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吸血鬼ドラキュラの舞台となった中世のお城、ブラン城へ

ルーマニアのトランシルバニア地方と言えば「吸血鬼ドラキュラ」の舞台として広く知られています。その舞台と考えられているブラン城はブラショフからはバスで1時間弱。今回ブラショフから日帰りで訪れてみました。


ブラン城の歴史


1388年に完成したブラン城は、ドイツ騎士団によってオスマントルコ帝国の侵略に備えるために建てられました。

15世紀中ごろには串刺し公ヴラド(ヴラド・ツェペシュ)と呼ばれたヴラド3世が一時的に居住していたとされているそう。ヴラド3世は、父ヴラド2世がドラクル(Dracul=ドラゴン公)と呼ばれたことから当時はドラゴンの子を意味するドラキュラと呼ばれていたそうです。

吸血鬼ドラキュラは、ブラム・ストーカーの小説の主人公で実在の人物ではありませんが、ヴラド3世はドラキュラのモデルの一人だったことで知られています。

ブラン城は、20世紀に入ってから市がルーマニア王妃マリアへ寄贈。王妃の住居として利用されましたが、共産主義の政権となってからは王族は海外へ亡命。2007年にようやく王妃の子孫に正式に返還されたそうです。

トランシルバニア地方の雰囲気満載

ブラショフからバスで到着したブラン城。バスの車窓からはのどかな風景が広がります。

お城の前にはお土産屋が並び、木彫りの人形がご挨拶。

日本にもありそうな民芸品のお面。

ドラキュラを意識してか、お化け屋敷のアトラクションも。

お城近くの公園も木彫りのモニュメントがいくつか並んでいます。

木彫りのベンチもルーマニアっぽい気がします。

いざ、ブラン城へ

そして上を見上げると…

立派なブラン城です。こんなインスタ映えしそうなフレームまでありました。

拝観料を払って入場すると緑豊かなスペース。カフェ・レストランもあります。

よく手入れがされていて気持ちが良いです。

私たちが入った午前中の早い時間は入口の列は数人でしたが、帰るころにはこの列。あまり大きいお城ではなく入り口も狭いので、そんなにビジターがいなくても列ができてしまいます。訪れる人はほとんどがルーマニア人のようでした。

マリア王妃が住んでいた居住エリア。

黒海沿いに夏の別荘などもあったそうですが、王妃が住んでいたにしては意外と質素でこじんまりしています。

マリアの夫、フェルディナンド国王の部屋は重厚な趣。

窓からはのどかな景色が広がります。

王妃マリアが1920年に改装を行ったときに暖炉の後ろに隠れていたという秘密の階段と廊下。

中庭は木組みの美しい回廊があり映えます。

中世の趣で美しいです。

中庭にはかなり歴史のありそうな井戸。現在は干上がってしまったそうですが、この下には攻撃にあったときなどにお宝を隠す秘密の部屋があるそうです。

もちろん、ドラキュラに関する展示もありました。棺桶から手が…

ドラキュラ映画やドラマも紹介しています。

映画で使われたネックレスなども展示されていました。

吸血鬼ドラキュラはあくまで架空のキャラクターですが、実際にドラキュラのモデルとなったとされるヴラド三世やマリア王妃なども住んでいたこともありなかなか見ごたえがありました。

次回はルーマニアの世界遺産のシギショアラを訪れます。

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