2019 年に読んでよかった・見てよかった・行ってよかった 27 選
年の瀬のつかの間のマッタリ時間を利用して、この 1 年間、プライベートで初めて読んだ漫画や文章・見た動画・行った場所のうち、特に印象に残ったものを駆け足にまとめてみました。
「何度も読みたい・見たい・行きたいくらい、めっちゃよかった!」と思ったものに厳選しています。
漫画:3 選
ちいさこべえ(全 4 巻)
数年前の作品だけど初めて読んだ、良すぎて即 3 周してしまった。
山本周五郎氏の時代小説を、現代にアレンジしている。私は小説のほうは読んだことがないのだけれど、古風で品があり、絵も言葉もすべて「整っている」。
コマに時間が閉じ込められていて、カメラと登場人物の間で常に一本ピンと張られた緊張感が心地よい。あぁ、今すぐ映画かドラマにしてほしい。
夢中さ、君に。(全 1 巻)
久しぶりに漫画で声を出して笑った。マイペースな高校生たちが、マイペースに触れ合うオムニバス。林君が好きすぎる…。
こういう高校生活だったら、もう一度、15 歳からやり直してもいいなぁ。
チェンソーマン(未完・4 巻)
バクマン。では、漫画家には「計算せずにセンスで一発大ヒットを飛ばす天才タイプ」と「計算し尽くして何度もヒットを出す秀才タイプ」とがいる、と紹介されていた。
ファイアパンチを初めて読んだとき、作者は前者なんじゃと思っていた。でもチェンソーマンを読んで、完全に後者だと確信した。Web で公開されていた短編「姉の妹」も、めちゃくちゃ良かった。
けれど、セリフ回しや舞台装置の発想が異常にすごいので、やっぱり天賦の才なんじゃないかとも思ってしまう。天才的なセンスで何度もヒットを飛ばせる人の作品を、これから何十年も読める可能性があるなんて最高だ。
映像:4 選
HOMECAMING(ビヨンセ:コーチェラ・フェスティバル 2018)
マイケル・ジャクソンのライブ映像に匹敵するほどの衝撃を受けた。パフォーマンス星人が攻めてきたら、人類の代表は間違いなくビヨンセ。
ビヨンセはマイケルが亡くなった際、以下のような弔いのメッセージを残している。
人生に大切なのは、何回息をするかではなく、
何度息を呑む瞬間に出会えるかよ
私にとって、まさにこのライブが、息を呑む瞬間だった。
クィア・アイ in Japan!
あああ、最高すぎる。ファブ 5、大好き。ファッション担当、美容担当、インテリア担当、フード担当、カルチャー担当の 5 人(ファブ 5)が、悩める日本人たちを魅力的に生まれ変わらせてくれる。劇的!! ビフォーアフターの強化版のよう。
見た目や環境を変えることも重要だけど、それをきっかけに自身を肯定し、自信を持つようになるプロセスに感動する。見る度、口の広角が上がりまくる。ジョナサンかわいい…。
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ
これはズルい。70 分という短い時間で、凝縮して無駄なく泣かせにかかってくる。
私が映画館に行ったのは、封切りから 3 日後くらい夜 19 時半の回だったのだけど、ほぼ満席、子どもは数えるほどで男女問わず一人で来ている人が多かった。両隣のお姉さんは大泣きしていて、一人は揺れてるのが分かるくらいの号泣だった。
ウルトラハイパー ハードボイルドグルメリポート
3 年前からテレビ東京で毎年 1 回、放送している。今年、最も凄まじかったのはケニアの「ゴミ山暮らしの若者飯」。
ペットボトルの底を皿にして、赤飯を頬張る。ジョセフは取材ディレクターにもわけてくれ、「お金があればもっといいものが作れたのに」と。
ここでの暮らしはどうかと尋ねると、「できればここを出て行きたい」と話す。将来は奥さんと子どもを持ち、プレイステーション屋を開く夢があるという。アフリカの多くの国々では、家庭用ゲーム機が1台手に入れば、客をとってプレイ代で稼ぐことができるのだ。
最後に「今幸せ?」と問うと、ジョセフは穏やかな表情でこう答えた。
「あなたに会えたから幸せだよ」
2020 年も新作を放送してほしいけれど、ディレクターが無茶しまくっているので、そろそろ誰かが事件に遭うんじゃないかと心配。
旅先:3 選
関西将棋会館(日本)
趣味が講じて、棋戦の一つである「叡王戦」のクラウドファンディングに参加し、豊島名人対千田七段の振り駒兼見届人を担当した。豊島名人が関西所属なので、関西将棋会館にての開催だった。
少しだけ豊島名人と直接お話できる機会ももらえ、めちゃくちゃありがたい経験に…。それにしても棋士って、あんな張り詰めた空気の真剣勝負を週に何度もやるとか、とんでもない職業だなぁ。
機会があれば、また何らからの形で関わりたい。
ミンスク(ベラルーシ)
最高。今まで旅行した国の中で、最も度肝を抜かれた。とにかく建物がでかい。観光者だけではなく、そもそも人がいない。調べれば調べるほどに、摩訶不思議。特に大統領であるアレクサンドル・ルカシェンコ氏の、諸外国からの評判がインパクト大。
欧米からは「ヨーロッパ最後の独裁者」と呼ばれる。
権力欲が非常に強い人物として知られる。
過激な発言も多く、アメリカだけではなく、友好国であるはずのロシアをも激しく批判するその姿勢から、「奇人」とも評されている。
ロシアのドミートリー・メドヴェージェフは大統領時代にルカシェンコを「外交的規範どころか、人間としての基本的礼儀さえわきまえない」と嫌悪感を露にしている。
出典:アレクサンドル・ルカシェンコ - Wikipedia
ビルニュス(リトアニア)
バルト三国を回る前は、エストニアのタリンのついでにリトアニアとラトビアも寄ろうかな〜くらいの気持ちだったのだけど、非常に気に入った。何が良いって、公園が広くてベンチがたくさん、そこでボンヤリしている人が多い。カフェも多い。人が優しい。時間の進みがゆっくり。なにもないがある。また行きたい。
旅行系の記事: 6 選
教養系の記事:5 選
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。
第一にpositiveであること。positiveとは、現在あるものをそのまま受容し承認することではありません。今は存在していないかもしれない、真に肯定できるものを前向きにつくり出していくということです。第二にdiverseであること、文字通り多様性を尊重することです。第三はconsummatoryであることです。見田先生は、これはとても良い言葉だが適切な日本語に置き換え難いと断りを入れたうえで、instrumental すなわち「手段的」「道具的」といった認識とは反対の境地だと論じています。それは、私達が行う現在の活動について、未来の目的のための手段として捉えるのではなく、活動それ自体を楽しみ、心を躍らせるためのものと捉えるということです。
おもしろ系の記事:3 選
往年のテキストサイト…!と思ったら、著者はめちゃ若かった。焼き立てのオールドファッションを食べられるところはないものか…。
オールドファッションが吉田鋼太郎、リリーフランキーを代表とする"渋カッコイイおじ様系"のドーナツだとすれば、チョコファッションは藤木直人、西島秀俊なわけです。渋さと甘さの共存。これは惚れる。メロメロ不可避です。inevitable
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドの RTA(Real Time Attack)。発売直後は 1 時間弱、数カ月後には 45 分前後をウロウロしていたはずが、ついに 30 分の壁を破るまでになったらしい。
つまるところ、タイムの短縮は、集合知による発見と研究によるところが大きい。コミュニティではZant氏などを中心に、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』における新たな発見を探り続けている。メモリーを用いたリセットやボウスピンなど、ここ1年でもさまざまなテクニックが見つけられている。ほとんどのテクニックは、国内外の異なるユーザーによって発見され、理論化され、そして応用化される。コミュニティの厚さが、タイム短縮に力強く貢献している点は疑いない。
出典:『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は、凄腕プレイヤーならば「30分」でクリアできるゲームに。超人たちの挑戦は続く
面白すぎ&すごすぎ。
ショートショート。たまにこういうのが読めるから、ネット徘徊は辞められない。
人生系の記事:3 選
私の絵日記は「アラサー」「オタク」「おひとりさま」などのうたい文句で紹介されることがどうしても多く、これらはまだまだマイナスなイメージとともに語られやすい言葉ですが、そこにカテゴライズされた私が「生きるの楽しいよ〜!」と言い続けることが大切なんだろうなあと最近は思います。そして、いつかカテゴライズされることすらなくなっていけばいいなあと思います。
結局、人の幸せは、主観でしか決まらないよなぁと、アラフォーになってつくづく感じる。
これは、たぶん愛だろう。あまり実感したことがない感情だけど、そうだと確信してる。やっぱりこの社会が敵だったとしても、理不尽な世界に打ちのめされそうになっても、僕が長男と次男を、そして妻のことを愛していることだけは絶えず伝えていこう。
職人への強い憧れがあるので、胸を打たれた。文章に山本さんの真摯な人柄がにじみ出ている…。そして出てくる仏像彫刻の写真が、どれも神々しい。本物を見てみたい。
実際にお見せすると、ご依頼主は「わーー○○ちゃんが帰ってきてくれた!」と目を細め、愛猫を見つめるように微笑んでくださいました。
その後、猫ちゃんの仏像を写真に撮り、年賀状で「○○ちゃんが我が家に帰ってきてくれました!」と親戚やご友人にお知らせしてくださったそうです。
これらとは別に、夢中になったサービスやらゲームやら VR やらノンフィクション本やら色々あったものの、際限がないのでここで打ち止め…。来年も、たくさん活動するぞ〜。