第3章 ビジネス英語力向上のために その25) OJTの継続が大事
リスニングのトレーニングを続けつつ、その素材から少しづつ実践的な表現を覚えていけば使えるボキャブラリーも広がります。
また、会社や英会話学校などでネイティブの方の使っている慣用的な表現は必ず覚えておくと良いでしょう。
こういったトレーニングを続けると会話の際に頭の中の日本語からの変換の時間が減ってきて、スムーズに英語が口から出るようになってくると思います。
特に慣用的な表現の場合は英語が先に出てくるようになりますよ。
また、日本語の会議やメールなどでも出来るだけ簡潔な表現を心がける事は、英会話の役に立つだけでなく、自分の言いたいことを短時間で上手く伝えられるようになるための良い訓練となります。
そうして、実際の業務でも積極的にどんどん英語で話すことを心がけましょう。
「相手の迷惑になりたくない」という遠慮は不要です、というかそれはむしろ日本人以外の相手には理解しがたい概念なのです。
たとえ、つっかえながらでも頑張って会話する姿勢は相手からは好感を持たれるでしょうし、徐々にでも上達していけば更に相手との信頼関係も築けてコミュニケーションは深まっていくと思います。
これこそ本当の意味のOJT(On the Job Training )。
日々トレーニングしている英会話を実際の業務で実践していけば上達のスピードの更に上がると思います。
ボクの同僚などで見られることなのですが、せっかくある程度の英語のコミュニケーション能力(TOEICで言うと700点程度)がありながら、性格的に引っ込み思案だったり、「業務上必要なのでやむを得ず」とか「能力的にまだまだなので恥ずかしい」とかの理由で、そこで停滞しているひとが結構います。
職種やポジションによって、海外とのコミュニケーションの機会の違いはありますが、せっかく身につけかけた能力なので、積極的に使っていくことをお勧めしたいですね。
ビジネスの場合、言葉だけでなく総合的なコミュニケーション能力はやはりトレーニングの積み重ねによって磨かれるものですから。
特にミーティングなどは良い機会なのです。
恥ずかしがって黙っていては色々な機会に出会うチャンスも(ミーティングの後に他地域の同僚が声をかけてくるなど)逃すことになります。
この辺はボクも外資系を数社経験していますが、近隣でもアジアの同僚たちはなかなかたくましいです。
我々の感覚だと「おいおい、キミにはあんまり関係ない話なのに突然入ってくるねぇ。」とか、「あ、それって今ボクが(あるいはあの人が)言ったことと同じじゃん。」とか思う事もしばしばありますがね。
多分そんなことを気にするのは日本人だけなのです。
また、プレゼンをやる場合などあがってしまって早口になったり、とっ散らかって、何を言っているのか分からなくなる人もいます。
これはもう場数を踏んで慣れるしかないのですが、人前であがるのはどうしようもないので、たとえ声が震えても内容はちゃんと伝わるように、プレゼンの場合は原稿をちゃんと作ってリハーサルをやることは必要でしょう。
「日本語でだってあがっちゃうのに、英語でなんて絶対無理。」と思われる方も多いと思いますが、『日本語でだってあがっちゃう』のです。
英語でもあがるのは当たり前。
きちんと原稿を書き、ほぼ暗記するところまでリハーサルを積むくらいやれば、むしろ日本語の場合より準備ができて良いプレゼンができると思いますよ。
そのリハーサルの時に録音をして見る事も大事です。
自分では意識していないのに「えーっと」とか「んーっ」とかが頻繁に入る人もいるので(あ、ワタクシです。😢)、できるだけスムーズに話せるように練習しておく事は必要ですが、詰まったときには”well…”とかで逃げられるように(これも回数を経て慣れてくればですが)しましょう。
英語で話しているときに日本語が混ざると、やはり拙い感じがするので、”Well…”一つで聞いている感じが全然違ってきます。
まあ、自分のスピーチを自分で聞いてめげてしまう事もありますが、上達への近道だと思ってがんばりましょう。