11輪目「知〜らない」
やっほー!私、花道 陽鞠!この前ブラック企業を退職した24歳の乙女!
前回は、ひまのお家に無料で検診を受けられるというチラシが入っていたからそれに誘われて来てみたら、なんとドクターは丁田 祈壱…、もとい、ティーダといってツォルセットの幹部だったの!みんなそれぞれ目の前にいる敵に立ち向かっているわ!
白雪 明乃「はっ!!」
カメルダ「あら、その程度?」
白雪 明乃「よ、避けた!?」
カメルダ「あなた、なかなかのボディね。よかったら私の改造手術でも受けてみない?」
白雪 明乃「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃない!…、でもね!そんなおっかない話はお断りよ!」
ヒュンッ!!
カメルダ「あら、避けたわね!なら、私の可愛いメスを使ったメス投げなら避けられる?」
ヒュンヒュンッ!!
白雪 明乃「ちょっと!危ないじゃない!!」
テムパラ「気をつけて、明乃!」
白雪 明乃「大丈夫!ドッジボールは避けることだけは得意だったんですもの!」
ズコー!!
テムパラ「(に、逃げることと同じでは…)」
カメルダ「それって逃げることと一緒じゃない!」
ティーダ「君は相変わらず冷静だよね」
美鳥 時雨「慌てていては状況が悪化するだけだ」
ティーダ「ふーん、そうなんだー」
美鳥 時雨「なぜそこまで陽鞠に執着する?」
ティーダ「あの子は特別なんだよ。他の人間にはない不思議なオーラがね」
美鳥 時雨「お主の目的はなんなのかは知らぬが、陽鞠が嫌がること…、それ以上に危害を加えることをするならばこちらも容赦はせぬ!!」
ヒュン!!
ティーダ「おわ!弾幕を飛ばしてくるなんて!だったらこっちも!!」
ヒュンヒュン!!
美鳥 時雨「遅いな」
ティーダ「あらら〜、なかなかのスピードだね〜。…、そっか、君は足が異常に速いんだったね」
美鳥 時雨「さぁ!拙者と真剣勝負でござる!!」
紫安 華夏「もー!どこなら合流できそうなのかしら!!」
ヤンマ「なんか人がいっぱいいるな…。下手に動けねぇ…!!」
紫安 華夏「どうしましょう…」
フォルティ「商店街は流石に駄目ね…、そこを通り過ぎてもそこそこ人がいるわ…」
紫安 華夏「とにかく別の道を進むわ!!」
ヤンマ「あいよ!」
空園 乃空「くっ…!いくらなんでも人が多すぎ…!」
秋元 千咲「これは想定外だわ…!!」
空園 乃空「今日はなんかイベントでもあったのかしら?」
秋元 千咲「いや…、そんな話はなかったはず…」
空園 乃空「このままだとみんなを巻き込んでしまう危険性もあるわ…」
サピエン「どうします?」
ウスバ「あんまり人が多いところはやめた方がいいね…」
マリーエ「ん〜、もうちょい進んだ方がいいかな〜」
秋元 千咲「…、確か右方向に行けば…、海岸よ!」
スペース「あら!…、もしかして…」
秋元 千咲「そう!ウスバ君、右に曲がってこのまま海に向かって!そこにはさすがに人も近寄れないわ!」
ウスバ「ん〜、オッケ〜だよ〜!!」
マリーエ「いっくよー!!!」
空園 乃空「よし、華夏さんに連絡するわ!!」
ピロロン♪
紫安 華夏「あら!乃空!!どうかした?」
空園 乃空「華夏さん、今から海に向かってください!そこなら人を巻き込むリスクは極めて低いはず!!」
紫安 華夏「えっ!?なんで海!?」
空園 乃空「他のところは人がそこそこいて、このままでは巻き込んでしまうので!!」
紫安 華夏「確かに海の向こうは誰も近寄れないはずね…、よし!わかったわ!アタシたちも向かう!」
空園 乃空「えぇ!」
ヤンマ「とにかく海の向こうに行けばいいんだろ!?」
紫安 華夏「ビンゴ!早速お願いね!」
ヤンマ「任せておきな!!」
マリーエ「よーし!海の方へ出発だよーん!!」
コノシメ「おい!頼むよシオカラ!目を覚ましてくれ!!」
シオカラ「ジャマダ…!!」
コノシメ「お前に邪魔だって言われても構わないさ!俺はお前の兄ちゃんだからな!!!」
ヒュン!!
シオカラ「ヨ、ヨケタ!?」
コノシメ「待ってろよ、シオカラ!俺が洗脳を解いてやるぅ!!!」
シオカラ「ウグググ…!ウガァァァ!!」
秋元 千咲「よし、海の方に来たわね!」
カラカラヒマワリB「カラカラヒマワリ〜!!」
秋元 千咲「奴も追って来てるわね…!!」
カラカラヒマワリB「カラカラ〜!!」
秋元 千咲「ウスバ君、まだまだいける?」
ウスバ「うん!どこまでも飛べるよー!!」
空園 乃空「マリーエも大丈夫そう?」
マリーエ「うん!まだまだいけるよーん!!」
紫安 華夏「あら、海上の方に乃空たちがいるわね!」
ヤンマ「兄さんたちだ!よっし!!」
カラカラヒマワリA「カラカラー!!」
紫安 華夏「アタシたちのチームワーク、見せてあげるわよ!!乃空ー!千咲さーん!」
空園 乃空「え!?その声は…?」
秋元 千咲「華夏ちゃんたちが来たんだわ!」
空園 乃空「カラカラヒマワリをくっつけましょう!」
紫安 華夏「オッケー任せて!そりゃ!!」
ピターン!!
カラカラヒマワリA「カラカラ!?」
秋元 千咲「よし!くっついたわ!」
空園 乃空「今のうちに…!ブルーサンフラワーアルペジオ!!」
紫安 華夏「パープルサンフラワービート!!」
秋元 千咲「イエローサンフラワースタッカート!!」
ヒューン!!!
ウスバ「いっけー!!!」
カラカラヒマワリたち「カラカラ!!?」
キラーン!!
ヤンマ「やべ!ひまわりトーンが海に落ちるぞ!」
ウスバ「急いで回収〜!!」
パシッ!!
秋元 千咲「ギリギリ拾えたわ!ありがとう、ウスバ君!」
ウスバ「えへへ〜」
紫安 華夏「ナイスプレイよ、ヤンマ!」
ヤンマ「い、いや、その…」
空園 乃空「よし!急いで陽鞠たちと合流しましょう!」
マリーエ「出発しんこーう!!」
コノシメ「いい加減に目を覚ませ!シオカラ!」
シオカラ「シラナイシラナイ!」
コノシメ「うぉ!」
ドーン!!
白雪 明乃「コノシメ君!!」
花道 陽鞠「!!!」
そんな!壁に突き飛ばされちゃった!?
カメルダ「どこ見てんの!」
白雪 明乃「わっ!」
ドカーン!!
美鳥 時雨「まずい!2人とも!!」
ティーダ「あっはは!1対1じゃきついんじゃなーい?」
美鳥 時雨「くっ!ここまで苦戦するとは想定外!しかしここで負けるわけにはいかぬ!!やっ!」
ヒュン!
ティーダ「おっと!危ない危ない!」
美鳥 時雨「まだだ!グリーンサンフラワーサムピング!!」
ティーダ「うぉっ!?」
フィーデス「よし、命中!」
カメルダ「くっ!ちょろちょろ動いちゃってさ!うっざいんだけど!」
白雪 明乃「あなたもね!!はっ!」
カメルダ「わっ!?」
ヒュン!
テムパラ「今だよ、明乃!」
白雪 明乃「はいよー!インディゴサンフラワーピックスクラッチ!!」
カメルダ「うわっ!!」
ドーン!!!
白雪 明乃「今行くわ、コノシメ君!」
カメルダ「ち、ちょっ!?」
コノシメ「め、明乃!?」
白雪 明乃「大事な弟さんを助けるんでしょ?だったら私も!」
コノシメ「あ、あぁ!俺たちは負けない!ツォルセットなんかもうごめんだ!!」
美鳥 時雨「うむ!」
花道 陽鞠「あっ!」
ポワワ…!
美鳥 時雨「ひ、陽鞠!?」
花道 陽鞠「なんか金縛りが弱まってきたみたいだわ!」
白雪 明乃「!」
アモル「今のうちに変身しちゃいましょう!」
花道 陽鞠「オーライ!開花せよ!シャイニングマイピンクハート!」
*変身中*
花道 陽鞠「愛を司るひまわりメイデン、陽鞠!開花!悲しみに包まれているあなたたちには陽鞠のラブラブハートをズッキューン♡」
テムパラ「よかった!変身できた!」
花道 陽鞠「みんな!ありがとう!おかげで私も戦える!」
白雪 明乃「力を貸して、陽鞠ちゃん!」
花道 陽鞠「えぇ!ほら!シオカラ!!」
シオカラ「ナ、ナンダト…!?」
花道 陽鞠「ていっ!」
シオカラ「!?」
ドーン!!!
美鳥 時雨「壁に向かってキックした!?」
白雪 明乃「陽鞠ちゃんいつの間に強くなったの!?」
花道 陽鞠「休み過ぎたからかもしれないんで!そりゃっ!!」
シオカラ「ワッ!?」
アモル「絶好調ね、陽鞠!」
花道 陽鞠「えへへ!コノシメ!」
コノシメ「お、おぅ!シオカラーっ!!!!!」
シオカラ「ウッ…、アタマガ…、シビレル…!!!」
コノシメの想いが届いてきたのね!
アモル「よーし!陽鞠!」
花道 陽鞠「えぇ!私の歌に酔いしれなさい!!ピンクサンフラワーラブシング♡ラー♪」
シオカラ「ウワァァァァァ!!」
コノシメ「!」
白雪 明乃「大丈夫!シオカラ君はそのうち正気に戻るわ」
美鳥 時雨「コノシメよ、シオカラを」
コノシメ「あ、あぁ…!」
ティーダ「し、しまった!向こうは…!!?」
秋元 千咲「残念!私たちが浄化したわ!」
ティーダ「!!!」
乃空たちが来てくれたわ!
紫安 華夏「やっと変身したわね、陽鞠!」
花道 陽鞠「うん!お待たせ!」
空園 乃空「もう!遅いよ!みんな心配したんだから!時雨たちがいてくれたからよかったけど…、もしいなかったらどうなっていたのよ!」
花道 陽鞠「う、うん、ごめん…」
スペース「まぁまぁ、こうして合流できたんだから」
空園 乃空「…まぁ、無事だったからいいんだけど!…それより!これを見なさい!」
ティーダ「えっ!?」
スチャ…!
ティーダ「なっ…!?」
空園 乃空「あなたが出した怪物はもうひまわりトーンに戻ったの。大人しく降参しなさい!」
ティーダ「くっ…!ね、姉さん!ここは2人d…」
カメルダ「えー?知らないわよ」
ティーダ「…え?」
カメルダ「これはティーダ、あんたの失態よ」
ティーダ「そ、そんな!姉さん!置いていかないでよ!」
カメルダ「駄目よ。あなたはボスからそいつらを始末するように言われてるのよ」
ティーダ「ま、待ってよ!話が追いつかないよ!」
カメルダ「あんたが改造したシオカラが頼りだったのに」
ティーダ「う、そ、それは…」
…え?
何々!?
何が起こってるの!?
花道 陽鞠「どういうことか説明しなさいよ!!!」
カメルダ「実はあんたが下見しに行った後、急遽ひまわりメイデンを始末するミッションに切り替わったのよ!だからあなたは失敗したらもうツォルセットに戻れない!」
ティーダ「え…、嘘だろ…!?ね、姉さんは…?」
カメルダ「私は関係ない。あなたが行くって言ったんだから私は知らないわ」
ティーダ「そ、そんな…!!!」
カメルダ「だからティーダ、ここでさようならよ。知〜らない♪」
ティーダ「嫌だよ!待ってよ!姉さん…!!」
ヒュンッ!!
花道 陽鞠「な、なんなのよ…!」
紫安 華夏「ひ、酷すぎる…!」
空園 乃空「それでも姉弟なの!?あなたたちは…」
ティーダ「は、は…」
花道 陽鞠「テ、ティーダ!?」
ティーダ「あは、あはは…」
なんか様子が変!?
ティーダ「あはははは!!!」
何を笑っているの!?
美鳥 時雨「皆の者、用心せよ!」
空園 乃空「え、えぇ…!」
ティーダ「あーあ、裏切られたか〜!好きな人は別の人と付き合っていたし、さっき姉さんに裏切られたし!僕って本当についてない!あははははははは!!」
花道 陽鞠「ティーダ…?」
白雪 明乃「す、好きな人!?」
ティーダ「花道 陽鞠ちゃん、君だよ」
白雪 明乃「えっ!?」
紫安 華夏「陽鞠、あいつと知り合い!?」
花道 陽鞠「そうよ。高校時代の同級生」
白雪 明乃「ふぉわっ!?」
空園 乃空「明乃、大袈裟よ」
白雪 明乃「も、申し訳ないです、お嬢様…っと、さっき聞いたわね…」
花道 陽鞠「…あいつは人間なんかじゃない。…妖怪なのよ…」
秋元 千咲「…え?」
ティーダ「本当は人間なんかに興味はなかったさ!…でも、姉さんと力比べして負けて、食べられそうになって必死に逃げていたら今度はいたずらっ子に捕まって…」
紫安 華夏「さっきの白い女のことね、あいつは性格悪そうね」
ティーダ「…そんなか弱い僕の命を救ったのは陽鞠ちゃんなんだ」
美鳥 時雨「なっ!?」
花道 陽鞠「そんな大したことしてないのに」
ティーダ「そんなことはないさ!」
空園 乃空「…それで、高校では丁田 祈壱っていう偽名で私たちに近づいたの?」
ティーダ「そうだよ。僕にはあの子しかいない」
花道 陽鞠「どうして私なんかにこだわるのよ!他にもいい人いるのに…、美人もいる、頭のいい人もいる…!命を救ったくらいでなんで私にこだわるのよ!?こんな危ない真似をしてでも!?」
ティーダ「ふふ、はは、…あはは!…、陽鞠ちゃん…、陽鞠ちゃん…!!」
花道 陽鞠「ちょっ!?」
白雪 明乃「何してるの、ティーダ君!!」
あ、あいつが持ってるのって…!?
ティーダ「ふふふ、このデスシードで陽鞠ちゃんと僕の時間を邪魔する人たちは薙ぎ払ってあげるよ!ふっ!!」
花道 陽鞠「や、やめっ!!」
シュ〜!!!
ティーダ「うわぁああああ!!!」
なんてことなの!?
ティーダが…、
禍々しい怪物に変わっていくわ…!!
ティーダ「…」
花道 陽鞠「!!」
ティーダ…!!
空園 乃空「これは戦うしかないわね…」
花道 陽鞠「うん…!!」
ティーダ!
あんたの悲しみ、
私たちのひまわりの輝きで照らしてあげるわ!!
…何年も私のことを想ってくれたティーダ…、いや、祈壱…!
…待っててね…、
祈壱…!!!
さて!今回のお話に出てきたひまわりトーンはこちら♡
祈壱…、待っててね…!