「炊飯器でケーキを焼く女」の、はなし。#26
今年のバレンタインは、週の真ん中水曜日。
バレンタイン前夜にサクッと可愛いお菓子を拵えられるほど、
料理にもスイーツの扱いにも慣れていない私は、
少し早いですが、たっぷり時間をかけられる日曜日を使って、
ケーキ作りにチャレンジすることにしました。
レシピサイトを眺めながら、狙いを”ブラウニー”に決めて絞り込み。
「洋酒からオリジナルシロップを作って、刷毛でケーキに塗ってコーティング…」みたいな工程はもってのほか。
極力材料の少ない、とにかくシンプルで分かりやすーいレシピを求めて検索を続けました。
そうしていくつかの候補を比較しながら、ようやくベストなレシピをチョイスして、買い出しが必要なモノをリストアップしていったとき。
ふと、イヤな予感が脳裏を掠めてきました。
「あれ・・・?うち、オーブンって使えるんだっけ・・・??」
不安を感じながら電子レンジを見てみると、
案の定、温め機能だけを搭載したシンプルスペックであることが確認されました。
(言い訳をさせていただくと、前使っていた電子レンジはオーブン機能があったのですが、引越しに伴い選手交代したばっかりだったので、この時まで気が付かなかったのです。言い訳になっているかどうかは置いておいて。。。)
これはいよいよダメだ。
もう、市販のスイーツで手作り風なものを買ってきて、お皿に移し変えるしかないか。それともいっそのこと、しっかり開き直るか。。。
と、諦めかけた時。
脳内の検索エンジンがぐるりと回転したように、
以前TikTokで見かけた、”炊飯器料理”のことを思い出したのです。
そのクリエイターこそ、「炊飯器ギャル」さん。
ギラギラのラメでデコレーションされた炊飯器に、
パスタやお肉・野菜、調味料をガシガシ投げ入れていき、ポチッと炊飯ボタンを押すだけで、簡単に美味しそうな一品料理を作り出してしまうのです!
その感動的な光景を思い出して、
これ、もしかしてケーキでもいけるのでは?と思って調べてみると、、、
やはり出てきました。
「炊飯器×ブラウニー」の検索で、数多のレシピが登場してきたのです。
レシピの多くは、その調理の手軽さを謳ったものでしたが、
その中でも特に、極力材料の少ないシンプルなものを選択。
失敗のないよう、グラム数もきっちりレシピに合わせて作業していくことで、ついに、生まれて初めて「炊飯器でケーキを焼く女」になることができたのでした。
完成品は写真の通り。見た目は及第点で、全く違和感なし。
(なんなら私みたいな料理レベルの低い素人が型で頑張るより綺麗な形。ぽこぽこ空気が入っているのはご愛嬌。)
お味もチョコレートの風味たっぷりで、
聞かれない限りは、炊飯器から誕生したとは思えない仕上がりでございました。
今時もう、炊飯器は米を炊くだけのものではない。
賢い料理好きの方々にとっては、とっくの昔に常識になっていることかもしれませんが、
素人が初手で失敗せずに焼き上げられたことが、とにかく嬉しくてたまらなかったのでした。
炊飯器、万歳!!
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