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2020年のUniculを振り返る 2.組織運営編 ー専任スタッフのいない30人の組織で、安定的な運営をめざす挑戦ー

こんにちは!Unicul Laboratoryの共同代表理事の丸谷・永野です。

今年はUniculにとっても「激動の一年」そして「挑戦の一年」になりました。前回のnoteに引き続き、盛りだくさんだった今年の活動を、プロジェクトと、活動を支える組織ユニットの取組に分けて振り返っていく企画。今回は組織ユニットの取組です。

そもそも「組織ユニット」って?

Uniculでは2019年の春からいわゆる「コーポレート」機能として、人事、広報、戦略の3つのチームを設け、組織基盤の強化を進めてきました。
これらのチーム間の割り振りは状況に応じて随時見直しを行っています。今年に入ってから、もともと新規開拓とファンドレイジングを担っていた「戦略チーム」は発展的に解散し、「ファンドレイジング」を担っていたチームが広報チームと合流、新たにITチームをつくるなど、常に最適な組織構成を目指して試行錯誤を進めてきました。

現在は、これらのコーポレート側の機能を「組織ユニット」と括り、その中で人事チーム、広報・ファンドレイジングチーム、ITチームの3チームが活動しています。この記事では3チームの活動と合わせて、スケール化・中長期戦略、理事の活動についてもご紹介します。

1. 人事チーム

人事チームでは、採用からオンボーディング、メンバーのスキルアップ、エンゲージメント強化の取組などを担っています。社会人で本業でも人事を担当していたり、人事コンサルティングの仕事をしているなど、人事に熱い想いをもったメンバーが多く集う「プロフェッショナル」なチームです。

かつてはなかなかメンバーが集まらず苦しんだ時期も長かったuniculですが、今では春・秋の年2回の募集で、年間30名を越える方から応募をいただくようになりました。(コアメンバーの数は、2018年度:10名→2019年度:20名→今年度:30名と着実に増加しています!)activoなどでの募集掲載や面談なども、全て人事チームが担っています。

新メンバーの参加が増えた中で課題になってきたのが、メンバーのオンボーディングです。
まずは2月より、新メンバーに対して団体のなりたちやスキル面の研修を行う「加入時研修」を作成・実施し、メンバーがすぐに活躍できるような土台を作ることができました。また、担当のメンバーが新メンバーの加入時に「なんでも相談相手」としてサポートする「サポーター制度」や、人事チームメンバーがミーティングに参加し、メンバーの目標設定や振り返りをファシリテートする「フォロー制度」の試行なども行いました。これらの経験をもとに、来年も引き続き、メンバーのスキルアップに向けたマニュアルや、研修制度・組織の整備に取り組んでいきます。

また、メンバーのエンゲージメントは、コロナの影響で活動が全面的にオンラインになり、これまでのように対面での交流や相談ができずかなり苦しんだ点でした。オンライン懇親会を開催したり、全体ミーティングでお互いの想いを丁寧に聴き合う時間を取るなど、様々な施策を試行錯誤しているところですが、こちらも引き続き取り組んでいきたいと思います。

全体ミーティングでは、miroを使って個人の振り返りを互いに聴き合いました
可愛い記入用のボードも準備!

2. 広報・ファンドレイジングチーム

広報・ファンドレイジングチームは、その名のとおり、広報(主にHP・SNSの運用)とファンドレイジング(寄付の獲得)を担うチームです。大学生・社会人混成のメンバーで、直近では「団体広報」「活動広報」「ファンドレイジング」の3つの活動の柱で活動しています。

今年のハイライトはなんといっても、寄付制度のリリースでした。団体の更なる財務基盤強化のため、2月19日より寄付制度を開始し、マンスリーサポーターと単発での寄付の受付を始めました。OBOGやメンバーの知人を中心に、少しずつ着実にサポートを頂いています。寄付をいただいた皆様に心より感謝しております。

*マンスリーサポーター制度ができるまでのあゆみは、以下の座談会の記事もぜひご覧ください。

ちなみに、コロナの影響でサポーター交流会や主催ワークショップへの参加割引といった特典は検討段階に止まってしまっていますが、活動報告として2ヶ月に1回程度配信しているメルマガは、毎回「ここだけの話」も盛りだくさんの自信作をお届けしております。(もっといろんな方に読んでもらいたいので、ぜひぜひご支援を…!笑)

また、今年は初の試みとして、180 Degrees Consulting Japan様(学生による、非営利団体のコンサルティングを行う団体)と協業で広報・ファンドレイジングの向上施策を検討しました。約4ヶ月の間、「Uniculのファンになってくださる方を増やすには、どんな取組を進めていけばよいか?」を、外部の視点から一緒に考えていただきました。

この取組の一環として、以下の「#深堀り!unicul」と題した、メンバーの想いを深掘りする記事も公開しました。この機会にぜひご覧いただければ幸いです。

メンバーの入れ替わりなどもあり、広報戦略の策定・それに基づく広報のアクションの実施は引き続き課題となっています。
広報戦略の策定については、最近新メンバーも交えて、改めて「Uniculの広報として何を目指していくか」「具体的にどのような活動をしていくか」を喧々諤々話し合っているところです。来年は念願のホームページのリニューアルにも着手し、twitterを中心とした発信活動を強化していきますので、どうぞお楽しみに!

3. ITチーム

非営利団体の一つのハードルは、一般的な企業ならありそうなITツールがすぐには整備されないことかもしれません。
Uniculでは特に、普段ベンチャー企業などで働いている社会人のメンバーから、「こんな便利なものがある。Uniculでも使えないかな?」という提案が出てくることもしばしば。2019年末から、ITツールの整備を強化してきました。

2019年11月に団体内ポータル的な位置付けでkintoneを導入したのを皮切りに、2020年2月にはgoogle for nonprofitsの利用資格をいただき、slackも非営利団体プランでアップグレードさせていただき、日に日に”会社”らしくなっていくフェーズを体験しました。(「団体のメールアドレスができた!」「slack、チームごとにメンションができる!」といちいち歓喜…)
kintoneの活用はまだ道半ばではありますが、エクセル管理では回らなくなっていた情報共有の強い味方となっています。

思えば、コロナ禍が本格化する前に、基盤ツールの導入がある程度済んでいたことは幸運だったかもしれません。
その後は、今ではすっかり定番となりましたが、zoomやmiroといったオンラインでの日々の活動やワークショップには欠かせないツールに、メンバーがどんどん習熟していくことになりました。
その過程で、「Unipedia」という団体内ノウハウ共有ポータルも構築されるようになりました。
とにかく多様なメンバーが集まる組織で、ITスキルや普段使っているツールもバラバラなので、「みんなが同じように使えるようにする」のは至難の業ですが、少しでもその状態に近づけるよう、小さな工夫を重ねているところです。

そして今年後半には、待望のIT専属メンバーが初加入。
来年からは、IT専属メンバーの力も借りつつ、ますますのメンバーの活動の効率化と知識の共有に向け、環境整備を加速させていければと思っています!

4. 中長期戦略の検討

こちらは「チーム」として明確化しているわけではないのですが、スケール化や中長期戦略の検討も行ってきました。

Uniculの活動は、首都圏の高校での実施からスタートし、「あいづ未来人財育成塾」・「会津グローバル人材育成事業」と会津若松市からの事業を委託させていただくようになり、また長野県箕輪町・伊那谷地域とのご縁を開拓し、と歩みを進めてきました。
その中で、「もっとたくさんの学校や地域に<Queque>を届けられないのか」「そもそも、Uniculは中長期的にどういった方向を目指していくのか」といった議論が(改めて)出てきました。

そこで、スケール化や中長期の戦略を検討する役割・チーム横断の枠組みを夏頃に立ち上げ、約半年間かけて、Uniculの事業展開や組織体制について議論を進めてきました。
その進捗は12月の全体ミーティングで共有され、現在は、中長期戦略についてメンバーの意見をもらうとともに、年明けからの新たな組織体制への移行に向けて、メンバーの希望を取っているところです。

事業展開の方向性や新たな組織体制への移行について、年明けどこかで、対外的にもアナウンスさせていただくと思います。
2021年、ますますパワーアップしていくUniculに、ご期待ください!

5. 理事

最後に、これを書いている理事の活動の紹介も。
今年から理事が新たに3名加わり、共同代表理事の2名と理事3名のあわせて5名体制となりました。学生理事も加わり、より一層「大学生と社会人が協働する団体」になれるよう組織を整えてきました。

特に共同代表理事の二人は、個人での対外発信の機会もいくつかいただいています。

永野は、6月に「いま、それぞれの居場所から」というオンラインのイベントでお話をさせていただきました。
「主体性」と「主体性を支える存在」をキーワードに、コロナ禍の中、本業で起きたこと・感じたこと、昨日の2020年総括のプロジェクト編で取り上げたUniculの大変革を紹介しています。

丸谷は、1月に福岡市の市民公益活動に関する施策検討の一環として開催されたイベントに登壇させていただきました。

また、8月には、福岡での活動を朝日新聞福岡版に取り上げていただきました。活動やワークショップの内容のみならず、丸谷の活動の様子やかける想いも丁寧に紹介してくださいました。

Uniculの活動を紹介させていただけるのはもちろん嬉しいことですし、加えて「パラレルキャリア」という視点から語らせていただけるのも、Uniculの団体としてのユニークさやメンバーの多様性などについて知っていただく機会ともなるので、非常に有り難く思っております。
今後も、取材や登壇の機会をお待ちしております!

おわりに

Uniculの組織ユニットは、(共同代表が言うのも何ですが)普段なかなかスポットの当たらない存在です。この記事を読んで「そんなに色々やってたの?」と思う方も多いかもしれません。

Uniculのバリュー(大切にしたい価値観)の一つに「多様性から新たな価値を生み出す」があります。この「多様性から新たな価値を生み出す」営みを支えているのが、組織ユニットではないかと思っています。
この記事でも何度か言及しましたが、大学1年生から社会人まで、年齢もスキルもコミットできる時間も本当にバラバラなメンバー30人が集まる団体で、ましてや専任スタッフのいない中で、安定的な運営をめざすというのは本当に大きなチャレンジです。この壮大なチャレンジに、日々忙しい仕事や学生生活の合間を縫って果敢に挑んでいるメンバーは、代表の私たちからみても本当に頼もしい存在ですし、来年はもっと彼らの活動も紹介できたらいいなと思っています。

とはいえまだまだ課題は山積み、あれもこれもやりたいことだらけの年越しです。笑
来年も、メンバーがより活動しやすく、社会により良い価値を提供できる組織になるよう、各チームで頑張っていきたいと思います!引き続き、応援よろしくお願いいたします。

*なお、広報・ファンドレイジングチームでは、今後特にTwitterでの発信を強化していく予定です。それに伴い、当面の間、noteでの発信は、2020年よりもペースダウンすることになる見込みです。何卒ご了承ください。
これまで読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました!

良いお年をお迎えください!

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