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食害発生。
大切なリンゴの木を襲った悲劇。
ヒグマ未然防除のため、果樹を伐採する話を書いた矢先、やっと成長してきたリンゴの木が食害にあってしまった。
しかし・・・。
犯人は誰だろう??
子供の腕ほどの木の地面から80センチくらいまでが囓られている。
・・・クマじゃないと思う。
いや、熊だったらコワすぎる。
ウェブ上の情報では、
「樹皮の食害は、鹿かウサギかネズミ」
とあった。
80センチまで届くネズミはいなさそうだし、
鹿ならもっと高いところを食べるような気がする。
・・・じゃあ
??
あり得なくはない。
毎年、家の周りの雪の上にウサギの足跡が残っている。
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毎年必ずあるし、雪がある間、視界の中のどこかにはある。
でも、足跡の主はほとんど見かけない。
Image by Anastasia from Pixabay
野ウサギは用心深いのか、人の前にはほとんど姿を現さない。
ここへ移り住んで3年になるが、せいぜい2〜3回しか見たことはない。
でも、足跡の一歩の大きさや、見かけた姿からはヤツらはかなり大きく、
立ち上がればこれくらいの高さまでは届きそうだ。
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上と下で跡が違う。
囓った跡と爪痕??
熊ではないかも知れないが、かなり鋭い爪や歯を持っていそう。。
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確かになぁ。
ただ、木に残っている歯形は齧歯類っぽくない。
歯形なのか、爪痕なのか・・・
いずれにしても結構鋭いし、いくつも並んでいるっぽい。
やだなぁ。どんな生き物??
サクラも・・・
そんなことを考えていた今日、
なんとサクラの木もやられていることが発覚した。
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歯形は同じだが、高さは地上60センチから110センチ。
ウサギには不可能な高さだ。
・・・とすれば、やはり鹿か。
シカの食害
京大フィールド研 芦生研究林のサイトにヒントになる画像が。
芦生と言えば、京都の北の大原〜花脊〜美山のさらにちょっと奥のあたり。そんな南の国(北海道基準です)にも同じ事象が・・・。
ところで、今回調べたところによれば、シカは下顎しか歯がないらしい。
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(UnsplashのHenry Gressmannが撮影した写真)
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(UnsplashのHenry Gressmannが撮影した写真)
んー、
この子は多分エゾシカじゃないけど、歯の形はなんかすごく納得できます。。。
ここ最近、敷地内でエゾシカを見たことはなかったが、フェンスを越えて、軽々と出入りしているということか・・・。
シカの急増
脱線するが、シカの急増は、北海道では大問題になっている。
一時期、個体数が落ち込んだシカを保護したところ、爆発的に個体数が増加し、森だけではなく農地でもシカの食害が発生している。
2022年度のシカによる農作物被害総額はなんと65億円(前年より4億円増加)。クマの食害は2〜3億円だから、どれほどすさまじい事態かは想像に難くないだろう。
最近は、シカを狩る若手ハンターも少しずつ増えているようだが、狩猟の影響も問題になっている。
例えば、狩猟すると、必ず一定数生じてしまう半矢個体(手負い状態で逃がしてしまう個体のこと)が森の中で死んだり、仕留めたあと、不要な部分を森に放置するなどした場合、その屍体はさまざまな動物の食料になる。その中にはヒグマも含まれており、本来植物食がメイン(意外だが、ヒグマの胃内容物や糞の調査のほか、最新の科学的手法で、かつてヒグマは食料のほとんどが植物だったことが分かっている。鮭をとるのもそれが可能な地域のヒグマだけらしい)だったヒグマが肉食化し、シカの新生子を捕食したり、ついにはOSO18のように牛を襲うようになったりと、肉食化することが指摘されている。熊の胃内容物に占めるシカの割合が近年増えていることも確認されている。
また、弾丸には鉛が使われており、放置された屍体を食べたワシや鷹などの猛禽類が鉛中毒で死亡している。これについては、釧路にある猛禽類医学研究所のホームページに痛ましい写真と共に分かりやすく記載されている。
http://www.irbj.net/activity/cause04.html
鉛ではなく銅を使った銃弾が推奨されているが、銅弾は高価なのでなかなか普及しなかった。
そして、急増したシカが森の中の植物類を食べ尽くしてしまうため、ヒグマが森の外に出なければならなくなる。
こうして、生態系の歪みは見える形になっていく。
シカの食害対策は??
ネットで見る限り、網やシートで覆ったり、柵を立てたりして物理的に守るしかないようだ。
ヒグマだけではなく、こうした生き物とも共生していかなければいけないのか。
今までそういう環境で生活したことがなかったから、新鮮ではある。けど、実際の共生は、ゼロにならないリスクを背負うと言う点で、言葉だけの共生とはかなり違う。
それにしても、この時期、目にもまばゆい果樹を大量に陳列するホームセンターの罪深さよ。
樹皮を失った植物は生命の危機に晒される。ちょうど皮膚を失った人間のようだ。ネット上で、そういう場合の応急処置の方法を見つけた。実践したら、また報告します。