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【AIと考察する心理学】強いおすすめが逆効果になる「心理的リアクタンス」

こんにちは、ポールです。
テキスト生成AIの「ChatGPT4」と対話しながら、色々なトピックスを考察していきます。

今回は、強いおすすめと心理的リアクタンスの関係を取り上げて、ChatGPT4と共に考えていきたいと思います。


尚、ChatGPTとのやりとりをそのまま載せているのではなく、ポールの方で適宜編集しています。予めご了承下さい。

「強いおすすめ」と心理的リアクタンス

ポール:本でも何でも良いのですが、「面白いから、絶対読んでみて!」と強く薦められるよりも、「最近はこんなのを読んでるんだ」とさりげなく言われた方が興味を惹かれるような気がするんです(もっとも、後者の場合は薦めているとは言えない感じになっていますが)。

ChatGPT4(以下、GPT):あなたが話してくれた内容は心理学的に興味深い現象ですね。この現象は「心理的リアクタンス(reactance)」と呼ばれることがあります。
人々が自分の自由を制限されると感じた時、その自由を取り戻そうとする心の動きです。
つまり、誰かが「絶対に読むべき」と強く勧めると、それが自分の選択の自由を侵害していると感じ、その本に対する興味が減少する可能性があります。

一方で、「最近はこんなのを読んでいる」というさりげない言及は、選択の自由を感じさせ、自分で探究することへの興味や好奇心を刺激することがあります。
これは、自発的な探求心や内発的動機づけ(intrinsic motivation)と関連しているとも言えます。内発的動機づけは、個人が内部から発生する興味や楽しみによって行動を起こす状態を指します。

ポール:「心理的リアクタンス」について、もう少し詳しくお願いします。

GPT:もちろんです。「心理的リアクタンス」(reactance)は心理学の概念で、自分の自由が脅かされたり、制限されたりすると感じると、失われた自由を取り戻そうとする心理的な反応を指します。この理論は、1966年に社会心理学者ジャック・ブレムによって提唱されました。
以下のような要素を含みます。

自由の脅威や喪失: 心理的リアクタンスは、個人が自分の意思決定や選択の自由が他者によって制限されると感じた時に発生します。これは命令、強制、あるいは強い勧めによって引き起こされることが多いです。

心理的な反発: 自由が制限されると、個人はその制限に対して心理的に反発します。これは、禁止された行動や選択肢に対する魅力の増加として現れることがあります。

自由の回復: 個人は失われた自由を取り戻そうと努力します。これは、禁止された選択肢を追求すること、あるいは反対の行動をとることによって実現されることがあります。

心理的リアクタンス理論は、教育、マーケティング、社会政策、対人関係など、多くの分野で応用されています。

ポール:ついでに「内発的動機づけ」もお願いします。

GPT:内発的動機づけ(intrinsic motivation)は、個人が行動を起こす内部的な動機、すなわち自分自身の興味や好奇心、楽しみなどから生じる動機づけを指します。
この概念は、特に教育心理学や組織心理学の分野で重要視されています。

内発的動機づけの特徴は、個人が外部の報酬や強制ではなく、活動そのものから得られる満足感や達成感に基づいて行動を選択することです。
この種の動機づけは、探究心、創造性、学習への深い関与などを促進し、長期的な行動の持続に寄与すると考えられています。

例えば、趣味や興味を持つ分野での活動、好きな科目の学習、自己実現のための努力などは、内発的動機づけによる典型的な行動です。

ポール:ありがとうございます。心理的リアクタンスについて考えていきましょう。
強くお薦めしている側からすれば、相手の自由を制限しようという意図はないのかもしれません。ただ、自分が面白かったから、相手にも読んで欲しいと思っているだけで。

GPT:おっしゃる通り、強く推薦する側の意図は、相手の自由を制限することではなく、単に自分が楽しんだ経験を共有したいというポジティブな動機に基づいていることが多いです。

しかし、受け手の側から見ると、このような強い推薦は時に自由の制限と感じられることがあります。

ポール:例えばお店などに行くと、「店長のイチオシ!」と書かれたPOPがあったりしますね。これは言葉としては強くお薦めしている例だと思うのですが、買物客はそれに心理的リアクタンスを感じることはないと思うのです。

GPT:「店長のイチオシ!」といったPOP広告が心理的リアクタンスを引き起こさない理由には、いくつかの要因が考えられます。

この種の広告は、買物客に対して強制や命令ではなく、単なる提案や情報提供として機能します。買物客は自分で製品を選ぶ自由を保持しており、店長の推薦があるとしても、最終的な購入決定は消費者自身の手に委ねられています。

また、POP広告によって刺激された好奇心や興味は、自発的な探求心につながり、心理的リアクタンスの感覚を軽減することがあります。

ポール:たしかに「店長のイチオシ!」の場合、買物客は「買わないという選択肢」をつねに持ち続けることができますね。買わないからと言って、店長から詰め寄られることもありません。

そうなると心理的リアクタンスが生じるかどうかは、お薦めする側とお薦めされる側の関係性が影響していそうな気がします。
もう少し詳しく言えば、お薦めされた本を読みたくないと思ったときに、それが相手との関係に影響を与えるかどうか。

GPT:おっしゃる通り、心理的リアクタンスが生じるかどうかは、お薦めする側とお薦めされる側の関係性に大きく影響されます。特に、お薦めされた行動を取らないことが相手との関係にどのような影響を与えるかという認識が重要な要素となります。

社会的・感情的関係の重要性: 推薦する人物が友人、家族、あるいは尊敬する同僚など、個人的に重要な関係にある場合、その推薦には特別な重みがあります。
このような関係では、推薦を拒否することが関係の緊張や誤解を引き起こす可能性があり、その結果、心理的リアクタンスを感じる可能性が高まります。

期待と義務の感覚: 親しい関係では、相手の期待に応えることが一種の社会的義務と感じられることがあります。
したがって、推薦を受け入れることは、関係を維持し、良好な印象を保つための手段となることがあります。反対に、推薦を拒否すると、相手を失望させることになるかもしれません。

関係の力動と自由度: 関係の中での力のバランスや相互依存度も、心理的リアクタンスの発生に影響します。
例えば、上司や権威ある人物からの推薦は、拒否することが難しいと感じられる場合があります。一方で、等しい立場の人からの推薦は、より自由に対応できると感じられる可能性があります。

相互理解と尊重: 推薦する側が、お薦めされる側の好みや興味を理解し、尊重しているかどうかも重要です。相手の選択を尊重し、強制せずに推薦を行うことで、心理的リアクタンスを感じる可能性は低くなります。

「読んでみて!」と「気に入ると思うよ」

ポール:薦める言葉を少し変えてみましょう。「この本、すごく面白かった。あなたなら気に入ると思うよ」という場合はどうでしょう。心理的リアクタンスを感じるでしょうか。

GPT:「この本、すごく面白かった。あなたなら気に入ると思うよ」という言葉遣いは、心理的リアクタンスを減らす効果があるかもしれません。

この言い方では、お薦めする側が受け手の好みや興味を考慮していることを示しています。
この個人化されたアプローチは、受け手にとって尊重されていると感じられるため、心理的リアクタンスの感覚を軽減することがあります。

また、この表現は、受け手に最終的な選択を委ねているという印象を与えます。
受け手は推薦を自由に評価し、自分で決定を下すことができるため、心理的リアクタンスの感じ方が異なるかもしれません。

ただし、最終的な反応は、受け手の個人的な性格、関係の質、そしてその時の状況に大きく依存します。

ポール:そうですね。「あなたなら気に入ると思うよ」という言葉には、多少なりとも相手への配慮が感じられますね。誰に対しても同じことを言っているわけではない、個別性も含まれているように思います。

「面白いから、絶対読んでみて!」という言い方だと、自分が面白かったから、相手も面白いと思うはずという一種の思い込みがあります。

GPT:おっしゃる通りです。「面白いから、絶対読んでみて!」という表現は、推薦する側の主観的な感想や経験に基づいており、他者も同じように感じるはずだという思い込み(バイアス)に基づいていることがあります。

このようなバイアスは「投影バイアス(projection bias)」と呼ばれることがあります。
これは、自分の現在の好みや感情を他人にも適用し、他人が将来どのように感じるかを予測する際に、自分の現在の状態を過度に重視する傾向を指します。
つまり、自分がある本を楽しんだからといって、必ずしも他人も同じように楽しむとは限らないのです。

ポール:心理的リアクタンスは選択の自由が侵害されている感覚が直接の引き金なのでしょうが、自分の嗜好が考慮されていない、極端に言えば自分の人格が無視されている、そういう心理が含まれている可能性もありますね。

GPT:確かに、心理的リアクタンスは選択の自由が侵害される感覚に起因しますが、それに加えて自分の嗜好や人格が無視されていると感じることも、リアクタンスの感情を引き起こす要因となり得ます。

個人は自分の選択が自己のアイデンティティや自己認識に基づいていると感じたいという願望を持っています。
他人の強い推薦は、その選択が外部から押し付けられたものと感じさせることがあり、これは自己決定能力への侵害とみなされることがあります。

固定的な関係と「おすすめ本コーナー」

ポール:これはやはり、その人との関係性にもよりますね。
その場限りの一過性の関係、例えばバーで隣りあった人から「この本は絶対面白いから、読んでみてください」と薦められた場合は、それほど反発心は感じないと思うのです。

GPT:確かにそのような場合、心理的リアクタンスを感じる可能性は低いでしょう。
これは、そのような一過性の関係では、相手からの推薦が自分の自由度を脅かすとは感じられにくいからです。

相手との関係が一時的であり、個人的なつながりや深い感情的な結びつきがないため、その推薦は単なる情報の提供や友好的な提案として受け止められることが多いです。

ポール:こうして心理的リアクタンスが生じやすい状況を考えると、ある程度固定的な人間関係で、その関係を解消するのが容易ではないという場合が考えられそうですね。
そして尚かつ、相手の方が強い影響力を持っている場合でしょうか。

GPT:心理的リアクタンスが生じやすい状況についてのご指摘は正確です。
例えば、家族関係や職場での上司と部下の関係などがこれに該当する可能性があります。

これらの関係では、相手の意見や提案が事実上の命令や期待として受け取られることがあり、自分の選択の自由が侵害されていると感じることがあります。
特に、相手が権威や影響力を持っている場合、その提案や勧めに対して「いいえ」と言うことが難しく、それが心理的リアクタンスを引き起こす原因となり得ます。

さらに、このような関係では、相手に対して反発することが関係の悪化や他の負の結果を引き起こす恐れがあるため、個人は内心では反発しつつも、表面上は従うことを選ぶかもしれません。
この内心と行動の矛盾が、ストレスや不満を増大させ、心理的リアクタンスの感情をさらに強めることがあります。

ポール:私が昔勤めていた職場では、自分が読み終わった本を休憩室のテーブルにおいて置くのです。すると、興味を持った誰かが勝手に読んでいると。これはなかなか良い環境だったなと今でも思います。

GPT:そのような環境は確かに素晴らしいものですね。
本を休憩室のテーブルに置くという行為は、心理的リアクタンスの問題を避けつつ、同僚たちに対して自発的かつ非強制的な形で知識や興味を共有する方法です。

ポール:職場の一画に「おすすめ本コーナー」を作っておくといいんですよね。小さな本棚で良いのです。
誰でも、そこにおすすめ本を置けばいい。そして誰でも自由に読める。そして自分が置いた本を誰かが読んでくれたら、その人と本の話ができる。それが仕事の役に立つこともあるでしょう。

面白いと思った本を誰かに薦めたいと思うのは自然な感情だし、相手にとっても有益な場合がある。そのアプローチをどうするかという話ですね。

GPT:まさにその通りです。「おすすめ本コーナー」を職場に設けるアイデアは、自発的な学習と探求の機会を提供し、同僚間での知識の共有を促進する素晴らしい方法です。
また、会話や議論のきっかけを作り、職場のコミュニケーションを強化し、チームの結束を促進します。

ポール:では、結論らしいものも出たので、今回の考察はここまでに致しましょう。どうもありがとうございました。

GPT:今後も何かご質問やさらなる議論のためのサポートが必要であれば、いつでもお気軽にご相談ください。お役に立てて光栄です。引き続き素晴らしい一日をお過ごしください!

※この記事で述べられている心理学の概念や理論は、学問的な見解と一致しない場合があります。また、心理学には多様な理論やアプローチが存在するため、記事の内容はあくまで一つの視点に基づいていることをご了承下さい。

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