29.空港での出来事(その２:ジュネーブ空港でやきもきしたり、滞在2時間でとんぼ返りしたりとか）
数年前のこと、フランスの本社から新製品の出荷が予定より遅れて納期に間に合わないことが判明し、すったもんだモメた挙句に、こちらか受け取りに行くことになりました。
手荷物で運べるのであれば、通関などが早いためですが、まあ窮余の一策ということですね。
到着した翌朝本社の担当のところに行くと、まだ別の工場から輸送中とのこと。
“The products are still on the way from the other factory.”
本社工場隣接のロジスティクセンターに入れると間に合わないので、トラックを直接ジュネーブ空港に行ってもらい、そこで待つことに。
ところが、待てど暮らせどやって来ません。
運転手の携帯に何度か連絡を入れてもらったのですが、相手はフランス人ではなく（フランスやドイツでトラックを転がしている方々は自国民ではなく大体東欧からなどから働きに来ている人が多い）なかなか話が通じません。
今日中には到着しないかもしれないなどと気弱なコトを言っている由なので、何かニンジン🥕を与えねばと
“Tell him, I will give him 20 euro as bonus if he can arrive in time.”
（時間内に着いたらボーナスで20ユーロあげるって言って）
と伝えてもらうと、
“The driver is very motivated. I am afraid he is too excited to make an accident….”
（ドライバーがめちゃヤル気になってる。喜びすぎて事故ンなきゃいいけど…。）
ま、そんな同僚の心配も杞憂に終わり、結局さんざん待たされた挙句、道を間違えた上に国境の通関でひっかかってしまいましたそうな。
左側が税関で右手に貨物車の駐車場
普通車は停められずに（この先にクランクがあります）通過できます
結局その日のフライトはキャンセルし、（荷物を積んだトラックはスイスに入れなかったので）再度ロジスティクセンターで荷物を受け取って、そばのホテルにチェックイン。
翌朝タクシーで国境を越えてジュネーブ空港に行くことにしました。
トラックだとほぼ必ず税関でチェックされるのですが、タクシーだと停められてトランクを確認されることはまずありません。
ところが翌朝渋滞に巻き込まれてタクシーは遅々として進みません（運転手さんはゴーインな割り込みをかけたりしてがんばってくれたのですが）。
こちらは早朝から移動中も日本の旅行代理店とやり取りして、最速の便になるパリからのJALの便がビジネスクラスしか空いていないので、それを予約しつつ（いくら経費が掛かっても良いから最速の便で帰るように言われたので）、空港で手荷物の検査を受けてチェックイン。
あまりにバタバタで乗り込んだため、途中のシャルル・ドゴール空港では荷物がちゃんと乗り換えられたか心配で、ラウンジのJALの担当の方にお願いして確認頂きました。
そこで、やっと落ち着いて、せっかくのラウンジなのでビールで一息。
戻っての通関も大変で、Invoiceなどの書類は整っていたのですが、これだけ大量の手荷物は別の場所でチェックするが、そこが空くのは2時間後になると係官。
こちらは既にバイク便に待機してもらっているため、上司に来てもらって（ま、少しオドしましたけど）、決して怪しいモノではないことを証明するために、わざわざ顧客の代表番号から（名の通った大手企業さんなので）顧客の担当を呼び出してもらい、そこに今日の午前中に届けないとマズいことを説明してもらって、やっと荷物を引き渡すことができました。
実は今の会社（フランスが本社）ではビジネスクラスは初体験。
ヨーロッパの会社はトップでもエコノミーに乗るところが多い様で、うちの会社もそうなのでした。
移動する距離は同じなので倍以上するコストをかけるのは無駄という考え方の様ですね。
僕が過去在籍した中ではアメリカ、イギリス、日本の会社は7時間以上のフライトとか役職でシートの規定があるところが多いのですが。
帰国翌日にその出張精算を提出した時のこと。
前の日、バイク便を見送った羽田から報告の連絡を入れた際に
「今回は機転を利かせて、良く間に合わせてくれました。今日はもう帰宅してゆっくり休んでください。」とネギらってくれた上司から呼び出されてたので、
まいったなぁ、またホメられちゃうのかなぁ、とか思いつつ顔を出したところ、
「アナタCEOも乗らないビジネスクラスに乗ったの？？」
その後また同様のトラブルがあり、今度は首尾よくジュネーブ空港で荷物を受け取り、でも空港に滞在2時間でとんぼ返りという荒業もやりました。
まあ、あんまりやることじゃないです。
やっぱり疲れますからねぇ。