印欧祖語も塩も世界文明とともに誕生した!?その2 狩猟採集ではなぜ塩は不要?〜
前回、次のようなことを述べた。即ち、文明の誕生を機に、農耕で得た穀類や野菜を食べるようになった。そうなると、狩猟採集時代に獲物から得ていた塩が得られなくなり、わざわざ塩を摂らなければならなくなった。
なぜ狩猟採集のころは人類は塩を摂らなくても済んだのか?
(ヒント)アラスカなど北極周囲に住むイヌイット族(エスキモーなど)は塩を摂らない。(現代文明が入った現在ではだいぶ変わってきたようだが…。)
(答え)狩りで得た獲物の肉を食べることで塩を摂っていたから。動物の肉(とりわけ生肉)を食べると、その動物の体液や血液から十分な塩分を摂取できたから、わざわざ塩を摂る必要はなかった。
「じゃあ獲物となる草食動物はどうやって塩を摂るのか?」となるが、牛や馬や象といった草食動物は、塩の混ざった土を探しだして、土ごと塩を摂ったりする。動物園では「塩舐め場」を作って塩の補給をしっかり行っている。幼いころ、セキセイインコに「塩土」というものをやっていたが。「こんな土のようなものをなぜやる必要があるのか?」ずっと疑問だったが、そういうことだった。
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