あたしバイトなんで

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読書メモ:貞包英之『消費社会を問いなおす』、筑摩書房、2023年

※著者名の読みは「さだかね ひでゆき」ですって。カッケー名前だなあ。 まえがきこの本を手に取ったとき、私、こう思ったんです。読まずにこんなこと思っていいのかしらって、あまり大きな声では申し上げづらいのですけれど…… 「フン、説教くせータイトル」 って。 どうせアレでしょ? 資本主義に踊らされて消費し続けてもアナタは幸せになれないし、おまけに消費のしすぎで地球の持続可能性がウンタラで気候変動リスクもカンタラだから我々は消費社会から「おりて」、お金や消費に依存しない、てい

    • 日焼け止め 塗るの ダルい

      梅雨も明け、夏たけなわ。世間では次のような掛け声が聞こえてまいります。 「みなさ~ん! 日焼け止め、毎日ちゃんと塗ってますか~? なんといったって、紫外線はお肌の大敵! シミや、シワ、肌トラブルを防ぐには、お出かけ前に欠かさず塗りましょうね~☆」 うーん、ご説ごもっとも。最近は女性だけじゃなく男性も美容に気を遣う時代らしいじゃない? 素敵な時代ですわよね。むくつけき野郎だろうが、こういうセルフケアをすることが、自己肯定感アップにもつながるって、ご本で読んだおぼえがあります

      • もののけ姫 の かんそう

        この記事の目的特に脈絡もなく「もののけ姫」を見返したのね、おととい。そしたら心の中で発酵しまくったよしなしごとをひり出したくなったので、ひり出させて頂く次第と相成ったわけで候。あらごめんなさいね、お食事中の方。書き物を排泄物にたとえる比喩はかの三島由紀夫センセイからお借りしただけだから、苦情は泉下の三島サンまでお願いできるかしら。 それじゃ始めますわね。いざ尋常に箇条書きで参らせていただく。 感想映画スタート~アシタカの村追放まで 祟り神にあくまで対峙しようとするカヤか

        • 映画鑑賞メモ:午後の曳航(1976年)

          作品情報原作は言わずと知れた日本文学の大家の手になるもの。が、本作はまさかのキャラが全員、英国人(一部例外アリ)。 タイトルの英訳がいいですねー。「午後の曳航」を直訳すると、Towing in the Afternoonあたりになるのでしょうが、あえて「海に嫌われてしまった船乗り」と訳すセンス。英和辞典によると、Fall from grace withで「人に嫌われる、人の不興を買う」とのことですが、原義は「神の恩寵を失う、堕落する」。思わず唸ってしまいます。これぞミシマ