13輪目「Phantom Papillon」
やっほー!私、花道 陽鞠!この前ブラック企業を退職した24歳の乙女!
前回は、怪物になったティーダこと丁田 祈壱を新しい必殺技で優しい人に戻したの!
街への侵入も防げたから幸いニュースにはならずに済んだの…!
さぁ、お風呂にも入ったことだし、今回はサンフラワーハウスで寝る前からお話が始まるわよん♪
マリーエ「じゃーん!ひまりんたちのお部屋には既にマリーエの方でベットメイキングしていまーす♪」
花道 陽鞠「素敵!」
マリーエ「枕、お布団、シーツのデザインはこちらの方で選んだんだけど…、どう?気に入った?」
花道 陽鞠「さすがよ、マリーエ♪」
アモル「とてもセンスがいいのね♪」
マリーエ「えへへ…♪さて、マリーエのお仕事はまだ残っているから…、じゃーねー!」
花道 陽鞠「うん!ありがとう!!」
お部屋も可愛くコーディネートされているわ…!
なんて素敵なお部屋なの!?
しばらくして…、
花道 陽鞠「うーん、ヤンマたちの名前、どうしようかなー」
アモル「締切は日曜日まで?」
花道 陽鞠「そうねぇ…」
コンコンコン…。
花道 陽鞠「はーい、どうぞ」
丁田 祈壱「陽鞠ちゃん、入るよ」
花道 陽鞠「いいわよ」
ガチャ…。
丁田 祈壱「ありがとう、入れてくれて」
花道 陽鞠「いいのよ。それより、何かご用事?」
丁田 祈壱「うん。寝る前にちょっと…、陽鞠ちゃんと話したくて…」
花道 陽鞠「話?別にいいけど」
私たちは窓から見える星空を眺めたわ。
丁田 祈壱「綺麗な星空だね」
花道 陽鞠「そうね。…ちっちゃな頃は見れなかったから…。こうして見ると新鮮な気持ちになるわ」
丁田 祈壱「そっか…。あ。そうだ、星空がもっと美しく見れる場所あるんだけど…、どう?」
花道 陽鞠「そんな場所あるかしらね?」
丁田 祈壱「サンフラワーハウスにバルコニーがあったはず。そこに行ってみない?」
花道 陽鞠「ふーん…、まぁ、いいけど」
私たちはサンフラワーハウスのバルコニーに向かったわ。
花道 陽鞠「本当にあったわね。バルコニー…。さすが元ホテルだわ」
丁田 祈壱「ここ、元ホテルだったんだね…。すごーい!」
アモル「でかいもんね」
花道 陽鞠「…、この中で凡人なのはひまだけよ」
丁田 祈壱「…そう?」
花道 陽鞠「…だって、みんなセレブだし…、千咲さんだってそう」
丁田 祈壱「そうなの?」
花道 陽鞠「それに、あんたたちは人間社会に上手く溶け込んだ妖怪。ほんっとひまって平凡で凡人なんだから…」
丁田 祈壱「…そうかな?」
花道 陽鞠「え…?」
丁田 祈壱「陽鞠ちゃんこそ、他の人には感じない特別な力を持っているんだし…、平凡ってことはないと思うよ。もちろんいい意味で」
花道 陽鞠「そ、そう?確かにカラカラヒマワリが現れたら左胸がズキズキするし…、それに、ヒマワリガニのテレパシーとか他の人にはない能力があるものね…」
アモル「陽鞠は本当に不思議な力を持っていると思うわ」
丁田 祈壱「うん。そうだよ。陽鞠ちゃんは特別な女の子。それは他の人からしても、それに…、僕からしても…ね」
花道 陽鞠「…え?あんたからしても?」
丁田 祈壱「そうだよ」
え…、ちょっ…、待ってよ…、なんであいつ私のことを真顔で見つめるのよ…。
さっきまで無邪気な笑顔だったのに…。
丁田 祈壱「…」
花道 陽鞠「え…、ちょっと…、なんか言いなさいよ…」
丁田 祈壱「…、僕は昔から君のことが好きだった」
…?
…え?
ひまの聞き間違い?
花道 陽鞠「え?何かの冗談じゃないでしょうね?」
丁田 祈壱「冗談なんかじゃないさ」
花道 陽鞠「…なんかの罰ゲームで告白させられてるとかでもなく?」
丁田 祈壱「そうじゃないよ。僕がそんな男に見える?」
花道 陽鞠「あぁ、ごめん。昔のことで不信になっていたわ」
丁田 祈壱「もう…、悲しくなっちゃうじゃん…」
花道 陽鞠「わ、悪かったわよ…。あんたがひまのこと、好きだってことは受け止めておくわ」
丁田 祈壱「…!嬉しい!…あ、今すぐ付き合えってわけじゃないけど、どうしても君に伝えておきたかったんだ」
花道 陽鞠「そう…。あっ!流れ星が流れているわ!」
アモル「流れ星?」
花道 陽鞠「どっかに消える前に3回お願い事を言うと願いが叶うって言われているものよ」
アモル「えー?そうなの?!」
花道 陽鞠「あっ!また願い事願い事!!」
アモル「意外と早い!!」
花道 陽鞠「転職が上手くいきますように転職が上手くいきますように転職が」
キラリーン☆彡
花道 陽鞠「あー…」
アモル「3回唱える前にどこかに消えちゃった…」
花道 陽鞠「はぁ〜…。やっぱり難しいわね…」
アモル「簡単そうに見えるけどね…」
花道 陽鞠「む〜」
丁田 祈壱「じゃあ、僕もやってみようかな」
花道 陽鞠「あら、流れてきたわよ!」
丁田 祈壱「陽鞠ちゃんと付き合えますように陽鞠ちゃんと付き合えますように陽鞠ちゃんと付き合えますように!」
花道 陽鞠「!?」
嘘…、願い事が…?
アモル「お、お星様が消える前に3回唱えた!?」
花道 陽鞠「き、祈壱…!!」
丁田 祈壱「ふふ、できた!これで陽鞠ちゃんの彼氏になれるね♪」
花道 陽鞠「もう!!!」
秋元 千咲「聞いちゃった聞いちゃった…!!」
紫安 華夏「あの2人いい感じなんじゃなーい?」
白雪 明乃「気になるからこっそり跡をつけちゃったんだけど…」
空園 乃空「陽鞠…、さすがね」
美鳥 時雨「拙者らよりも恋愛経験が豊富なことはある」
空園 乃空「ねっ!」
秋元 千咲「あぁ…、なんて素晴らしいカップル…!これぞティひま?いや、きいひま!昔から好きな女の子を追いかけるために人間の姿になって彼女にアプローチしようと奮闘するなんて!メルヘンチックなことが人間界で起こるなんて信じられないけどこれは現実なのよね?!ワンダホー!!」
空園 乃空「…ち、千咲さん…!?」
紫安 華夏「普段クールな千咲さんがこんなにベラベラ喋るなんて…!」
空園 乃空「そんなことしていたら陽鞠たちにバレちゃいますよ…!」
美鳥 時雨「…、ここは一時撤退した方が賢明か?」
秋元 千咲「あら…、ごめんなさい…。恋バナになるとつい興奮しちゃって…」
白雪 明乃「わかるわ〜!私も興奮しちゃ…」
空園 乃空「明乃!」
白雪 明乃「はっ!す、すみません…」
丁田 祈壱「くすくす…」
花道 陽鞠「…?祈壱?」
丁田 祈壱「そこでこそこそ話していてもちゃんと聞こえているよー?」
秋元 千咲「!」
白雪 明乃「バレた…!?」
え?物陰から千咲さんたちが出てきた?!
秋元 千咲「あら…、えっと…」
花道 陽鞠「えっ?!千咲さん…?」
空園 乃空「ごめん、陽鞠…、祈壱…」
丁田 祈壱「あらら、盗み聞きかい?」
美鳥 時雨「そう言われても否定のしようがない…。拙者たちは気になって跡をつけてしまった…」
花道 陽鞠「嘘?!ひまは全然気づかなかった!!」
紫安 華夏「あんたたちのこれからが気になってしまって…」
白雪 明乃「悪気はないの!本当にごめんなさい!!」
秋元 千咲「気分を悪くしてしまったらごめんなさい…」
うわー!みんな謝ってきたーっ!!!
花道 陽鞠「そんないいのに!謝ることじゃないし、悪いことでもないわよ!」
丁田 祈壱「そうそう。応援してくれるのはすごく嬉しいからね」
白雪 明乃「2人とも…」
空園 乃空「それじゃあ、私たちも寝よっか」
美鳥 時雨「フィーデスたちは既にサンライトブレーンで寝ている」
秋元 千咲「今はもう22時!?早いわね…」
丁田 祈壱「さて、陽鞠ちゃん、明日から勉強教えるからそのつもりでね」
花道 陽鞠「あんたって本当に勉強が好きなのは変わりないんだから…」
丁田 祈壱「ふふ、久しぶりに君に勉強を教えられるなんてね」
花道 陽鞠「まぁ、ひまの方こそまたお世話になるわね。その時はよろしく」
丁田 祈壱「うん!」
こうしてひまたちはみんなと星空を見つめた後、ルンルンとした気分でそれぞれの部屋に戻ったわ。
そして、翌日になったわ!
マリーエ「おはよー!」
花道 陽鞠「おはよう!」
空園 乃空「おはようみんな」
美鳥 時雨「おはよう」
秋元 千咲「あっ、来た来た!みんな!朝ごはんのホットケーキ、ヤンマ君とウスバ君で作ったのよ!」
シオカラ「おぉ…!」
コノシメ「おい、ウスバ、摘み食いしてないよな?」
ウスバ「してないよ〜」
シオカラ「そうですかね?」
ウスバ「してないよ〜!」
秋元 千咲「大丈夫よ。ウスバ君は摘み食いなんてしてないわ」
シオカラ「そうでしたか…」
コノシメ「よかった…。こいつ、いつも摘み食いするもので…」
秋元 千咲「そうだったの…」
ウスバ「千咲ちゃんのところではいい子にしてるんだもん!摘み食いなんてナンセンス!」
ヤンマ「(千咲さんのことが好きだからカッコつけてるんだな…)」
花道 陽鞠「ところでところで、ひまなんだけど、もうあんたたちの名前決めちゃったわ」
秋元 千咲「えっ!?」
紫安 華夏「はっやっ!!」
白雪 明乃「何々!?気になる〜!!」
花道 陽鞠「まぁ、異議があればみんなで考えてちょうだい!…まず、マリーエは白星 真莉絵」
マリーエ「わぉ!素敵♡」
花道 陽鞠「トンボ4兄弟の苗字は鬼矢ね」
コノシメ「ほぅ…」
シオカラ「私たちはオニヤンマの妖怪ですからね」
ウスバ「すっごーい!イカしてるぅ♪」
ヤンマ「なかなかやるな!…んで、俺らの名前は?」
花道 陽鞠「兄弟で上から順に、明司、潮香、碓樹、摩耶!どう?」
マリーエ「めちゃくちゃイカしてんじゃん♪」
白雪 明乃「陽鞠ちゃん、本当にセンスいいわよ!」
秋元 千咲「同感!」
丁田 祈壱「ふふ、素敵だと思うよ」
美鳥 時雨「短期間であるにも関わらず見事なアイデアだ」
空園 乃空「異議はないよ」
アモル「センスいいのね!陽鞠!」
フィーデス「反対はいないようだ」
ヤンマ「兄さんたちもいいよね?」
トンボ4兄弟は頷いたわ!
空園 乃空「と、いうことで優勝は陽鞠!ご褒美に…」
花道 陽鞠「そのご褒美なんだけど、みんなで分けない?ひま、入らないのよ」
サピエン「太っ腹です!」
フォルティ「陽鞠ありがとう!」
空園 乃空「さすが愛のひまわりメイデン!みんなで分けましょう!!」
紫安 華夏「わーい!!」
…。
X日後…、
ツォルセットのアジトでは…?
ツォルセットのボス「何?ティーダがあいつらの方に!?」
カメルダ「…はい…。あいつは私たちを裏切りました…。ここで育った恩を知らずに…」
ツォルセットのボス「なんということだ…。ティーダがいなければ秘密兵器たちの管理が厳しいではないか!!」
カメルダ「はい…。ですが、ティーダはなんらかの形で研究の記録を残しているはずです」
ツォルセットのボス「うむ…、カメルダよ。本来ならばまだそやつらをひまわりメイデンたちがここに来るまでは目覚めさせたくなかったが…、もう仕方がない…」
カメルダ「ま…、まさか…」
ツォルセット「あぁ…仕方がないな…。早速だが、秘密兵器たちを目覚めさせてくれ…。頼む…」
カメルダ「わ…、わかりました…」
カメルダはスリープモードの秘密兵器たちがいる部屋へ向かった…。
カメルダ「…ここね…。…パスワードは…」
ピッピッピッピ…。
カメルダ「…よし…。入るわよ…」
ウィーン…。
カメルダ「こ…これは…?取扱説明書みたいなもの…?」
パラリ…。
カメルダ「これが…、強化人間たちのデータね…。あいつ、随分派手に改造手術をしたわね…。これは複雑な構造…。でも…、なるほど、すぐに理解したわ、さてと…」
スタスタ…。
カメルダ「1人ずつこの中から出せばいいわね。スリープモードを解除するには…」
ピッ…。
カメルダ「うふふ、上手くいったわ。この調子で次の強化人間も…」
カメルダは次々と強化人間と思われる者たちのスリープモードを解除していく…。
カメルダ「…、よし…、これで全員かしら。…5人ね。しかも、みんな可愛い女の子♪とりあえずベッドまで運ばないとね」
パチン!(指パッチン)
カメルダ「研究員たち!この子達を私の研究室まで運びなさい!私はベッドの用意でもしておくわ」
研究員たち「ははっ!!」
カメルダ「…よし、上手く運べたわね。どうもありがとう」
しばらくして…。
カメルダ「さて…、そろそろ目が覚めるかしら」
???(橙髪の女性)「おはようございます…」
カメルダ「…おはよう。どう?お目覚めの気分は?」
???(橙髪の女性)「まだ少し…、ふわふわする…」
カメルダ「…、そう…。じゃあ、ちょっとトレーニングルームでトレーニングでもしてくる?」
???(橙髪の女性)「トレーニングですか?」
カメルダ「えぇ。あなたたちはツォルセットの秘密兵器。ひまわりメイデンたちを倒すためにあなたたちはここにいる」
???(橙髪の女性)「ひまわりメイデンを…、倒す…?」
カメルダ「そうよ。ひまわりメイデンに対抗するの。もし、ひまわりメイデンを倒すことができたらあなたたちを幸せにしてあげる」
???(橙髪の女性)「幸せ…?」
カメルダ「そうよ。…あら、他の子たちもお目覚めのようね」
???(紫髪の女性)「おはようございます。…あら?ティーダ様は?」
カメルダ「…あいつは私たちを裏切ったわ」
???(水色の髪の女性)「えっ…」
???(黄緑色の髪の女性)「そんな馬鹿な…!!」
???(赤髪の女性)「わたくしたちこれからどうすればいいの?ティーダ様は本当にわたくしたちを裏切ったの?」
カメルダ「そう言っているわ。トレーニングルームでできる限り鍛えておいて。出動準備が整うまでにね」
???(橙髪の女性)「わかった…」
???(紫髪の女性)「皆さん、行きましょう」
スタスタスタ…。
そして、数時間後…?
カメルダ「…ふぅ、今日の業務はこんなものかしら。とゆーかティーダはよくこんなものを造り上げたわね…。あの子たちはちゃんとトレーニングしてるかしら?トレーニングルームに行って見るとしますか…」
スタスタスタ…。
ドン!
バゴン!!
カメルダ「あら、荒々しい音だこと♪」
???(赤髪の女性)「このベンチプレス200キロもあるのに、軽いわ!寝起きなのにこんなに持てるなんて…、わたくしついてる♪」
???(黄緑色の髪の女性)「ランニングマシンこんなに楽勝だったなんて!もっと速く…ってこれが最大速度か…」
???(水色の髪の女性)「私、一輪車に乗りながらお手玉できるよ。もっと上手になる」
???(紫髪の女性)「どうやら私たちの身体能力は衰えていなかったようね」
???(橙髪の女性)「うん。なんとか動けるね」
カメルダ「あなたたち、順調そうね」
???(紫髪の女性)「カメルダ様?いらしてたんです?」
カメルダ「えぇ。あなたたちのトレーニング、見守っていたわ」
???(水色の髪の女性)「来てくれた…」
カメルダ「あなたたちの管理をするのもドクターである私の役目だからね。それと、調子はよさそうね」
???(水色の髪の女性)「うん」
???(黄緑色の髪の女性)「寝起きとは思えないよ」
???(赤髪の女性)「それでさー、わたくしたちはもう出撃するの?」
???(黄緑色の髪の女性)「早く戦いたいよ!」
カメルダ「…いえ、まだ準備するべきことはあるわ」
???(橙髪の女性)「準備…ですか?」
カメルダ「そうよ。トレーニングはこのくらいにして今から私についてきてくれる?」
???(紫髪の女性)「承知いたしました。みなさん、参りましょう」
???(黄緑色の髪の女性)「あいよー」
スタスタ…。
カメルダ「ついたわ」
???(水色の髪の女性)「ここってどこ?」
???(橙髪の女性)「来たことはないね…」
カメルダ「でしょうね。ここはあなたたちの楽屋。もう1つのトレーニングルームと言ってもいいわね」
???(紫髪の女性)「あら…、楽屋ということは…」
???(橙髪の女性)「楽器…」
カメルダ「そう。ひまわりメイデンはそれぞれ楽器を持っているの」
???(水色の髪の女性)「手強そう…」
カメルダ「こちらも音楽で対抗するのよ」
???(黄緑色の髪の女性)「音楽なんてわからないよ。それに、楽譜ですら読めない」
???(赤髪の女性)「そうだよ…。それに、今から練習しても間に合うの?」
カメルダ「…、大丈夫。あなたたちの脳内に私が作曲したものを送り込む」
???(橙髪の女性)「まるで作曲のソフトウェアみたい。人間界で音楽に携わる人たちがやってるようなソフトウェア。音符を1つ1つ打ち込むって言ったらわかりやすい?」
カメルダ「その通り。そういうようにイメージしてもらえればいいわ。もちろん、指の動きとかもその通りになるし、まるでプロの演奏家のように振る舞えるから心配ないわ」
???(赤髪の女性)「それはすごいわ!大変な稽古とか一切しなくてもカメルダ様があっという間にデータをインプットしてくださればこっちのものね!」
???(黄緑色の髪の女性)「これでうちらプロの仲間じゃん!」
???(紫髪の女性)「プロはそんなに甘くはないみたいですよ」
???(黄緑色の髪の女性)「えー?」
???(紫髪の女性)「でも…、これで念願のプロに1歩近づけます」
???(水色の髪の女性)「それで…、私たちは何をするの…?」
カメルダ「…あなたたちには名前がないわよね」
???(紫髪の女性)「えぇ…、ないのですが…」
カメルダ「いいわ。私があなたたちにパートと名前を与えましょう。あなたたちはこれで生まれ変わるのよ」
???(水色の髪の女性)「…うん…、なんだか…、新鮮…。名前を付けられていない者同士…。だから…、誰かを呼びたくても呼べない。わからない…」
カメルダ「そうね。その不安はこれからなくなるわ。…それと、あなたたちには実はもう演奏技法をインプットしてあるわ」
???(黄緑色の髪の女性)「マジ…?」
???(赤髪の女性)「え!?すごーい!!早く早く!!」
カメルダ「ふふ、そんなに慌てなくても大丈夫。これから紹介するわね。今から私に名前を呼ばれた者は自然に動く…。…さぁ、全員目を瞑りなさい」
…。
カメルダ「ふふ。みんな目を瞑ったわね。…さて、まずは…、紫色のあなた。あなたはバイオリンとキーボード。名はリンキ」
リンキ「我が名はリンキ。我がバイオリンとキーボードで汝を絶望へと誘う」
カメルダ「次は…、水色のあなた。あなたはビオラとギター。名はギビオ」
ギビオ「我が名はギビオ。我がビオラとギターで汝を忘却へと誘う」
カメルダ「黄緑色のあなた。あなたはチェロとドラム。名前はチェム」
チェム「我が名はチェム。我がチェロとドラムで汝を畏怖へと誘う」
カメルダ「赤色のあなたは…、コントラバスとベース。そして、名前はトラバ」
トラバ「我が名はトラバ。我がコントラバスで汝を終焉へと誘う」
カメルダ「…そして最後。橙色のあなたはギター。そして、ボーカル。名前はギタル」
ギタル「我が名はギタル。我がギターと歌声で汝を混沌へと誘う」
ジャカジャカジャン…。
カメルダ「おや、演奏が始まったわね?…結構いい音してるじゃない…」
♪Phantom Papillon
…暴れろ、反逆者よ
わからない 私たちが産まれた意味
未来予知ができない 毎日が嗚呼怖い
わからない 私たちが生きる意味
罪に苛まれていても 毎日が嗚呼苦しい
劣等感に(これ以上) 己を支配されるくらいなら(染められないように)
私は一人になれる場所を見つける
罪悪感に(これ以上) 己を支配されるくらいなら(染められないように)
善良という名の殻を破ってしまえ
闇の蝶々が 絶望を運んでくる
私たちにもう迷いはない
世の理を破壊したら きっと望む未来がUh…、待っている
さぁ暴れろ Phantom Papillon
カメルダ「あはは!素晴らしい素晴らしい!!これで揃った…!!!今こそひまわりメイデンたちに復讐する時!!!さぁ、我らが秘密兵器Phantom Papillonよ、思いっきり暴れて来なさい!!!!!」
…続きは第2部で…。