ピュアオーディオの販売員のワイのSENNHEISER MOMENTUM3を使った所感
僕は物持ちが結構いいみたいです。6年ほど前からずっと同じBOSEのヘッドホンを愛用していました。ボロボロのイヤーパッドを指で弄って彼の傷口に塩を練り込みながら、これからもずっと使っていくよと話しかけていた矢先唐突に壊れました。もう何を聴いても意味のわからない不規則なトレモロ掛かっちゃってて聴いてられないってことで6年ぶりにヘッドホンを買いに行くぞ!と勇んでヨドバシカメラに行きました。
結果的にSENNHEISERのワイヤレスヘッドホンを買ったんですけど、それがタイトルにあるMOMENTUM3。箱にはMOMENTUM Wirelessとか書いてあるんですけど要はこのヘッドホンはSENNHEISERのMOMENTUMシリーズの三世代目にあたるヘッドホンで、基本的なデザインは過去のモデルを踏襲しながら所々マイナーチェンジは入ってるっぽいです。正直デザインだけなら前世代のMOMENTUMの方が好きだった。。。しかしながら、はなからこのヘッドホンを買いに行ったわけではなくて候補になるヘッドホンがいくつかあって聴かなきゃわからないだろうと思いたくさん視聴した上で買いました。その際の購入に踏み切った音の決め手とかを話して行こうかな〜って思います。
今回比較のために聴いたヘッドホンはSONY、Beats、愛しのBOSEでした。めんどくさいんで比較対象のヘッドホンに関しての詳細は割愛しますが、どれも4万くらいのワイヤレスヘッドホンの上位モデルです。Beatsは3.7万とかだったかな?そんな中で今回買ったMOMENTUM3は¥51840-。めっちゃ高いです。でもMOMENTUMは見れば見るほどデザインが最高にいいんです。所有欲を満たしてくれる佇まいというか。すごくシンプルで美しいです。ずっと眺めていられる。
音!音ね!今回視聴にメインで聴いた曲はParcelsのTieduprightnow(https://www.youtube.com/watch?v=_2qsU8FGU_E)です。まず音響機器を色々聴き比べする時は全部同じ曲を流すのがいいと思っていて、なんでこの曲かって言うとミックスがめちゃくちゃいいからです。どんな悪い機械で鳴らしてもこの曲は聴こえにくい音がほとんど鳴っていなくてかなりモニターしやすくてかなりフラットに音を聴けるんですよね〜。具体的な音色についてなんですが、どのヘッドホンも高音質で音だけのレベルで言えばかなり僅差なんじゃないかなと思います。Beatsだけは少し大味かな?だからもう買うなら好みで選んで間違い無いと思います。ただMOMENTUMは他のメーカーと少し種類が違う音がします。
基本的に最近の高音質なヘッドホンは低音がよく聴こえる物が多いです。よく低音がいい!とか言ってる人いますよね。大体低音が褒められてるヘッドホンは高いし評価されてます。MOMENTUMの低音表現は他のヘッドホンと種類が異なっていて、低音の周りにも高音が絡まって再生されるんですよね。どんな感じかって言うと、バスドラの音がほんとにバスドラの音で聴こえるんです。バンドしてる人ならなんとなく伝わると思うんですけど、バスドラを踏んだときに聴こえるアタック音。そしてアッタクの後に震えながら胴の中で抜けていく残響。これが聴こえて初めてバスドラの音なんですが基本的にほとんどのヘッドホンで聴こえるバスドラは「低い帯域で鳴ってる音圧」止まりなんですよね。MOMENTUMはバスドラはもちろんベースの音色にも注目すると弦を弾くアタック音が聴こえてきます。フレージングやジャンルではなくて、ベースの音そのものを聴いて「指で弾いてるのかな?ピックかな?」と思いを巡らせながら音楽を聴くことが出来ます。BOSEやSONYにはそのような低音のニュアンスはなくあくまで「高音質にプッシュされたlow」って印象です。解像度そのものは高いんですけどね。なのでMOMENTUMは低音がしっかり出ているヘッドホンなんですがSONYやBOSEと比べるとそこまでズンズン鳴らす音には聴こえないかもしれません。そもそもがかなりフラットですしね。
そして低音のアタックとくればBeatsの得意分野です。Beatsは低音はバチバチ鳴らしてくれるのでロックとかを聴くとかなりの迫力で再生してくれます。なんとなく自分の曲をBeatsで視聴したんですが、マスタリングを誰か別の人がしたんじゃないかと思うくらい音への味付けが露骨です。好きな人は好きなのかも。低音はバチバチでさらに高音への再生も申し分なくてとにかく派手な音がします。ここが僕には聴き続けることが出来ませんでした。やっぱり大味かな〜と言った感想。ただMGMTとかをBeatsで聴いたら最高でした。EDMみたいな派手なエレクトロ、テクノとか聴いてもワクワクさせてくれそうでいいかもしれない。とにかくBeatsは僕が普段聴かないジャンルに特化しすぎたヘッドホンでした。。。無念。これで納得できればBeatsが一番安かった。
MOMENTUMの音に関して特に書きたかったことはこんな感じです。とにかく忠実で音そのものをどこまでも追求して聴いていけるヘッドホンではないかなと思います!ただ弱点もあります。大体3つくらいあるので、順番に書いて行こうかと思います。まず第一にMOMENTUMはかなりイヤーカップがでかいです。多分比較で聴いたどのヘッドホンよりもデカかったかと思います。後重さもそこそこで装着感すごいします。人によってはこれだけでアウトなんじゃないのかなって思いました。
2つ目はノイズキャンセリング機能が結構さりげないです。SONYやBOSEのノイズキャンセリング機能はかなり優秀で自分の声もほとんど聴こえないくらい着けた際の静寂感があります。それに比べるとMOMENTUMはあっさりしているので、駅構内とかで着けていると他のヘッドホンよりも周囲の音が気になるかもしれません。ただ僕は他の強力なノイズキャンセリング機能で耳に圧迫感がしていたので、MOMENTUMの方が好みな側圧具合でした。やっぱノイキャンすると側圧が増して感じますよね。人それぞれかも知れませんが。3つ目は大したことないのですがヘッドホンの本体サイドに付いているコントロールスイッチが非常に扱いづらいです。同じような形で同じような大きさのスイッチが横一列に並んでいるので慣れるまでは押し間違えたりすると思います。特に一時停止とヴォリュームの操作スイッチが全く同じ形なのでめんどくさいです。今必死に慣れてる最中です。
大体こんなところが僕がMOMENTUM3を他と比べて視聴してみたとこの所感でございます。やっぱヘッドホンの王様って言われたりするくらいだから音質は本物でした。僕もピュアオーディオの販売員しているので音響系の音質には常に耳を傾けているつもりでいるので「どれどれ聴いてみましょうかね」みたいな目線で視聴しに行ったのですが、聴けば聴くほど買わずにはいられませんでした。実は音以外にもこのヘッドホンには折り畳んだり開いたりすることで自動で電源が入ったり切れたり、スマホと繋がると自動で音楽がかかる機能があったりとかなりスムーズな音楽環境を提供してくれる機能があるんですが、今回は音質のみで語りたいことがたくさんあったのでめっちゃ省きました。そもそもその辺の機能って長く使って行かないと具体的にいい機能かいらない機能かわからないですしね。
今のところ買って1週間ほどで、今までBOSEで聴いていた音源を1から全部聴き直していってますが、全世界の人がこのクオリティーのヘッドホン使ってたらもっと簡単に曲の魅力って届くんだろうな〜wって考えてしまった。今の音響環境で満足はしているけど、もっともっと感動したい!って人は是非このヘッドホンMOMENTUM3を全力で推したいです。お試しあれ〜。