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くっしゅ くしぇ

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お題をもとになんか書くマガジン 毎月第2、4週目の木曜日と金曜日の境目に更新。 参加者募集中。お気軽にご参加を♪
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2020年11月の記事一覧

#5 億万長者

なんかさ、心が弱ってる時にさ、札束をチラつかせたらどうなるんだろね 見向きもしないんじゃない? そうかな でも、1億とかもらえたら嬉しくない? うーん、でも使い道誤りそうでこわいわ 1億でできることとか考えられている人が億万長者になるんだろうね 宝の持ち腐れっていうの?スタンダードラインがいきなり変わったらまた下がった時前よりもっと動けなくなりそう。下がった時の想像とかつけずに手をつけてしまうともうなんか戻れなくなりそう、って、私は思う そっか、、、 まぁでも

5億さっさと降ってこい #5 億万長者

何年か前からの口癖だ 「あーぁ、臨時収入5億降ってこないかなぁ」 昔付き合っていたヒトの口癖がうつったのちに改良を施されたものなのだが そいつのいっていた言葉は 「あーぁ、500万落ちてねえかなぁ」 落ちてるもの拾って全部自分のものにしたら犯罪じゃん。 それに、500万なんてみみっちい。 狙うなら5億でしょ、5億。 億か万かでいったら億でしょ。億。 5億あったら何をする?って聞かれたら、どうする? わたし、多分すぐに家を買う。 理想をがっつり詰め込んだちょっと可愛

#4 え:エゴサーチ

勉強も運動もできて、かわいい女の子 でも多汗症で悩んでいる。 髪の毛が太く強く癖がつきやすい。指がちびっこくて短い。身長が低い。難聴で片方側から聞こえにくい。足が短い。ほくろが多い。 身体的特徴は悩みを生みやすい。 生まれつき。ってどうにも変えられないんだもん。 体のあらゆる部位には人それぞれのコンプレックスが抱え込まれている。 かくいう私は生まれつきの顔のあざ、高めのアニメ声などがそういったコンプレックスにあたっていた。 顔のあざは中学が終わってからは気にしなく

得業察知  #4 エゴサーチ

さがしてもみつからないのに そういって目を伏せたのはきみだった けれど、僕は知っていた ただ、さがしていないだけなのだと きみは、僕を探すその一言を知らない 僕は、僕のことを世界の誰よりも知っているから 僕が僕を探すのは、世界中の誰よりも、簡単だよ だけどきみは、いつだって その小さな枠の中にきみの知っている何かをチマチマとぶち込んでいるだけなんだ ねえしってる? 僕が誰なのか その言葉が、なんなのか きみは僕のことがわかるのかい? きみは、ぼく、なのかい? どうな

挙げる手 格差 #3 ウザ絡み

何かを崇めるとき、人は「手を挙げる」 そのものを自分より高い/貴いものと認めていることをその身で示すかのように 手を、挙げる ロックミュージシャンに拳を挙げて見せ 神に祈るためには組んだ手を額に近づけるたり合掌しつつ首を垂れることで相対的に手を挙げて見せるし 賛美するために行われるのは万歳だし、お互いに手を挙げるならハイファイブだ それは、さながら犬の見せる「降参のポーズ」のよう 強きものに腹を見せ、前足をたたみ、顔の横に収めてしまう ステージ上から見える無数の掲げられ

#3 う:うざ絡み

人生なんてとうにおしまいだよ 「全て意味がない壊れた魔剤。 敗北に満ちた情に棹さし鋳型に入れたような角たちぬ愛嬌は流れて漂ひ冷たさより熱した舌の平凡に勝る形質囚われなきに。心の底を叩き聞こえる音は形からは想像もできぬ哀しさよ。 前後を切断した表面偽善者は無能に現在を未完に詫びる。 自らを尊しと思わぬものは奴隷なりと。 暗いものも美味しく、 創口を癒合し角をとる時日が今日なのだ。」 ただ枕元に携えた妖気を放つこの手紙。 夢を唄い笑顔を放っていた彼は消えた。 気づくはずもない

居 酒 屋   #2「居酒屋」

考えてみたら変な言葉だ 居+酒+屋 居れる酒屋なのか 居る前提で売る酒屋なのか 「居」っていうのもなかなかな見てくれである 庇の下で椅子に座って手を広げてご高説を垂れているおっさんがいる。 「やあやあみなさん、今日は存分に飲んでくれたまえ!無礼講だ☆」 「部長!おごりっすか!」 「んなわけないだろこの安月給でバーカ!」 「安くて悪かったな!」 「「「しゃ、社長―!!!」」」 みたいな三文芝居的オヤクソクが瞬時に脳内を駆け巡る 学生からおっさんまでがわいわい騒ぐためだけにあ

#2 い:居酒屋

暖簾をくぐる。待ち合わせ、5分前。問題ない。 「すみません、20時から2名で予約してる佐藤です」「あ、佐藤さんですね〜。こちらです」 「ありがとうございます。」 店員さんに言われた方向へ向かう。すると待ち合わせ相手はもうすでに先に着いていた。 「あら、もう先に着いてたのね。」 「いつも君を待たせてらんないでしょ」 「そんなのなんのカッコつけにもならないからお互い様でいきましょう。」 「とかいって、いつも遠慮するのは君じゃないか。」 「そんなことない。」そう言って席についてはメ