3輪目「信仰のひまわりメイデン」
やっほー!私、花道 陽鞠!この前ブラック企業を退職した24歳の乙女!
前回は、乃空の家の庭に敵が現れてピンチだったけど、乃空がひまわりメイデンになったことで無事に敵を撃退することができました!
…、それにしても、マリーエが言ってた虫の妖怪の楽園化なんだけど…、どうしてこんな悪さをするのかも気になるんだよね…。まぁ、それはさておき!今回もお話を進めていきましょう♪
今日は、時雨のお家でお茶会よん!
美鳥 恭佳「はい、お茶をどうぞ」
空園 乃空「ありがたく頂戴いたします」
花道 陽鞠「美味しそう♪美鳥さんが作るお茶、私大好きです!」
美鳥 恭佳「ありがとう!それに、いつも娘がお世話になっています」
美鳥 時雨「こちらも感謝するぞ、2人とも」
花道 陽鞠「いえいえそんな!時雨にはいつも助けられてばっかりです!」
空園 乃空「そうですよ!いつも優しくしてもらっていますし…」
美鳥 時雨「おやおや、よかったじゃないか時雨」
美鳥 時雨「は、母上…」
美鳥 恭佳「それにしても…、妙になんか不思議な妖気がするのだが…」
花道 陽鞠「(ギクッ!!)」
空園 乃空「気のせいではないでしょうか」
花道 陽鞠「そうですよ!何にも感じませんけど…」
美鳥 恭佳「うーん、そっか…。私の気のせいか…」
美鳥 時雨「拙者も。母上の気のせいだ」
美鳥 恭佳「そうかもねぇ…。よし、今日ものんびり過ごしておくれ」
花道 陽鞠「はーい!」
…。
美鳥 時雨「出てきていいぞ」
フィーデス「終わったようだな」
美鳥 時雨「うむ。安心してよい」
アモル「ほっ…」
空園 乃空「万が一、見られてしまってもぬいぐるみのふりをすればいいんだから」
花道 陽鞠「それはナイスアイディア!」
アモル「頑張ってぬいぐるみのふりをしまーす」
美鳥 時雨「さて、拙者には大事な用事がある」
花道 陽鞠「大事な…、用事…?」
美鳥 時雨「あぁ。今日はお客様にお茶をごちそうせねばならん。2人もよければ見学するか?」
花道 陽鞠「え、いいの!?」
空園 乃空「時雨の茶道が見れるのね!」
花道 陽鞠「ぜひお願いします!」
美鳥 時雨「よし」
アモル「私たちは…」
空園 乃空「アモルとフィーデスは陽鞠の髪の中、スペースは私の髪の中ね」
ヒマワリガニたち「はーい!!」
いよいよ時雨の茶道が始まります!
紫安 華夏「お邪魔するわ」
美鳥 時雨「よくぞいらっしゃいました。華夏さん」
花道 陽鞠「え、華夏さん!?」
空園 乃空「お客様って華夏さんのこと?」
紫安 華夏「えぇ!アタシも遊びにきたのよね!時雨の茶道の腕前、見てみたくて」
美鳥 時雨「先週、拙者のお茶を飲みたいとご依頼なさった」
紫安 華夏「茶道界のプリンセスが作るお茶、飲んでみたいわ」
美鳥 時雨「承知いたしました。ただいま準備をいたします。どうぞこちらにお座りください」
紫安 華夏「えぇ!」
まさかお客様があの大企業のお嬢様!!
紫安家ってアパレルで結構有名な企業よ!
そんなお家の出身の華夏さんだけど、こう見えて元体操競技の日本代表の選手だったのよ!
あんまり話したことないけど…、あの人と仲良くなりたいなー!
…まっ、時雨もなかなかのお嬢様なんだけどね!
紫安 華夏「…」
空園 乃空「時雨のお茶、すごく美味しいんですよ」
花道 陽鞠「苦くないし、スーって一気に飲んでしまうほどです!」
紫安 華夏「そうだといいんだけどね」
花道 陽鞠「えっ…」
空園 乃空「本当ですよ」
紫安 華夏「それは飲んでからじゃないとわからないわね」
…?
華夏さんなんか冷たい…?
花道 陽鞠「ほ、ほら、仕草も結構綺麗だし!」
空園 乃空「動作もきめ細やかで丁寧ですよ!」
紫安 華夏「…ふーん」
これでも華夏さんを納得させられないの…!?
美鳥 時雨「お待たせいたしました」
花道 陽鞠「わぁ!」
空園 乃空「待ってたよ」
美鳥 時雨「では、美鳥家直伝の番茶、召し上がれ」
花道 陽鞠「いただきます!」
空園 乃空「お手前頂戴いたします」
ゴクッ…!
花道 陽鞠「美味しい!すっきりとしていて苦くない!」
空園 乃空「ほんの少量飲んだだけなのに喉が潤うわ!」
美鳥 時雨「ありがたい」
紫安 華夏「…」
花道 陽鞠「華夏さん、美味しいでしょ?」
紫安 華夏「…」
美鳥 時雨「…」
紫安 華夏「何これ」
花道 陽鞠「!?」
紫安 華夏「これ、番茶なの…?」
花道 陽鞠「そうです!番茶ですよ!ここでしか飲めない…」
紫安 華夏「アタシ、時雨に聞いているんだけどあなたはちょっと黙ってくれる?」
花道 陽鞠「!!!」
空園 乃空「…!そんな言い方しなくても…!」
美鳥 時雨「乃空…」
時雨は私たちに向かって首を横に悲しい表情で振ったわ…。
紫安 華夏「苦みを誤魔化してるの?何か隠し味でも入れた?」
美鳥 時雨「いいえ」
紫安 華夏「でもなんか混ざったような風味がして不味い」
花道 陽鞠「…!!」
紫安 華夏「それに、なんかドロドロするし苦い。よくこんな物作れるわね」
美鳥 時雨「ご期待に添えず大変申し訳ございません」
紫安 華夏「動作もなんかぎこちなかった。ロボットみたいだったわよ」
美鳥 時雨「…、ご指摘いただき誠にありがとうございます。今後の茶道でも…」
紫安 華夏「あなた、茶道に向いてないのでは?」
美鳥 時雨「…」
紫安 華夏「これ以上長居しても悪いから今日は帰らせてもらうわ。じゃあね」
スッ…。
美鳥 時雨「…」
花道 陽鞠「嘘…」
空園 乃空「し、時雨…」
花道 陽鞠「キーッ!!!何よ何よあの女!!きっと味覚合わなかったのよ!時雨の作るお茶、すごく美味しいし、また飲ませてよ!」
空園 乃空「そうよ!真に受けちゃ駄目!」
アモル「にしても、華夏っていう人、やな感じー!!」
スペース「一生懸命もてなそうとしたのに酷いよ!」
花道 陽鞠「わかる〜!!ひまもあったまに来ちゃった!!」
空園 乃空「酷い物言いだよね。もっと優しい言い方すればいいのに」
美鳥 時雨「…」
花道 陽鞠「時雨…。今日はお疲れ様…」
空園 乃空「ゆっくり休んでね。あの人のことは気にしなくてもいいから」
美鳥 時雨「かたじけない。今日はみっともないところを見せてしまった。実に面目ない」
花道 陽鞠「そんなそんな!」
美鳥 時雨「拙者はより美味な番茶を作れるよう今日のことは再度振り返る」
花道 陽鞠「すごい…!前向きだね!」
美鳥 時雨「己を信じることも大切だ。それも実力のうち」
空園 乃空「うん!」
美鳥 時雨「さて、2人とも、そろそろお開きの時間だ。今日のこと、感謝する」
花道 陽鞠「いいえー!また悩んでることがあったらいつでも連絡してね!」
美鳥 時雨「そうさせてもらう」
私たちは帰宅しました!
花道 陽鞠「ふー、時雨、大丈夫かな…」
空園 乃空「うーん」
ひまたちも今日のこと悩んでいたの…。
花道 陽鞠「時雨、よく耐えたよね…」
空園 乃空「同感…」
花道 陽鞠「私だったらどんな風に受け止めていたのかな…」
空園 乃空「うーん…」
花道 陽鞠「でもさ、今日の発言は流石によくないよ!」
空園 乃空「再起不能にでもなったらどうしてくれるんだろう」
花道 陽鞠「圧迫面接を思い出しちゃったじゃないのー!!」
空園 乃空「うんうん…。就活している時、役員面接ではよく圧迫されたよ…」
花道 陽鞠「役員面接受けたことないからよくわからないけど…、大変だったわね…」
空園 乃空「どうも」
おしゃべりしながら小夏丘駅近くを通ろうとすると…、
紫安 華夏「あなたたち」
花道 陽鞠「!?」
空園 乃空「華夏さん…?」
紫安 華夏「ちょっと話がある。ちょっとそこのカフェに寄らない?アタシが奢るわ」
花道 陽鞠「む…」
空園 乃空「まぁまぁ陽鞠、今日のこと何かわかるかもしれないし」
花道 陽鞠「むー…、…ちょっとだけなら」
紫安 華夏「ありがとっ」
さすが乃空、冷静だよ…。
紫安 華夏「グレープティーお願いしまーす!」
空園 乃空「私はブルーハワイティーを」
花道 陽鞠「陽鞠はストロベリーラテをお願いしたいです!」
カフェの店員「かしこまりましたー!」
飲み物が来るまで私たちは沈黙していた。
花道 陽鞠「…」
空園 乃空「…」
紫安 華夏「今日のことなんだけど…」
口を先に開いたのは華夏さんだった。
紫安 華夏「時雨の件で不快な発言をしてしまったことはお詫びするわ。ごめんなさい」
花道 陽鞠「…」
空園 乃空「それ、私たちじゃなくて時雨に言ってくれませんか?」
花道 陽鞠「華夏さんに今日言われたこと、私も不快なんですけど、それ以上に傷ついたのは時雨です」
紫安 華夏「えぇ…、それはわかっている…。まずは陽鞠さん、ごめんなさいね」
花道 陽鞠「…それで、なぜこのような発言をしたんですか?時雨は誰よりも真っすぐで真面目で謙虚です」
空園 乃空「おまけに、大学では2代目茶道界のプリンセスと謳われていた大物です」
紫安 華夏「あの子の作るお茶は確かに美味しかった…、いいえ、いつも美味しいのよ。アタシたち、幼少期から交流があるから」
空園 乃空「…そうでしたか」
紫安 華夏「あの子ならもっと美味しい番茶を作れるんじゃないかって思って…、あんな言い方しちゃったの。…それに、何か悩んでいるようにも見えたわ」
花道 陽鞠「時雨が…」
空園 乃空「悩んでいる…?」
紫安 華夏「えぇ。何か考え事しているようにも見えた。何かあったのかしら」
空園 乃空「…」
花道 陽鞠「そうだったんですね…」
空園 乃空「こちらも疑って申し訳ございません…」
花道 陽鞠「ごめんなさい…。敵意剥き出しにしちゃって」
紫安 華夏「いいのよ、謝るのはアタシの方…。もっとやんわりとした言い方をすればよかったわね…」
花道 陽鞠「そんなそんな!…それより乃空…」
空園 乃空「私たちがやることは…!」
花道 陽鞠「華夏さん、今日はありがとうございました!」
空園 乃空「今日のお礼とお詫びは後日させてください」
紫安 華夏「そんないいのに!でも、ありがとう。お話しガラリと変わっちゃうんだけど、アタシ、シトラスウィンドのリクルーターなの。よかったら、あなたたちの就活時代と退職理由、聞かせてくれない?今日のお詫びにちょこっとカウンセリングするわ」
また有名な社名が出てきたわね!
シトラスウィンドさん、就活の時にお世話になったわ!!
またここでお世話になれるとは!ラッキー♪
花道 陽鞠「シトラスウィンド!?まぁ…、店内には今ひまたちしかいませんし…」
空園 乃空「ここはお言葉に甘えようよ」
花道 陽鞠「あ、あの…、時雨は…」
紫安 華夏「あの子はまた後日させてもらうわ」
花道 陽鞠「よかった…!じゃあ、早速ひまから…」
一方、ツォルセットのアジトでは…。
ツォルセットのボス「何?ひまわりメイデンが増えただと…?」
マリーエ「はい…。思わぬ失態を晒してしまい、申し訳ございません…!!」
ツォルセットのボス「何人いようがやることはただ1つ。こうなったらひまわりメイデンを倒せ!」
マリーエ「はい!承知いたしました!!必ずやひまわりメイデンをやっつけてみせましょう!!!」
ツォルセットのボス「…」
紫安 華夏「じゃあ、また…」
空園 乃空「はい!」
花道 陽鞠「ごちそうさまでした!!」
マリーエ「う〜、流石のボスも不機嫌だったな…。このまま失敗続きだと私の命も危ういな〜…。まじでどうしよう…。やばい…。なんとかしてひまわりメイデンやっつけないと…!!」
そして夜。ひまは時雨に電話していたわ。
花道 陽鞠「時雨。明日も時雨の家にお邪魔してもいい?何か悩んでるんだって?」
美鳥 時雨「…そ、それは…、いや、友に隠し事はなしか…。よかろう…。では明日も待っているぞ」
花道 陽鞠「はーい♪」
電話を切った後の時雨は…、
美鳥 時雨「…」
フィーデス「やっぱり気になるのかな?」
美鳥 時雨「あぁ…、拙者はなぜひまわりメイデンになれぬ?何か足りないものでもあるのか…?ひまわりメイデンにさえなれれば拙者は…」
フィーデス「時雨、今はそれを考えても仕方がない。慌てなくても時雨にはひまわりメイデンになれる日がきっと来るさ」
美鳥 時雨「ふむ…。拙者としたことが取り乱していた」
フィーデス「じゃあ、明日、陽鞠たちに…」
美鳥 時雨「うむ…」
そして、次の日になりました!
花道 陽鞠「やっほー!」
美鳥 時雨「お、来たか」
空園 乃空「私もいるよ!」
美鳥 時雨「よくぞいらした」
ひまたちは時雨の部屋に来たよ!
そして、昨日華夏さんのコメントについて話したの!
美鳥 時雨「…、さすが華夏さん…、鋭いな…」
花道 陽鞠「時雨、何か悩んでいる?」
美鳥 時雨「…。拙者には気になることがある。なぜそなたらはひまわりメイデンになれ、拙者はなれないのか。ひまわりメイデンの素質について気になっていた。それが頭から離れなかったのだ…」
空園 乃空「言われてみれば…」
花道 陽鞠「ひまたちが時雨を置いていったような感じだったんだね…。ごめんね、時雨…」
美鳥 時雨「なぜ陽鞠が謝る?」
花道 陽鞠「あの時は本当は時雨が覚醒してもよかったはずなのに…」
空園 乃空「陽鞠…」
美鳥 時雨「いや、2人は条件を満たしていたからこそひまわりメイデンになれた。2人が変身できたことはこうして友人として心から誇りに思う」
花道 陽鞠「時雨…!」
美鳥 時雨「陽鞠は愛、乃空は希望。もしかすると個々に条件が異なるかもしれぬな」
空園 乃空「確かに…!」
マリーエ「あー、昨日はなーんにもできなかった…。ん?なんかキラキラするものが落ちてるー!あれって…、緑の麗人さんのお家かなー?なんか神社っぽい?…よし、行ってみよー♪」
スタッ!
マリーエ「よーし!神社に到着〜!!」
美鳥 一蔵「おや、お嬢さん、よくぞいらしましたな」
マリーエ「あー、こんにちはー。ねぇ、何かキラキラ輝くもの見てない?ひまわりの形をしたやつ」
美鳥 一蔵「はて…、ありましたかな…」
マリーエ「とぼけても無駄よ!本当は知ってるんでしょ!」
美鳥 一蔵「こ、こやつは…!!さ、さては妖怪だな!?」
マリーエ「ピンポンピンポンピンポーン!そうよ!私、てんとう虫の妖怪なんだから!あんたなんか簡単にやっつけられるんだから!」
美鳥 一蔵「くっ…!させるぁ!!!ブツブツ…!!(呪文を唱えている)」
マリーエ「なんか悪霊退散とかそんな感じの呪文かなー?でもねー、そんなことしたってね!!はっ!!!」
ドカーン!!!
美鳥 一蔵「うわー!!!」
マリーエ「あはは!ビーム出しちゃった!私に楯突くからだよん!さーて、ひまわりトーンは…」
キラリーン!
マリーエ「あ、あった…!じゃあ…、お馴染みの…?太陽の光で輝く花よ、闇に染まれ!!!」
シューッ!!!
マリーエ「あは!おいでー、カラカラヒマワリー!!ここに召喚!!!!!」
カラカラヒマワリ「カラカラ…」
美鳥 時雨「2人共、今日も来てくれたこと、ありがたく思う」
花道 陽鞠「これで時雨の…、うっ!!?」
空園 乃空「えっ!?ちょっと、陽鞠!?大丈夫!?」
アモル「もしかするとまた…!?」
スペース「外に出てみよう!」
空園 乃空「陽鞠、無理しないで!」
花道 陽鞠「う、うん…!」
私たちは外に出たの!
そしたら…!
美鳥 時雨「!!!祖父上!!!」
マリーエ「そいつめちゃくちゃ生意気だったから気絶させちゃった♡」
花道 陽鞠「なんてことを!!」
空園 乃空「…!気を失っている!」
美鳥 時雨「拙者は祖父上を安全なところに運ぶ!2人はカラカラヒマワリを!」
花道 陽鞠「オッケー!任せてー!開花せよ!シャイニングマイピンクハート!」
空園 乃空「開花せよ!シャイニングマイブルーハート!」
*変身中*
花道 陽鞠「愛を司るひまわりメイデン、陽鞠!開花!悲しみに包まれているあなたたちには陽鞠のラブラブハートをズッキューン♡」
空園 乃空「希望を司るひまわりメイデン、乃空!開花!絶望に染まっているあなたたちに希望というものを見せてあげるわ!」
マリーエ「は〜、来たのね、ひまわりメイデン!!カラカラヒマワリ!やっちまいな!!」
カラカラヒマワリ「カラカラ〜」
ドンッ!!
花道 陽鞠「動きが速い!?そりゃ!」
スッ…、
アモル「陽鞠!」
花道 陽鞠「キックが避けられ…、うわっ!!!」
ドーン!!!
空園 乃空「陽鞠!そんな!」
マリーエ「あはは!地面に叩き潰されて無様〜!」
空園 乃空「くっ!こちらは…!」
スペース「かまいたち!?」
空園 乃空「は、速い!?くっ…!」
マリーエ「避けようとしたって!」
空園 乃空「うわっ!!」
ドカーン!!
美鳥 時雨「まずい!2人とも!!」
マリーエ「あはははは!!!!ひまわりメイデンってこんなに弱虫だったのね!」
フィーデス「この前よりも強くなってるとは…!!」
マリーエ「さーて!ひまわりメイデンが次々と誕生する前に〜」
やられる!!!
美鳥 時雨「待て!そこの愚か者が!!」
…っえ!?
私たちの前に立ち塞がったのが…、
花道 陽鞠「し、時雨!?」
空園 乃空「危ないよ!逃げて!」
美鳥 時雨「…拙者は一歩も引かぬ!大切な者を踏み潰そうというならば!!!」
マリーエ「あらあら〜、あなたに何ができるっていうの〜?」
美鳥 時雨「確かにそうだな。今の拙者には闘う力なぞない。そなたらに太刀打ちできぬ」
フィーデス「時雨…」
美鳥 時雨「だがな、この者たちは拙者に自信をくれた!だから今ここにいる!!」
マリーエ「ふーん」
美鳥 時雨「もし、友人たちを踏みつけようというならば!!!」
パァァ…!!
フィーデス「時雨!」
美鳥 時雨「…この美鳥 時雨が許さぬ!!!」
キラーン!!
マリーエ「わっ!眩しい!!!」
花道 陽鞠「これはもしや!?」
アモル「時雨が…!!」
スペース「まさかの!」
フィーデス「よく言ってくれたよ…!時雨が自信を持ってくれる、その日を待ってたよ…!」
美鳥 時雨「フィーデス…!見えるものが全てではない…、見えないものだって…、存在する。友情は目に見えない。けれど、こんなにすごいものだったとはな…。…嗚呼、神よ…」
フィーデス「…時雨?」
美鳥 時雨「拙者は自然の神々を信仰している立場でな」
フィーデス「いいことだよ!信仰深い人だからこそ…、信仰のひまわりメイデンに相応しい!」
美鳥 時雨「うむ!この信仰のひまわりトーンを胸に!そなたらの野望を立ち斬る!!!」
フィーデス「変身!」
美鳥 時雨「開花せよ!シャイニングマイグリーンハート!」
*変身中*
美鳥 時雨「信仰を司るひまわりメイデン、時雨!開花!煩悩に苦しむ者たちよ、拙者が歩むべき道を示そう!!!」
マリーエ「え!?イ、イケメン!?ほわわ…!!」
花道 陽鞠「す、すごい!めちゃくちゃ男前!麗人!!」
空園 乃空「まるでどこかの歌劇団の男役!素敵よ!」
アモル&スペース「カッコいい〜!!!」
美鳥 時雨「…ふむ。変身完了だな」
フィーデス「怪物もメロメロ!」
美鳥 時雨「よし!」
マリーエ「あっ!しまった!!カラカラヒマワリ!!」
美鳥 時雨「…」
キンッ!!
マリーエ「え!?蔦を防いだ!?」
美鳥 時雨「おや、バリアが張れるようだな」
フィーデス「よし!バリアを上手く活用するんだ!」
美鳥 時雨「承知した」
マリーエ「くー!!!こうなったら分身だ!」
カラカラヒマワリ「カラカラ!!」
花道 陽鞠「時雨!」
美鳥 時雨「…うむ、本物は…、貴様だな!!」
ヒュンッ!!!
カラカラヒマワリ「カラカラ!?」
空園 乃空「バリアを飛ばした!!?」
マリーエ「そんな、見破られちゃった!!!」
美鳥 時雨「本物は微かだが、妖気を強く感じたぞ!」
マリーエ「そんなぁ〜!!」
フィーデス「よし、相手は怯んでいる!必殺技だ!」
美鳥 時雨「承知!ひまわりよ、我に力を!!」
キラーン!
美鳥 時雨「む…?これは…、ベースか?しかも5弦…?大半は4弦では…?」
フィーデス「ベースという楽器だね」
美鳥 時雨「むむ、ベースは弾いたことがないな…」
花道 陽鞠「時雨の思うように弾いて!とにかくやってみて!」
美鳥 時雨「よし!グリーンサンフラワーサムピング!!」
ヒューン!!
フィーデス「初めて弾いたわりにはすごく綺麗な音色!!」
空園 乃空「すごい!初心者とは思えない!!」
花道 陽鞠「低い音なのになんか弾ける感じがするわよん!」
フィーデス「続けて弾くんだ!」
美鳥 時雨「御意!」
低い音なのにどこか暖かい!そんな音!
カラカラヒマワリ「ウルオウ〜」
パァァ…。
美鳥 時雨「ありがとうございます、ひまわりの女神様…」
スッ…。
花道 陽鞠「おぉ、お祈りしてる…!」
アモル「時雨って本当に信仰深いのね!」
花道 陽鞠「うん!」
空園 乃空「元に戻ったひまわりトーンは…」
スペース「乃空で回収して後で時雨に渡そう」
空園 乃空「そうね!」
マリーエ「うわわ!あっさり浄化されちゃった!!」
花道 陽鞠「ここまでよ!マリーエ!」
マリーエ「ぐ、ぐぬぬ…!!わ、私の命がぁ…!!!」
空園 乃空「えっ…?それはどういう…」
マリーエ「それはまた今度!!バイバーイ!!!」
ヒュンッ!!
花道 陽鞠「えっ…?さっき、命って…」
空園 乃空「どういう…」
美鳥 時雨「うむ、どうやら切羽詰まっておるようだな」
空園 乃空「そう…なの?」
美鳥 時雨「あやつは何かしらの任務を達成できず、よほど焦っておるのだろう」
花道 陽鞠「そうなのかな〜?にしても、時雨、冷静に分析してる!すっご…!!」
美鳥 時雨「そうか?いつものことだ」
空園 乃空「時雨はいい意味で誰よりも真面目なんだから!はい、このひまわりトーンは時雨が元に戻したんだから、どうぞ♪」
美鳥 時雨「感謝する。しかと受け取った」
花道 陽鞠「よーし!敵をやっつけたことだし!時雨、この後ものんびりしてもいい?」
美鳥 時雨「うむ。遠慮なくくつろいでくれ。番茶を用意しよう」
花道 陽鞠「やったー!!!」
こうして、時雨もひまわりメイデンになることができました!
これでうちらはひまわりメイデン!
これからは3人とヒマワリガニ3匹で世界を守るんだから!
みんな、応援よろ!
…神社の屋根からは…?
???(紫のひまわりメイデン)「いい感じにやってるじゃない」
???(紫のヒマワリガニ)「そうね!」
???(紫のひまわりメイデン)「あの子たちとならきっと…」
さて!今回のお話に出てきたひまわりトーンはこちら♡
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じゃ、
またね〜!