大学授業一歩前(第77講)
はじめに
今回は塾講師の與那覇開様に記事を書いて頂きました。お忙し中作成して頂きありがとうございました。先生もご自身でnoteを運営してらっしゃるので、是非ご覧くださいませ。
プロフィール
Q:ご自身のプロフィールを教えて下さい。
A:都内の大学受験塾で国語を教えています。社会人野球をやっていましたが、20歳でクビになって、それから大学生になりました。大学院では日本文学を専攻していました。
オススメの過ごし方
Q:大学生にオススメの過ごし方を教えて下さい。
A:図書館の地下書庫で読書。僕の大学生時代は、講義のない時間は誰も入ってこない地下書庫で本を読んでました。ああいう静謐な空間で読書体験を積めたのは大きな財産になってます。
必須の能力
Q:大学生に必須の能力はどのようなものだとお考えになりますでしょうか。
A:自分なりの思想をもつということではないでしょうか。確固とした価値観をもっていないと学問もできないと思います。そのためにも、たくさん本を読みたい。本居宣長は関心あるものはなんでも読むという乱読の姿勢から独自の思想をつくっていきました。大学生には乱読によって自分の思想をつくってもらいたいと思います。
学ぶ意義
Q:先生にとっての学ぶ意義は何でしょうか。
A:学ぶ意義なんてこれまで考えたことなかったかもしれません。知りたいことを知るために学ぶことは自明だったからです。私は書評ブログをやっているんですが、自分の書いた過去記事を見て「こんなことを考えていたのか」「これに関心があったのか」と気づくことがよくあります。つまり、ひとは自分のことをそれほど知らない。だから、学ぶというのは、絶えず新たな自分を発見するということだと思います。
オススメの一冊
Q:大学生にオススメの一冊を教えて下さい。
A:石原吉郎(2012)『望郷の海』みすず書房 あまたあるシベリア抑留記の中でも群を抜く名著である。極限状態の人間の心理を描いていて、ただただ圧倒される。「石原吉郎の言葉を私たちは理解できるのか」は、僕の永遠のテーマです。
メッセージ
Q:大学生へのメッセージをお願いします。
A:本を読むことは勿論ですが、映画をとにかくたくさん観てほしいと思います。映画は、その国が何をアイデンティティとしているかがよく分かって勉強になります。僕は大学時代に映画をそれほど観なかったことをすごく後悔しています。映像メディアから学ぶことは本当多いです。ちなみに、マイベストムービーは『息もできない』(韓国 2009)です。
おわりに
今回は今回は塾講師の與那覇開様に記事を書いて頂きました。お忙し中作成して頂きありがとうございました。👇の書評ブログも是非!!
文字によっての何かを伝えるのが、文学ならば、映像によって何かを伝えるのは映画などのメディアだと思います。私も本同様に映画も少しづつ見ていこうと思いました。次回もお楽しみに!!