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#Unityで人生が変わっちゃった ユーザーさんに話を聞いてみたら生きる勇気がもらえる学びがあった

Unity Japanのコミュニティ・アドボケイトの田村幸一です。私は普段、Unityを広く世の中に伝える、広報的な役回りをしています。

このnoteで以前公開した『Unityで人生が変わっちゃった』には、多くの反響をいただきました。SNSでハッシュタグ「#Unityで人生が変わっちゃった」を付けてくれたエピソードは、どれも興味深い話ばかりでした。ありがとうございます!

今回はその中から、個人的に「この方は確かに人生変わっちゃってる!」というユーザーさんにコンタクトを取り、さらに深ぼってお話を聞いてみました。

登場するのは、Unityで詰碁アプリを制作している神宮司直輝さんと、VRを用いたバーチャル・ジャグリングなどのパフォーマーである三珠さくまるさんです。


囲碁好きが高じてUnityで詰碁アプリを作ったら、人生変わっちゃった人

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神宮司直輝さん
1万人以上の囲碁ファンがプレイしている詰碁アプリ「詰碁の森」を個人で開発・運営。オンライン対戦囲碁アプリ「囲碁スタジアム」も 2019年にリリース。

──はじめに、Unityを用いた現在の活動について教えてください。

スマホ向けの囲碁アプリを個人で開発しています。

第1作目の「詰碁の森」は、詰碁(将棋でいう詰将棋)を難易度別に出題するアプリで、囲碁のルールを知らない方からプロ棋士まで幅広いユーザーさんに使っていただいています。特に入門レベルはルールを知らない方でも解けると好評です!

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──Unityを知ったきっかけとは?

最初の頃は、ネイティブでスマホアプリ開発をしていたのですが、全く完成する気配が無く、かなり苦戦していたんです。

ある日、私と同じように個人でスマホアプリを開発している方に「Unityならカンタンだよ」と教えてもらい、それからドハマりしていきました(笑)。

Unityは開発する上で視覚的に分かりやすいので、そこに感動してハマっていきました。どんどん使いこなせるようになったことを覚えています。

──どれくらいの期間でアプリを作れるようになったのでしょうか。

Unityの存在を知ってから、約3ヶ月くらいでアプリ開発までいったと思います。その前の8ヶ月ぐらいはJavaを勉強していて、それとUnityで使う言語の「C#」が似ていたので、Unityをある程度使えるようになるまでが早かったですね。

プログラミングを始めてから2年くらいは、平日8時間以上、土日10時間以上を囲碁アプリ開発に費やすほど熱中していました。

──プログラミングの下地があったわけですね。そもそも、なぜアプリ開発を?

知り合いから「囲碁のアプリ作ってよ」と言われたのがきっかけです。そこで、謎の自信が湧いてきたことで勉強し始めました。もちろん、この話はノンフィクションですよ(笑)。

──Unityにハマり、開発した囲碁アプリは、神宮司さんの人生にどんな影響を与えてくれましたか。

アプリを作るためにプログラミングを勉強していたのが、21歳頃です。実はそれまで、僕は仕事もせず、ひたすら囲碁に打ち込んでいる生活でした。社会経験もなく、数回受けたバイトの面接もすべて落ちていたんです。

ところがある日、パソコン教室の求人を見つけて応募したところ、なんと採用してもらえました。そこで社会経験を積み、アプリ開発のためにプログラミングを勉強して、Unityと出会いました。

それで、出来上がったのが詰碁の森です。このアプリを開発してリリースできたことは、僕にとって人生における一つの成果ともいえます。人生の大きな分岐点にもなったと感じています。

──これからUnityを始めようと思っている方に向けて、ぜひアドバイスを!

まずは明確な目標を持つことです。僕の場合は、子供の頃から囲碁が大好きでしたから、囲碁のアプリを作るという目標がありました。

明確な目標を置くことで目標を達成するために必要なものが分かってきますし、ちょっとずつでも形になっていくと嬉しいものです。モチベーションを維持するという意味でも大切になるはずです。

──最後に、Unityで今後成し遂げたいことがあれば、教えてください。

世界中に囲碁の面白さを伝えられるアプリを作って、囲碁界をもっと盛り上げていきたいです!


VR空間ジャグリングをしたらVtuberデビューもして、人生変わっちゃった人

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三珠さくまるさん
VRを駆使したバーチャル空間で、得意のジャグリングを中心にパフォーマンスを行う「V道芸」の生みの親。Vtuber(バーチャルユーチューバー)としても活動中。

──まずは、現在の活動について教えてください。

主にTwitter(@MitamaSakumaru)で、VRを用いたバーチャル空間内でのジャグリングを中心としたパフォーマンス「V道芸」を行っています。また、開発の過程で得た知識をもとに、VR空間で実験を行うVtuberとしても活動しています。

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もともとVRで動けるシステムを作りたいと思っていて、「VRでモノをつかむ」などで検索してヒットしたことが、Unityを知ったきっかけでしたね。

──すると、プログライミングの経験をお持ちだった?

いえいえ!プログラミングは全くの初心者で、ゼロからのスタートだったんです。

──そうなんですか!Unityが使えるようになるまで、どれくらいの期間がかかりましたか?学習方法もぜひ教えてください。

VR空間を自由に動いて、自由にジャグリングするという設備を作れるようになるまでは、半年くらいですね。最初は勘どころや用語の意味がわからずに調べたりなど、実制作以外で時間がかかりました。

学習方法については、Unityに関する参考書の多くはゲーム制作をメインに据えられていて、Vtuberのような活動に特化しているものは少なかったんです。

だから、情報収集はネットがメインでした。主にはQiitaを起点に、いろんな方の技術記事を読みました。自分の作りたいものをベースに「どうすれば完成させられるか」という観点を常に持って学習を進めました。

──他のプログラミング言語は習得されましたか?

Unityで使うので「C#」は勉強しました。AIや機械学習にも興味があり、「Python」も少しかじっています。結果として「Unity Machine Learning Agents(ML-Agents)」などの勉強に役立っています。

──試行錯誤されたかと思いますが、なぜUnityにハマっていったのでしょうか。

初期の段階で、雑ながら「物を掴んで投げる」ところまで進めたのが大きかったですね。どんどん勉強してアウトプットすれば、やりたいことが実現できるだろうという感覚を持てたから継続できたんだと思います。

あとは、他の個人Vtuberさんたちが、Unityで色々なことを発表しているのを見て、「自分もできるだろう!」という負けず嫌いも良い方向に働きました。

──Unityと出会う前後で、人生がどのように変化したと思いますか?

Unityに出会う前は、競技ジャグリングをやっていました。大会に出て、入賞や優勝も経験しています。ただ、例えば大道芸のように、多くの人前に立って披露するようなことはしていませんでした。

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それがUnityを始めたことで、「バーチャルジャグリングをみんなにも見せたい!」という気持ちが強くなってきたんです。

皆さんにVR空間でジャグリングを楽しんでいただき、Vtuberとしても活動を始めたことことで、さらに注目してもらえるようになった。それは、僕の人生でも大きな転換期になっていると思います。

──これからUnityを始めようと思っている方々は、どんなことから取り組むとよいでしょうか。ぜひ、アドバイスをいただきたいです!

まずは​​目的をしっかり定めて、それと合うように情報を集めることでしょうか。今はネット記事からでも様々な情報を調べられ、独学でも、いろいろなものを作ることができます。

僕もそうでしたが、「何かをしたい、これが作りたい」という目的が定まっていれば、「完成するまでやり遂げる」という思いが湧き、制作のモチベーションとなって支えてくれるはずです。特にUnityは形にできるまでが早いので、プログラミング初学者でもきっと挫折しづらいはずです。


「Unityで人生が変わっちゃった」人たちの共通点

二人のUnityユーザーにお話を聞いた「Unityで人生変わっちゃった」エピソード。アプリ開発、バーチャル空間内でのパフォーマンスと活用の仕方は違えど、お二人とも「明確な目的」があることがとても大切だったと感じます。

ただ漠然と学んだり、作ったりするのではなく、「◯◯がしたい!◯◯を作ってみたい!」という強い目的をもって、そのためにUnityを活用する。そして、Unityでアウトプットしたものが、人生を大きく変えて「生きる糧」となっていったのでしょう。


皆さんの「Unityで人生が変わっちゃった」お話を、ぜひもっと聞かせてください!

この記事を読んでくださった方には、Unityを活用し、何かを表現したり、作られているという方も多いはず。そんなUnityに関するお話や、その裏側にある「人生の転機」のエピソードを、ぜひぜひnoteやその他SNSで投稿してください。

ハッシュタグ「#Unityで人生が変わっちゃった」で、ぜひお願いします。また、この記事へのコメントもお待ちしています!



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