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先の見えない道を歩くとき
自分と向き合っていると、ほんとうにこの道でよいのか、自分は進んでいるのか戻っているのかわからなくなる。
誰かに、この道でいいのか、訊きたくなる。
「済みませんが、ここから行くにはどの道をいけばよろしいんでしょう。」
「それはお前さんの行きたいと思って居るところできまるよ。」と猫はいいました。
行きたいと思っているところ?
「わたしどこでもかまわないのです。」とアリスは言いました。
「それじゃどっちを行っても構わないさ。」と猫が言いました。
「――どこかへ行けさえすれば。」とアリスは弁解らしく言い加えました。
「まあ、お前ながいこと歩いて行きさえすれば、どこかに行けるよ。」と猫は言いました。
ながいこと歩いて行きさえすれば、どこかに行ける。当たり前なんだけど、なぜだか頼もしく感じるチェシャ猫の言葉。
どっちを行っても構わないさ。
突き放したようで優しさも感じる。
きっと、答えはあるようでない。自分で見つけて行くしかない。
それは孤独な道かもしれないけど、きっとその道を自分の力で行くことができたら、私は一人ではないことを実感するんだろう。