怒る兄を静める弟。
母の願い…。「今生の別れになるかも、この連休に兄を呼び寄せろ!」と。
介護一覧の項目を書きだした文面の束を残し、5月2日の午後に家を出た。
兄に全て丸投げして翌日、購買施設の駐車場で夕飯を取る元に電子文届く。
「誤飲性肺炎の恐れあり!翌週に特別搬送で母のみを東京に連れて行く!」妹の度重なる排便処理の過酷さと母の変わり様に慄き、理性を失っていた。
「兄が勝手に決める事でない!母と妹は一心同体なのだ!」返信、焦る弟。
4日午前まで手足伸ばす筈が、至急の帰宅。玄関灯は点くも居室は真暗で。
疲れ寝の兄。排便により敷布団もない様の妹、横倒しになったままの母。
見て絶句しつつ、「とにかく敷布団敷き、母を起こすぞ!」指示を出す。
全てやり終えても兄の怒りは止まず。「ここに置いておくと母は死ぬ!」
「二人は離れると気が触れるぞ!」の弟の言葉も耳に入らない。静めねば。
頼りの親戚の叔母に電話するも「火に油注ぐ。」と当てにならぬ答えが…。
もはや己の試練。今までの事今の事を噛み砕いて諭す。落ち着いていく兄。
連休明けに指導員相談員と話し合うことで合意。土産を手渡してくる兄。
昨日、母・妹には渡さずか?兄の気配り心配りの段取りの悪さに閉口の弟。
兄弟として、5月7日に兄を交えての試練が、また始まろうとしている…。
お読みいただきありがとうございました。
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