マガジンのカバー画像

喫茶店のこと

27
運営しているクリエイター

#日記

「ほっ」と ひと息

「ほっ」と ひと息

今日は おやすみ。

自分のために 珈琲を淹れて
久しぶりに「ほっ」としている。
そんな気がする。

鞄から 本を取り出す。
電車の中で読もうと持ち歩いていたけれど
落ちついて読めていなかった本を開いた。
また 最初から。

最近 集中力がないと感じていた。
本を読んでいても
片足しか浸かっていないような。
何を読んでいるのか わからなくなる。

文章を書いても 途中のまま。
note にも 下書

もっとみる
10年後に 理想の居場所を。

10年後に 理想の居場所を。

早めに訪れてしまった夏休みが 終わる。
新しい職場で働くことになった。

✴︎

自分を律するのではなく 泳がせた1ヶ月半。
生活リズムは無茶苦茶だし
お酒の量も増えたし
自分の言動に わーーーーとなることもあるけれど
わたしは 元気だ。とても。
そのことに ちょっと感動する。

ここ数年のわたしを支えていた
喫茶店の仕事による日々のルーティン。
ぽーんと放り出された自分が どうなるのか
不安にな

もっとみる
実家みたいな。

実家みたいな。

わたしの喫茶店歴も
ずいぶん長くなったものだけれど
20年ほど前に 初めて働いた喫茶店は
喫茶店の実家みたいなもので
頻繁にではないけれど 折を見て里帰りをする。

先日も また。
6年半働いた喫茶店を卒業して
これからのことも何も決めていない今
原点に戻って 自分の本音を知りたくて。
そんなときは 実家に帰るに限る。

賑わう店内。
カウンターから離れた席なので
本を読み、音楽を聴き、ぼんやりす

もっとみる
その愛すべき距離感を 突破するか

その愛すべき距離感を 突破するか

2015年11月から 
この珈琲を淹れている。

2017年9月頃に 今の店に移動して
自分の暮らし方を考えながら
ずっとずっと続いていた日常。

手放すと決めたら
あっというまだった。

残された時間を大切に。
感謝の気持ちで過ごせますように。
そう祈る日々。

とはいえ
天使のような心持ちばかりで
仕事ができるわけでもなく
何も変わらずに日々は過ぎて。

急なことで
お客さまへの挨拶も ままな

もっとみる
避難所

避難所

冷たい雨。

気を抜いたら
道を間違え いつのまにやら遠回り。
凍えた身体を 緩めたくて。
目についた喫茶店に飛び込んだ。

小さな空間に 
みちみちと人が詰まっていた。

ゆっくり過ごしたいときには
出直すところだけれど
凍えたわたしには あまり時間もなく
次の用事までに 少しでも復活したかったのだ。

カウンターの隙間に収まる。

年配の女性が
なんでもないことみたいに
さらりと淹れた珈琲が

もっとみる
今よ 永遠に

今よ 永遠に

匂いが
近くまで 戻ってきている。
そんな気がする。

もわもわと立ち昇る湯気に
温かさだけではない
ムオムオとしたものが加わるようになった。
わたしの知っている珈琲の匂いではないけれど
色合いが感じられるのは嬉しい。

日常の ふとした瞬間に
匂い?と 立ち止まる。

レモングラスが感じられるらしく
美容院で不意に流れ込んできた
シャンプーの香りに
わーわーわーと 心が叫んだ。

レモングラス

もっとみる