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豪華アートコレクションがすごいマドリードのセラルボ美術館

マドリードで王宮に行こうと思っていたところ行事かなにかで閉まっていたので、急遽訪れた近場のセラルボ美術館。正直聞いたことがなかったのですが、ネットで調べると面白そうだったので行ってみることにしました。スペイン広場から目と鼻の先で王宮からも10分かからないくらいです。

セラルボ美術館は、政治家、収集家、歴史学者、考古学者の肩書きを持つ17代目のセラルボ伯爵の邸宅をそのまま美術館として公開しています。亡くなる1922年までセラルボ伯爵本人が住み、彼の遺言により美術館として開館する目的でスペイン政府に寄贈されました。なんでも建物は将来美術館として公開することを前提として設計されているとか。彼の多くの考古学的な収集品はマドリードにある考古学博物館の所蔵となっているそうです。

プラド美術館などの主要な美術館に比べると伯爵と言えども一個人の邸宅なのでこじんまりしています。

玄関ホールはシャンデリアから何から豪華絢爛。

廊下には絵画や写真がびっしり飾られています。

こじんまりとした庭もありました。

中世の鎧がずらりと並ぶ廊下が圧巻です。

ダイニングルームも重厚な雰囲気。

住むのには落ち着かない気がしますが、美術館になることを見据えて建てた邸宅なので、主のセラルボ伯爵は「美術館に住んでいる」という意識だったのでしょうか。

シャンデリアの色合いがピンクにブルーで美しいです。

全面フレスコ画でびっしりの部屋。農村風景などを描いていて、空の水色が映え一際明るいです。

天井も素晴らしいです。

無数の絵画が飾られている廊下に何気にエル・グレコが飾られていました。

アフリカとアジアが融合したエキゾチックな面持ちの部屋。日本の鎧兜が両脇に飾られています。

壁にはいろいろな国のエキゾチックな武器が。

無数のオブジェが飾られたテーブル。

一番ゴージャスだった窓のないこの部屋。ベルサイユ宮殿でも訪れている気分です。

天井も含め何から何までため息がでるような煌びやかな装飾。

趣味が良いのか悪いのか、なんだかすごいとしか言いようのないシャンデリア。

このほか寝室やバスルームなども公開されています。

19世紀の優雅な貴族の生活が垣間見れるだけでなく、2万5千を超えるというとにかくびっくりする規模のコレクションで、セラルボ伯爵個人のアートや歴史に対する多大なる情熱を感じました。そして、絵画やオブジェだけでなく、家具やライトなどあらゆるものにこだわりがあったことが分かります。

初めてのマドリード滞在だとほかにもっと規模の大きい観光スポットがたくさんありなかなかこういう美術館は訪れないと思いますが、普段も拝観料は3ユーロと良心的なので、時間に余裕があればお薦めです。


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