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2025年1月の日記⑥

1月16日
今日はめでたい日だった。
叔母になったのだ。
兄夫婦の第一子が無事に産まれたのだ!
早速写真を送ってもらったが、兄夫婦と赤ちゃんの写真、兄が赤ちゃんを抱いている写真、本当に愛くるしいし、感慨深かった。
写真に映る兄の目が腫れていて、泣いたんだろうなと思った。
小さい頃はお互い酷い反抗期で、殴り合いの喧嘩をしたことがあるし、私は力では勝てないので、大事にしている物を壊して精神的ダメージを負わせた喧嘩をしたこともある。(あの時マジでごめん)
そんな兄が、しっかり父親の表情をしていた。
兄は兄で苦労をしてきて今立派な大人になっているので、きっと良い父親になるんだと思う。
姪っ子に会うのが楽しみだなぁ。

仕事の後に、映画を見に行った。
『アイ・ライク・ムービーズ』というカナダの映画だ。

ポスター可愛いよね


大学進学を控える映画オタクな高校生の話で、まるで受験期の私をみているようだった。
無知がゆえに根拠のない自信があって親や周りを見下した発言をする、でも内心は本当に自分に才能や実力があるのかは不安で…
ただ、主人公の周りは優しい人に恵まれていた。
主人公自身も、周りに助けられながら大人になろうとしていく、そんな映画だった。

「I like movies.」と自信を持って言えること自体が誇らしいと思う。
私は高校時代にニッチな音楽が好きで周りに共感されず、趣味を語れる友達が全然いなかったが、大学からは音楽を通して多くの友人ができた。
いろんな出自の人が集まる大学や社会人生活において、趣味はアイデンティティになるよなぁと改めて思った。
趣味があることや、その趣味自体に感謝の気持ちを覚えた。

1月17日
仕事を終えて、U-NEXTで2本映画を観た。
以下、感想
①秒速5センチメートル
家と近くがロケ地と聞いていたので、再現度高く表現されている点は素晴らしさを感じたが、ストーリーは全然共感できず。
見るのが遅すぎたのかも…

②サマーフィルムにのって
文化祭がなく、部活も活発じゃない中高に通っていた身からすると、みんなで何かを作ったり助け合ったり、そもそも映画を撮ろうと行動を起こす姿が輝いて見えて胸熱だった。
私もタイムスリップしたい…

1月18日
東京都現代美術館の坂本龍一「音を視る 時を聴く」へ。

清澄白河へ行くのは初めてだったので、現代美術館へ向かう前に少し散策。
素敵な食器の店をいくつか回った。
私は食器集めが好きで、ネットではなくお店で触って買うことが多い。食器を見て、触って、どんな料理に使えそうか、どんな組み合わせで使えそうか考えている時、五感が研ぎ澄まされる感覚がある。そんなことを考えながら見ていた。

本題の坂本龍一展は、想像以上に大盛況だった。
展示の数も多く、一つひとつの展示がただ見る、聴くだけではなく、その仕掛けを知ると心が揺さぶられる感覚になるものばかりで、とても引き込まれた。
特に、リアルタイムの世界の地震データと連動した、東日本大震災被災地のピアノの展示は、音を聴いてみたいけど聴こえたら恐怖を覚える。聴きたいけど聴きたくない、というジレンマを感じた。

ラストの展示は、圧巻だった。
今は亡き坂本龍一にしかできないこと、ピアノを通した演奏だから、当時の映像があったからできたこと。夫が、「死をもって完成するアートだね」と話していた言葉がとてもしっくりきた。

インスタレーションの展示だけではなく、資料展示もあり、坂本龍一の手記も展示されていた。
個人的に響いた言葉が、
言葉は文化のDNA
言葉は宇宙からのビールス(ウィルス)


後ほど調べてみると、後者は小説家 ウィリアム・S・バロウズの引用らしい。
言葉そのものが、人間の思考を乗っ取るウィルスという主張なのだとか。
言葉よりも抽象的な音楽は、坂本龍一氏にとって宇宙や文化においてどういう存在だと捉えていたのか、気になった。

美術館の帰りに、行きに寄った食器屋さんで食器を買って帰った。
坂本龍一展の提携店舗らしく、昨日(1/17)は坂本龍一氏の誕生日とのことでお店のBGMとして曲を流していたらしい。
食器を選びながら良い音楽を聴くと、買い物が捗りそうだなぁと思った。

とても有意義な1日だった。

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