「お茶にしよっか。」
自分の好きなところをあげるとすれば、ささやかなことに幸福やときめきを感じるところと真っ先に答える。
つい3,4年前までは、震えるような情動や激しいうねりに心惹かれる習性があったのだが、そんな瞬間だって日々のささやかな幸福を基盤としていたはずだ。私はささやかで幸福なときめく営みのうえに立っているということを、無意識に認知し、当然のこととして享受していた。あえて着目するようなものではないと判断するほどには当然に。
そんな私も、たくさんのアイデンティティを揺るがすことに直面し、私