スポーツカードの奥深い世界
新しい趣味ときっかけ
歳を取ると新しい趣味が出来なくなると聞く。
しかし、ハマりそう、いや、完全にハマってしまったものがある。まだ若さがあるということだろうか。そう、表題の通りスポーツカードである。
きっかけはアメリカでMLBベースボールカードやNBAのバスケットボールカードを発売しているTOPPS社の日本進出である。とはいえ、2021年から進出はしており、TOPPS NPBベースボールカードは既に発売もされている。
日本でのベースボールカードといえば、BBM(ベースボール・マガジン社)とEPOCHの2強であるが、ここにきて日本市場に新規参入をしてきたという訳である。ベースボールカード専売ではないがカルビーのプロ野球チップスも入れると3強だろうか。そして、このTOPPSのNPBベースボールカード、ファミリーマートで購入することができるのだ。運良く職場の近くのファミリーマートで買えることを知り、そしてすっかりハマってしまった。
まずは、MLBを長年関わってきたTOPPSがつくるベースボールカードということの先入観もあるのか、写真やデザインがかっこいいと直感的に思わせるものがある。そしてchromeと言われる厚みのあるカードというよりは板のようなバージョンも魅力的だ。このchromeは、スポーツカード投資目的にも買われていることも多い。
買い始めると、山本由伸、佐々木朗希、千賀滉大、藤浪晋太郎と今後MLBで活躍をするであろう選手のカードが出てくる。当初は投資目的ではなかったもののもしかしたらいつか高額になるかも、なんて夢を膨らませる楽しみも出てくる。
そしてBowmanシリーズという、まだ活躍していない選手たちを中心としたものも12月17日に発売された。育成選手やルーキーなどのカードが豊富に入っており、少シリ(少ない数字のシリアルナンバー入り)が出るとつい、その選手の活躍を願ってやまない。残念ながら、まだサインやユニフォームの切れ端などが入る特殊なカードはTOPPS社にはないのだが、少シリを目指して買うのが現状は主流だ。1パック600円(税抜)と少々お高いのがネックだが、メルカリやヤフオク、ebayで観てみると1枚数万円などの値を付けているものも少なくない。まだ始めたばかりの私は売るという選択肢もなく福袋気分でいろんなカードを開けては喜々とし、落胆している。少し中毒性があるのはどうしたものか。
MLBを学ぶ教材とカードの価値
このNPB版のTOPPSを買い始め、とうとうMLBのカードにも興味を持ち、買い漁り始めてしまった。MLBのスター選手はわかるものの、流石に30球団の若手などは追えていないが、このカードを始めるとautographカード(サイン入りカード)も出てくるのだ。ドラフト1巡目の選手だったりすると同じく活躍を願うようになる。MLBを観る機会が増えそうである。
そしてスポーツカードの世界はとても奥深い。マーケティングの基礎である需要と供給が露骨に表される。今後活躍する選手のルーキーカードは価値が高くなり、それがシリアルナンバー入のものであればさらに価値は高まる。
面白いのがシリアルナンバーの番号がジャージナンバーと呼ばれる選手の背番号だったりするとさらに価値が上がる。1番やラストナンバー(99/99など)も価値が高いようだ。
そして以外とSP/SSPと呼ばれるショートプリントの部類。始めたばかりの私にはなかなか見分けが付きにくいのだが、MLBカードには選手のオフショットみたいな写真も混じっている。このような写真のものはショートプリントである可能性も高く、通常のノーマルカードよりも、価値が付くことも多いという。
今のTOPPS NPBカードは割とプレー中心のカットであるが、選手オフショットのようなものも増えてくるとより楽しめるだろう。
スポーツカード市場の今後
BBMやEPOCHは、このTOPPSの黒船来航の状態になっているが、長年培ったNPBとの関係値がある。autographカードがTOPPSにないのはこの辺りへの配慮、権益もあるだろう。まだ、TOPPSもテストマーケティングの段階だろうが、今後メモラビリアやautographなどが実装された時には、お互いの差別化ができなくなってくる。どちらかを淘汰するのではなく共存の道を探って欲しい。
小学生の頃無性にプロ野球チップスを買っては開けていた童心の思い出が蘇る年末を迎えている。