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20210719 Vang → Ornes いろんな意味でギリギリのカーフェリー体験
Vang 晴れ 23〜26℃くらい 山を降りたら汗ばむ陽気
今日もとても爽やかな天気。チェックアウトを済ませてから歩いて近くの史跡、Vangsteinenを見に行く。ルーン文字も記載されている11世紀初頭の石碑。獅子のデフォルメされたレリーフがとてもかわいらしい。
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その後は車に乗って、目的地のウルネス目指して約3時間半の道を進む。道中、人生初のカーフェリーに2回も乗る予定。
まずは通りがかりにØye stavkyrkje(オイエのスターヴ教会)へ立ち寄る。いままで立ち寄った教会の中でも珍しくかなり水辺に近い方に建っている。
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ここでもガイドの高齢のご婦人がガイドをしながら見学するスタイルで、チケットを買ったら先に来ていたドイツ人のご婦人といっしょに見学へ。
ガイドではいろんなことをお話してもらった。
・この教会はその歴史の中で4度も立て直されたものだが、始めはさらに川の側にあったことで、教会の下に安置されていた棺が流されたりしていたらしい。
・再建の中で他の教会の木材や前の教会の木材などいろいろなものが組み合わさっているそう。
・昔は礼拝に参加するのに女性側にいろいろな制限があり(未婚の母、月経期間、出産後最初の月経か来るまでの人、病人などは教会内に入れない)、今では差別と思われるような扱い(前述の女性は真っ暗な周りの回廊からのみ参列する。男性側の回廊は明るく開放的)もあったこと
・バブテストのため赤ちゃんの洗礼は全身ザブっと洗礼盆に漬けていたが、その水は年末に一回しか交換しないのでそのせいで疫病にかかって死んでしまう子どもも多かったこと
(ガイドさんは早生まれでフレッシュな水で洗礼されたので無事に育ったとか…)
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などなど、やはりまだチケットを買って自分で回るよりもとても興味深い話がたくさん聞ける。
そしてここでも、まさかのオルガン弾きチャンスが再度発生して、私に推されてまたも友人がオルガンを演奏してくれた。感謝。二度目が来るとは思わなかったね。
濃厚なガイドをしてもらい、少し休憩したのもあって1時間半ほどの滞在となった。
ドライブを再開してナビの言うまま進んでいくと、あれよあれよと言う間に1つ目のカーフェリー。Fodnes ferjekai - Mannheller ferjekaiの間。
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ここはかなり大きな船で、係員さんに案内されたところにまっすぐ車を進めて停める。
何も難しいことはなく、無事にフィヨルドを船で横断したのだった。どうやらここは料金も無料らしい。
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さて、今日の最終目的地のOrnesウルネスは世界遺産にも認定されているスターヴ教会があるところだが、交通は対岸からフェリーで15分(夏場は10-16時で1時間おき)または一車線しかないくらいのフィヨルド沿いの細い道を、1時間半かけて運転することでしか行くことのできない、ほぼ陸の孤島。
集落にはレストランはもちろん日用品や食料を売る店も無い。ホテルは無くairbnbでキャビン的なところを予約している。
行ったり来たりも面倒だし、せっかくなので陸の孤島生活を楽しむため滞在中ウルネスから出ないことを決めたので、まずは手前のSongdalで3泊分の食材を調達。
16時のフェリーに乗りたいと思っていたのでかなり急ぎながらも、もれがないように必死で買い物。
買い出し後に急いでサブウェイでサンドイッチを買って駐車場に停めた車の中でささっと昼食。
そして15時半に再出発し、フェリー乗り場に15:45ごろ到着。この時点ですでに5台以上の車が待っていた。
実はこのフェリーとても小さくて車のサイズによるが、7か8台しか乗れないので、あぶれると次の便まで1時間待たないといけない。
乗れるのかヒヤヒヤしていたが、どうやらギリギリ最後の1台で乗れるようで、係のおじさんに料金を支払う。
誘導してもらって乗せようとするが、ものすごく狭いスペースにバックで入れなければならず、おじさんが見かねて運転を代わってくれ、無事駐車して出港。
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車から降りてみると四方それぞれ30cmも隙間がなく、狭いところは10cmほど…誘導する人も職人技だった…どう考えても自分では無理!
小さな船はゆっくりフィヨルドを渡り、ついにウルネスへ上陸。まるで離島に来たような気持ちになる。
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急な坂を登って、これからしばらく泊まる宿に到着。
荷物をおろして、ウルネスのスターヴ教会の周りを散策しに行く。
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こじんまりとした教会だが、高さがあり、壁面のレリーフがとても神秘的。中は明日ゆっくり見ることにして、宿へ帰って夕飯作り。
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大変美味しくできました。