3 ランチェスター戦略第二法則とは?
1.ランチェスター第二法則とは
【ランチェスター第二法則】
広域戦、遠隔戦、確率戦(集団対集団の戦い)の場合に当てはまる損害量の法則です。
機関銃のような一人が多数を攻撃できる、近代兵器 (確率兵器)を使った状況で成り立ちます。これを「集中効果の法則」 「二乗の法則」とも呼びます。
ランチェスター第二法則に当てはまる状況から導き出される結論は、
戦闘力=武器効率(質)×兵力数(量) の二乗
つまり、ランチェスター第二法則においては、戦闘力は「質×量の二乗」で表されます。
多数が多数を攻撃する近代的な戦いでは、このランチェスター第二法則が適用されます。
ランチェスター第二法則に従えば、武器効率が同じとすれば、戦闘力は兵力数の二乗に比例するとなります。
先ほどと同じ、M軍が5名、N軍が3名で、今度は「機関銃」で撃ち合う戦いの時、 状況は変わります。武器効率(E)が同じでも、損害量が二乗比になるわけです。
5名のM軍と3名のN軍との戦いでは、25(5の二乗)と9(3の二乗)の戦いになり、16の差が発生します。結果、5名のM軍は、√16=4名の兵を残して勝利することになります。
ここからいえることは、近代戦の集団戦闘、広域戦の場合、兵力数が多
い方が圧倒的に有利であり、弱者はいくら頑張っても勝つことはできない、ということです。
逆にいうと、ランチェスター第二法則が適用される、広域戦、遠隔戦、確率戦(集団対集団の戦い)の場合には、弱者は必ず負けるので強者と戦ってはいけないということです。
何といっても、戦闘力は兵力数の二乗になるからです。
2.まとめ
ランチェスター第二法則とは、
① 広域戦=敵が視界に入らないような広い場所での場合
② 遠隔戦=遠くで戦う場合
③ 確率戦=一人が複数を攻撃できる武器を使った場合
上記の場合が、強者の戦略の展開で重要となります。
そして、ランチェスター第一法則と第二法則からいえることは、
① 数の多い方が常に有利、数の少ない方は常に不利、勝負は力関係で決まる
②数が少ない方は、第一法則に従った戦い方をすること
③ 数が多い方は、第二法則に従った戦い方をすること
第二法則に従うと(広域戦・遠隔戦・確率戦の場合)、兵力数が二乗倍になるので数が多い方が圧倒的に有利になり、武器効率を高めても数の少ない方は常に負けます。
だから、数の少ない方は常に第一法則で戦うこと(局地戦・接近戦・一騎討ち)です。
ここからランチェスター戦略の根本原理である「弱者の戦略」と「強者の戦略」が導き出されるのです。
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