり未来のことを細かく考えたりはしないってことですね。
🐳くじら:精神疾患を大学時代からずっと抱えているとおっしゃっていましたが、その影響というか、精神疾患と生活をしていくことについて、どういう気持ちですか?
タケノコ:大学時代は、本当にどうなることかってすごい心配だったんですけど、今は落ち着いてるんで、あんまり気にしてないです。
思い悩むこともそんなにないですし、体に現れたりとか、心として疲れた・死にたいとか、何となく未来が不安だとか、そういうことがはっきり出てるんだったらあれなんですけど。そういうのは今、全くないので。
🐳くじら:はい。
タケノコ:ちゃんと薬も飲んでて、お医者さんに診てもらってるっていうのはもちろんあると思うんですけど。そもそも、精神疾患でもそんなに悲観することないよねっていう感じですよね。未来のこととか、今も含めてですけど、悲観しててもしょうがないんじゃないのっていう気はしますけどね。
🐳くじら:お医者さんに診てもらったり、薬を飲んだりすることで安定しているということですが、他に何か支えになってるものってありますか?
タケノコ:やっぱり創作ですかね。詩や読書感想文を書いたり、エッセイを書いたり。これが僕にとっては支えですね。読書感想文って言いましたが、読書自体も大きな支えですし、音楽を聴くっていうことも僕にとっては重要ですね。もちろん映画も。最近あんまり見ないんですけど、たまに映画を見るとすごく元気になるんですよね。落ち込んだときに良い映画を見たり良い音楽を聴くと、すごく元気になるっていう。何ていうんですかね、ひょっとしたら、ちょっと楽天的なところがあるかもしれませんね。
🐳くじら:もしもタケノコさんが、人の目を伺わない性格だった場合、どういう人生になっていたと思いますか?
タケノコ:まずは、精神疾患にはならなかっただろうとは思いますかね。一番大きいのは、多分そこだと思います。だから、もうちょっと一般的な就職が可能だったというか。こんな複雑な経緯をたどって就職するんじゃなくて、普通に高校に行って、大学卒業して、就職して、家族を作ってとかっていうことができたかもしれませんけど。
人の顔色をうかがいすぎちゃった結果、自分のやってることは果たしてこれでいいんだろうかとか、人に迷惑かけてるんじゃないかとかってことを気にしすぎて精神疾患になっちゃったっていうところがあるので。でも、「普通」と言われている道を辿ることが本当に良いことなのかどうかはわかんないですけど。
🐳くじら:はい。
タケノコ:面倒くさくないスムーズな道を選ぶ方が良いのか、面倒くさい紆余曲折のある道を選ぶ方が良いのか、どっちが良いのかは僕にはわかりませんけど。でも、もうちょっと人生ストレートに行けたかなっていう気はしますかね。人の目を気にしちゃうっていう性格がなければ。
🐳くじら:タケノコさんのお話から、「変」って言うワードが結構出てきたと思うのですが、そのことと人の目を伺ってしまうという性格は、何か関係がありますか?
タケノコ:今まで挙げてきた人たちみんな、変といえば変な人しかいなかったというか、普通の人とはちょっと違かったですからね(笑)だから何ていうのかな、「変な人」って結局、良い言い方をすれば「面白い人」なんですよね。面白い人ってどういうことかっていうと、人生が面白いとか、生き方が面白いとか、考え方が面白いとか、そういう意味で「変」だなって感じるんですけど。
だから、例えば普通の先生だったら、概ね教科書通りに行ったりするじゃないですか。でも、今まで挙げてきた先生はそういう先生じゃなかったんで。明らかに「普通」とは違った。
🐳くじら:なるほど。
タケノコ:もちろん教科書通りに行くときもあるんですよ。あるんですけど、教科書から脱線して、違うことを伝えたいんだっていうときに、一番ビビッと伝わってたのは、間違いなく僕だったとは自負してますね。というか、あの先生のことを一番理解していたのは、自他ともにタケノコさんだよね、みたいな。
🐳くじら:自他ともに?
タケノコ:そうですね。たまに当時のクラスメイトと会って話を聞くと、あの先生のことをちゃんとわかってたのはタケノコさんだけだよって言われて。それは大学に入ってもそうでした。大学でもそういう先生いたんで、あの先生の話をちゃんと聞いていたのはタケノコさんだけだよっていう話はよく聞いてたんで。
逆になんでみんな聞かないのって言ったら、だってそんな話面白いと思わないからって言われて。いや面白いじゃんっていう話をよくするんですけどね。
しかもひどい場合は、その先生のことを全く覚えてないとかってこともあったんで。あんなに個性的な先生だったのに、なんで覚えてないんだよっていう(笑)
そういうところから、自他ともにっていう感じですかね。
🐳くじら:周りからも、タケノコさんは先生の話をちゃんと聞いてるなっていう印象が強かったんですね。
タケノコ:そうですね。ただ、興味ない先生は一切聞かなかったですけどね。印象にも残ってないし。
🐳くじら:最後に、言い残したことはありますか?インタビューの感想とか、ご自身や読者に対してのメッセージとか、何でもいいんですが。
タケノコ:ちょっと前に、無名人インタビュー主催のqbcさんの記事を見てて。
🐳くじら:はい。
タケノコ:qbcさんに、いつ頃から無名人インタビューを見てくれてたんですかって聞かれたので、僕は明朝体の見出しのときから見てますって話をしたら、2022年以降ですねっておっしゃってたんですよ。
🐳くじら:はい。
タケノコ:だから僕は、結構長く無名人インタビューさん見てたけど、実際インタビューを受けるってこんな感じなんだなっていう。そんなことを思いました。
あと、くじらさんの記事を辿ろうと思ったんですけど、どこにも見つからなくて。
🐳くじら:実は私まだ、新人の部類でして。今までちょっとだけやってるんですけど、出てる記事はまだないと思います。
タケノコ:そうだったんですね。くじらぐもさんっていう名前は見つけたんですけど、くじらさんとは別の方だよなぁとか思って。くじらぐもさんには申し訳ないですけど。
🐳くじら:探してくださったんですね。
タケノコ:ただ、くじらぐもさんの記事で言うと、平日は普通に仕事されてて土日にカメラマンをされてる女性のインタビューがすごくよかったなって思ってて。
🐳くじら:どんなところが良かったですか?
タケノコ:実は、コメントにもちょろっと書いたんですけど。自分が良いと思った写真と人が良いと思った写真って、すごく違うとおっしゃっているところがあったんですよ。
🐳くじら:はい。
タケノコ:僕も、自信作ほど人に評価されなかったり、見られなかったりするんですよね。
でも逆に、これ駄目なんじゃないのって思ってるものほど人に見られて、褒められるってことがあって。
あーそんなもんなんだな、そういう悩みは僕だけじゃないんだなって、ってことを思いましたね。
🐳くじら:先程、実際にインタビュー受けてみたらこんな感じなんだっておっしゃってましたが、具体的にどういう感じを受けましたか?
タケノコ:2.3回ぐらいインタビューを受けたことがあるんですけど、それでも今回は緊張するかなと思ったんですよ。
🐳くじら:はい。
タケノコ:でも、全然緊張しなかったですねっていう(笑)
🐳くじら:そうでしたか!リラックスして受けていただけた感じですかね。
タケノコ:はい。
🐳くじら:2、3回受けたインタビューは、また別ですか?
タケノコ:そうです。無名人インタビューさんじゃなくて、全然違うところです。
🐳くじら:そうですか。それは良かったです。他に言い残したことはないですか?
タケノコ:そうですね。伝えたいメッセージがあったのかどうか、よくわからなくなってますけど。心残りがあるとすれば、qbcさん結構お疲れのようなので、本当にお疲れさまですと。
🐳くじら:(笑)
タケノコ:なんかqbcさんの記事見ていると、いつも疲れたとか大変とかつらいとかおっしゃってるんで、ねぎらいの言葉を実はかけさせていただいてるんですが。
qbcさんの小説も読んだりしてて。
qbcさん頑張ってください、ちゃんと休みとってくださいっていうことは、僕が言いたかったことです(笑)
🐳くじら:そうでしたか。喜ぶと思うので、お伝えしておきます。インタビューはこれで終わりにしようと思います。
タケノコ:ありがとうございました!
あとがき(インタビュアー)
タケノコさん、ご自身のことを変だと仰っていましたが、質問に対して自分の中の答えを探そうと、毎回真摯に答えて下さった様子からは、真っ直ぐで嘘のない誠実な方だという印象を受けました。
無名人インタビューの記事もたくさん読んでくださっているようで、noterさん同士の繋がりでお友達が増えたのも、ご自身がたくさんの作品に触れて興味を持つ姿勢が伝わるからなのだろうなと思いました。
今後の益々の活躍をお祈りしています!この度は無名人インタビューを受けてくださり、ありがとうございました。
あとがき(編集)
未来のパートでお話されていた言葉、人生に於いてとっても大切なことだよなぁ〜と頷きまくっておりました。特に最初の方の回答。
うんうん。
夢だけ語って日常の些細なことをおざなりにする人、絶対に成功しないですもんね。
どんな大層な夢も、結局は「毎日の小さな積み重ね」なんですよね。
タケノコさんの言葉、響きます。
かといって、未来を悲観しているわけでもなく。
「日々、地道にコツコツ」がキーワードですが、神経質になりすぎなくてもいい。
人生はなるようにしかならない。
自分の過去や今をありのまま素直に受け入れ、自分を癒すものに触れ、創る。
仕事もそこそこに、同じ趣味の仲間と繋がり、目の前のことに没頭する。
うん、未来に大きな夢や計画なんて無くても、人生は豊か!なんですよね!
タケノコさん、無名人インタビューをお受けいただきありがとうございました。
これからもご愛読いただきますよう、よろしくお願いいたします^^笑
【インタビュー・編集・あとがき:くじら】
【編集:misato】