夢ノート 砂糖菓子とデフラグ 20241209


とある小説家の書店でのサイン会。本を手にした順番待ちがそこそこ並ぶ。

つとめて質素な装いをした女性に作家は気づいてしまう。このひとが野火の延焼や砂糖菓子のようにかがやく月、ガゼルの群れが羊の上を飛び跳ねてゆく・・そんなイメージをもたらしてくれた夢のなかのあの人だと。

シャボンの表面に現れる、どちらかというとパステルな色彩の、正方形の薄膜やキューブが生体のさかいにつぎつぎと生まれ ふたりのすきまでデフラグが起こる。阿部薫の解体的交感。

とびっきりのサービスでと思った作家はペンをおき、ねりわさびのチューブのキャップを外すと、しっかと握ってサインをし、違った仕草で握手をし女性は立ち去る。

女性は 帰ったらすぐに手を洗おう お寿司を食べるまでは 本はそのままにしておこうと思い パタンと閉じる。


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