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営業部、繁田知延に聞く「UMILE」を通じたパーパス実現について
ユニリーバ・ジャパンでは「サステナビリティを暮らしの“あたりまえ”に」というパーパスを掲げています。同時にブランドも、そして社員一人ひとりもパーパスをもっています。
今回は、自身のパーパスに添い、なおかつユニリーバのパーパスも体現している繁田さんをゲストに迎え、パーパスとは何か、そして、ユニリーバにとってパーパスがいかに大切かをお伝えできればと思います。
自分のやりたいことを
真摯に受け止めてくれる
ーー繁田さんは、ユニリーバ・ジャパンで「UMILE(ユーマイル)プログラム」を立ち上げリードされていますね。今では登録者114万人を超えるプラットフォームですね。
すごく簡略化していうと、参加するとUMILEというポイントを獲得でき、そのポイントでさまざまなものと交換できる。なおかつプラスチックごみの削減や循環利用などを通してSDGsにも貢献できる、というプロジェクトですが、具体的には、どのように参加できるシステムなのでしょうか?
繁田 : 参加方法は3通りあります。
1つ目は「買ってためる」方法です。ボトル製品に比べてプラスチック使用量を約70~90%減らせるユニリーバのつめかえ製品を購入すると、つめかえ製品1つごとに1UMILEためられます。
2つ目は「リサイクルしてためる」です。ご家庭で使用したユニリーバ製品の空容器を、主に小売店舗に設置しているUMILE回収ボックスにお持ちいただくと、1回ごとに1UMILEたまります。
3つ目は、プロギング*やビーチクリーン、環境学習などに「参加してためる」です。参加すると1UMILEたまります。
*プロギング: ジョギングしながらゴミを拾う活動
ためたUMILEは、1UMILE=20円換算で寄付できたり、1UMILE=20LINEポイントとして使っていただけます。またエコグッズとも交換できます。
ーーお得感を得ながらできるサステナビリティ活動ですよね。
繁田 : UMILEが付与されることが、つめかえ製品の購入や空容器のリサイクル協力の動機になっているようです。おかげさまで、現在、省庁/自治体の公募事業や外部アワードを10件ほどご採択いただいています。
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ーー回収した空容器をアップサイクル品*として還元していることもポイントですよね。
繁田 : そうですね。ラックスやダヴなどの空き容器からつくったカードケースは、東京駅や横浜赤レンガ倉庫などで販売し、大変好評をいただいています。また、展示会「第24回ドラッグストアショー」では、回収した空容器をうちわの骨にアップサイクルし、約2,000人の一般消費者の皆さまに思い思いに絵を描いていただき、お持ち帰りいただきました。展示会の3日間で「UMILEプログラム」の登録者数が約3,000人も増えたんですよ。
*アップサイクル品: 本来は捨てられるはずのものに新たな価値を与えて再生されたもの
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ーー「地域性」も重視されていますよね。
繁田 : 参加される皆さまがより自分事化しやすいよう、回収した空容器が、その地域の地域特性を加味したアップサイクル品になる循環をつくっています。たとえば、広島では、広島市の公募事業の一環として、広島県内で回収した空容器を使った地域限定のカードケースを制作しました。G7広島サミットの際に展示したほか、地域の子どもたちにもお渡ししました。また折り鶴の形をしたレジンアクセサリーも制作し、原爆ドームの隣にあるおりづるタワーで販売しています。
自分のアクションで地域に関連するアップサイクル品が生まれることが、参加者の皆さまのモチベーションにつながっているようです。
ーー自身の購買活動やリサイクル活動が、どのようなアイテムになるか、明確になったらやりがいもありますね。素晴らしいと思います。「UMILEプログラム」は、私たち社員にとっても、ものすごく誇れる取り組みです。
繁田 : それもこれも「サステナビリティを暮らしの“あたりまえ”に」というユニリーバのパーパスに出会ったことが始まりです。
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ーー前職は商社に勤めていたのですよね?
繁田 : 日系商社で、海外の特許パッケージを日本の日用品/化粧品メーカーに営業する仕事をしていたのですが、そのなかでユニリーバ社員の方が、楽しそうに仕事をしている姿に触れユニリーバのカルチャーに興味を持ち、そこには「サステナビリティを暮らしの“あたりまえ”に」というパーパスがあることを知りました。そのパーパスに共感したことがきっかけで、ご縁あって入社することになりました。
ーー前職では、サステナビリティに関連したお仕事をしていたわけではないですよね?
繁田 : サステナビリティとは縁のない商品を扱っていましたし、ビジネスとSDGsは両立し得ないとも思っていました。しかし、当時のユニリーバがサステナビリティを実現しながらビジネスも伸ばしていることに驚くとともに惹かれていきました。
ーーそれを自分でも実現したいと「UMILEプログラム」を立ち上げたのですよね?ちなみに繁田さん自身のパーパスも教えてください。
繁田 : 今の私のパーパスは「持続可能な未来の創り手を育む」です。「UMILEプログラム」の活動の一環として、幼稚園から大学まで、さまざまな年代向けにサステナビリティの授業を行う機会をいただいてきました。その中で、ユニリーバのような企業が体感している環境問題と教育現場で学ばれていることとのギャップを感じてきました。未来を担う子どもたちにより実践的な環境教育のアプローチをしていくことで、日本全体の環境への意識がより高まっていくと考えています。
ーー自分のパーパスを設定し、社内に共有することの利点を教えてください。
繁田 : 自分のやりたいことをきちんと伝えると、それを真摯に受け止めてくれるカルチャーがユニリーバにはあります。「UMILEプログラム」を立ち上げた経緯がわかりやすいのですが、入社してからユニリーバのパーパスとビジネスとの両立の難しさに気づき、それでもユニリーバ・ジャパンとしてもっと取り組めることがある、と当時の上司に進言しました。その後「やりたいことなのであればやってみようか」という後押しをもらい、社内有志メンバーでプロジェクトを立ち上げました。「UMILEプログラム」を立ち上げるにあたり、会社からさまざまな協力ももらいました。
もちろん、自身のやりたいことを主張しているからには、より厳しく自分にコミットしなければいけませんが、やりがいはとてもあります。ユニリーバに入って本当によかったと実感している理由です。
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繁田さん、ありがとうございました。今回は、繁田さんが手がける「UMILEプログラム」から、私たちとパーパスの関係についてご紹介させていただきました。
次回は、R&D(研究開発)の山本さや香さんをゲストに、同じく山本さんのパーパスについて聞いていきます。