助言あり将棋の試作配信
この配信のお話です。
どんな配信?
10手に1回、自分より弱い将棋ソフトの手に従いながら戦う配信です。
助言(妨害)役が激指(12級設定)、対戦相手が激指(初段設定)。
視聴者の指し手の指摘、提案可能。
なんでそんな配信したの?
既存の将棋配信の改善を目指したものです。
既存の将棋配信の問題点は
1.配信中コメントすることがない
→普通の将棋配信は指し手のアドバイス、形勢判断などは禁止
2.コメントすることがないと、リアルタイムで見る必要がない
→要するに双方向ではない
要約すると配信じゃなくていいという問題がありました。
また遊戯史の観点からすると「将棋はランダム性がない」という特徴も気になりました。この特徴は真剣勝負の場合は有利に働きますが、「遊び」としては面白みがありません。
遊びには将棋のようなランダム性の少ないゲームと、
麻雀やバックギャモンのようなランダム性のあるゲームがあります。
遊びとして見る分には後者の方が楽しいという視点があり、それを試した部分もあります。
↑参考文献
実際の配信
基本的に激指12級が強く、思ったより悪手が出なかったのは印象的です。
他方、出る時は強烈に激指の個性、突拍子もない手が出るのは面白かったです。
配信の1場面。さてどうしようかという場面で激指の手は33飛車成。
ソフトらしい手ですが、人間的には難しい手です。
もう一つがこの場面。
この膠着した局面で唐突な95歩。
ソフトの手がなければ37銀とゆっくり攻めていたところ。
また指し手指摘をありにしたので、
視聴者がコメントしやすいように感じたのは明確に良かった点。
あまりに視聴者のコメントに影響され過ぎた私が、
過去の局面の手をノータイムで指して損する場面もあった。
この直前41角の提案があった。飛車が23にいた時の提案。
この局面で41角とすると同飛車でタダ損。
全体として配信である理由も作れたので、
今後も続けていきたい配信である。
なんで激指?
当初はGUIベースの将棋ソフトの検討を予定していた。
ただそれだと局面を将棋ソフトに読ませるのに手間がかかる。
また弱いソフトに検討させるのに苦労した。
たいていの将棋ソフトは検討は強いレベル(少なくとも5段以上)でしかできない設定になっていた。
弱めの設定で検討できるのが激指だったというのは今回の採用理由。将棋神やねうら王とかはできるかなと思っていたのだが