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【読書ログ】なぜ承認不安に溢れる時代になったのか?

今日は、先日読んだ「認められたいの正体」を要約していきたいと思います!していきたいと思います!

●この本はこんな人にオススメ!

・承認欲求について深く知りたい
・認められることに対して抵抗感がある
・自分の人生の方向が分からない

●ざっくり言うとどんな本?

「認められたい」という欲求の正体について、時代背景から深く考察している本です!

●要約

1.承認不安に満ちた時代
・自分の考えに自信がない
・絶えず誰かに認められなければ不安で仕方がない
・少し批判されただけで自分を否定されたように感じる

現代は、そんな人で溢れています。その結果、職場でも、友達同士でも、家族でも「空虚な承認ゲーム」というのが繰り広げられています。

空虚な承認ゲームとは、本当の自分を偽って他者に認めてもらうように振舞うことです。これは、特に学校におけるスクールカーストという環境でよく起きます。

スクールカーストとは、人気の度合いを順位付けする風習です。スクールカーストの中では、人気の高い人に好かれるか好かれないかで、自分の順位も変わってきます。

結果として、ありのままの自分を見せることもできずにリーダー格の気分や価値観などに合わせたり、気を遣ったりする癖がついてしまいます。

しかし、苦労して合わせた価値観も他のコミュニティでは通用しなかったりします。
そのため、どの価値観が正しいのかも分からずに自信を失い、ひたすら他者の承認を得ようと尽力します。そして疲弊してしまい、うつ病や精神疾患などを患う人が多くなっています。

では、こうした承認不安はここ最近の話なのでしょうか?
それは、"はい"とも"いいえ"とも言えます。
古くから多くの心理学者・哲学者が研究しているように、承認というのは人の行動や意思決定において重要な役割を持っています。

昔から承認欲求はありました。
しかし最近になって問題視されているのは「価値観の多様化」が原因です。

昔はキリスト教や仏教など、社会全体が認める価値観というものがありました。
その価値観に沿って行動していれば、親の友達も社会も認めてくれるから問題なかったのです。
 
けれでも、現在はインターネットなどの影響もあり、様々な価値観が多岐にわたっています。
 
 勉強すれば良いかと思いきや、勉強するとガリ勉と非難されたり。
 お金を稼げば良いかと思いきや、お金を稼ぐと金の亡者といわれたり。

いったいどの価値観が正しいのか、分からない状態です。
そのため、自分の属するコミュニティの価値観に沿うため、リーダー格に合わせて・・・という考えになります。

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2. 承認の種類
 承認不安について語ってきましたが、承認というのにも種類があります。
 ・親和的承認
 ・集団的承認
 ・一般的承認

 親和的承認は、家族などの身近な人からの承認です。この承認は、「ありのままの自分」を受け入れて欲しいという欲求です。 

 集団的承認は、そのコミュニティにおける自分の役割です。この承認は、コミュニティにおいて自分は価値のある人間だということを認識したい欲求です。

 一般的承認は、自分の見ず知らずの人からの承認です。この承認は、社会的に自分は価値のある人間だということを認識したい欲求です。

この3つの欲求が満たされて、初めて承認欲求が満たされます。逆にいうと、いずれか欠けてしまうと承認欲求は満たされません。

 例えば、主婦の方が毎日一生懸命家事をしているとします。
その主婦は夫から愛されているため、親和的承認はOKです。
しかし、家事しかしていないために「自分は社会から置いてかれている」「何も社会貢献していない」と思い悩んだりします。

これは一般的承認が欠如しているためです。

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3. 承認不安からの脱却

では、どうしたらこの承認不安から逃れることができるのでしょうか?

承認不安の裏には、「~しなければならない」という自分を縛り付けている自己ルールがあります。その自己ルールを修正することができれば、脱却することができます。

そこで必要になってくるのが自己分析です。 
自己分析といっても、一般的な自分の強みを見つけたりするような分析ではありません。ここでいう自己分析は、自分を縛り付けている価値観を認識することです。

自己分析は以下のステップで行います。

1. 感情の内省
2. 欲望と当為の自己了解
3. (親和的他者の協力)
4. 当為の分析(自己ルールの発生原因)
5. 当為の自己肯定

例を挙げます。

 Aさんは「働かねばならない」と思い込み、会社では毎日残業をしています。他者に対する気遣いも完璧で、過剰とも言える気遣いでした。
 しかし、そんな毎日を繰り返していたため心身ともに疲弊してしまい、仕事ではミス、配慮の欠けてきてしまいました。
 そんな自分を挽回しようと必死で努力してしまう、という悪循環です。次第に「休みたい・・・」と思いますが、「働かねばならない」とも思い、その葛藤で苦んでいることに気づきます。(感情の内省、欲望と当為の自己了解)
 
 では休むことができないのかというと、そういう訳ではありません。Aさんの仕事ぶりは社内でも評価されており、上司からは休んでも良いと言われています。しかし、それでも休むことに抵抗を感じてしまいます。
 
 そのことを親友のBさんに相談しました。(親和的他者の協力)
 Bさんは「働きすぎだよ」と言ってくれます。その中で、「どうしてそこまで働かないといけないのか?」と質問され、なぜこのような自己ルールが形成されたのかを考えます。
 
 考えていくと、小さい頃に両親が厳しく、少しでも怠けると怒られたり罰を与えられたりして、その結果休むことができなくなっていることに気付きました。(当為の分析)
しかし、改めて考えるとその考えは合理的でないし、非常識であると認識します。
 
 Aさんはこの歪んだ自己ルールを修正し、もう少し自由に行動しようと思うことができました。(当為の自己肯定)

 このように、自分を縛り付けている考えなどを認識することで、自分で自分の道を選択することができます!

●感想

認められたい、という感情は誰しもが抱えており、悩むことだと思います。
就活などにおいて、自分の進路を考えるとき「他人の目を気にするな」「自分の人生を歩め」 と言われます。

そうは言われても、他人の目は気になるし、自分の人生なんて分からない、というのが本音だと思います。

僕は、承認欲求を否定しないことが自分の道を見つける第一歩だと考えてます。
「**したい」と思っても、それを誰かに相談してなぜそれがしたいのかなどと深掘りされると「それって結局認めてもらいたいだけじゃん!」とか言わたりします。
けれども、それは人間本来の欲求だからそれを満たすのは全く悪いことではないと考えています。

本書でも書かれていましたが、自己実現や他者貢献も「それをしている自分を認めて欲しい」という感情が裏にはあります。

だからこそ、認められたい、という感情を否定せずに、「じゃあ自分はどういう風に認められたいのか?」と考えてみてください。

例えば、
 技術力を評価されたいとか、
 自分の道を突き進んでいる人と見られたいとか、
 多くの人に慕われたいとか、
自分の心のままに欲求を出してみてください。

そこに個性が出てくるし、それが自分の本当に求めていることです。

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