プチ保護者会で子供の成長を客観視
むかしむかし、パスタがスパゲッティとのみ呼ばれたケチャップ味のナポリタンが主流だった時代から考えると、現代はソースのパスタ、スープのパスタ、和風パスタ、各種創作パスタと、日本人(特に女子?)のランチ主食1,2位を争うような存在となっている。
ごはん(お米)はその味の特性から和洋中どんな味付けのおかずに合い、長年日本の食卓にはほぼ必ず登場する食材であるが、パスタはうどん・そば以上にごはん(お米)に近い位置取りの気がする。パン類もごはんと双璧をなす主食のようで、パンは練りこまれたバター・砂糖に影響されお菓子に近くなることもあり、主食とお菓子の両側面を持つという点で、微妙である。
などと考えながら、パスタランチで始まったプチ保護者会・・・・
クラスの保護者3,4人で集まり、遅めのランチをしながら、学校のこと振り返りや来年度(といっても、あと10日もすればそうなのだが)の予定について、休校中の子供たちの様子を情報交換しながら、あれやこれやと話をした。
去年の4月からは考えられなかったような意見・意志や行動を見せる子供たちには、一年間の成長を保護者皆それぞれに共感や気づきをシェアしながら時間が過ぎた。
ある生徒は、他の子のよいところを挙げてくれるそうなのだが、なんとその部分は本人にとっては欠点と思うようなことをほめてくれているらしく、聴いているだけですごく肯定してもらえている気がして、楽しくなって自己肯定感がこの1年でずいぶん上がったと言っていたそうだ。
あるいは急に休校になってクラスメイトと会えない時間が続く中、また別のある子は生徒たちのクラスライン(教員は参加していない、生徒だけのホボクラス全員メンバーのグループ)へこの事態をどのように考えているか意見を募り、クラス有志の意見のみならず、不登校で学校にほとんど行っていないJKも意見に参加するなどの盛り上がりをみせて、生徒同士が真剣に意見を出し合い共有するという機会を、こんな環境下でもたくましくかかわりあっている。
子供たちはちょうどどんな素材や味付けにも組み合わせて成り立つパスタのように、素直に意見を出し合い、対話を通じて相互の理解を深め、よいところは良い・合わない部分も無理して合わせはしないけれど相手を否定することなく、「あなたはあなた、わたしはわたし、関わり合いあえてもいいし、そうでなくともどちらでもいい」という人間愛ある多様性で成長している感じがした。
わたしたち保護者はティーンエイジャーの不安定さや未熟さにのみ、いつまでたっても気が向いてしまいがちになるが、保護者同士の会話から知る子供たちの様子に実は彼らは抜群の安定感を持つ部分があったり、将来の進路や思考をしっかり考えていたり(保護者が中高生のときに大人を冷静に見つつ、哲学的な思索も少しはしていたり、将来に向けたアクションプランを考え始めているのと同様に)、することに安心して彼らを放っておくことができるのだ。
保護者が子供を信頼して干渉しないことで子供は自分が一人前(に近い)と自覚し、その自覚が自律・自立した行動生活に近づく効果があるのかもしれない。
その状態って、「子離れ」、ですね。
春は子離れの第一歩を始める季節。