自転車日本一周WWOOFの旅(34軒目:愛知県) 〜アグリクエスト/ファームファンタジー(仮)〜
WWOOFを活用し、農家さんをお手伝いしながら農レベルを上げ、自転車で日本一周もしちゃおう & 地元でしか味わえない美味しいものも食べちゃおう & 観光地ではない自転車ならではの風景もお届けしちゃおうのUmiです。
今回は愛知県。津から伊勢に寄ってフェリーで渥美半島入り‼️
着いたところは「渥美どろんこ村」。
出ました、いきなりうまいやつ‼️ 到着早々しぼりたてのヤギミルクと産みたての新鮮卵で作ったシフォンケーキでWELCOMEしていただき感激❣️
こちらは年配のご夫婦2人で切り盛りする豚や鶏、ヤギも飼う農家さん。ここでは私のようなWWOOFer以外にも、研修生や短期・長期ファームステイをする小学生もいます。私が滞在した時には2人の若い研修生、長期ファームステイの小学生がいて、途中からもう1人WWOOFerが増えました。
研修生の1人は農学校の畜産科を卒業したばかりの若いタイショウ。えぇ、名前がタイショウです。畜産の学校を出ているのもあり豚の面倒を見るのが彼の仕事。ピンク色のつなぎを着たり、髪が茶髪なせいかみんなからチャラチャラしていると言われていますが、根は真面目で優しく、小さい頃によくどろんこ村でファームステイをしたのがきっかけでここのような生活が好きになり、将来的にはここを継ぎたいとまで言っています。
もう1人の研修生は4年制大学を卒業し、管理栄養士の内定があったにもかかわらずあまり就職する気になれず、農体験をきっかけにここで農業の研修生になることを決めた女性。
2人ともまだ農業は1年目なので色々と悪戦苦闘していました。でも好きなんだそう。そう思えるっていい! そんな2人と一緒に色々な作業をしたり、話もたくさんしました。
作業は鶏、豚の世話がルーティーンで、その他は点在している畑やハウスの雑草を刈るのが主、それと収穫やこれから植える種や苗の準備。
余った野菜や残飯、近くの魚屋さんからいただいてくる中骨やあら、その他周辺地域で余ったものをいただいてきて煮込み、豚ちゃんたちの餌を毎朝準備。
こちらでの豚の飼育は一般的な豚とは違います。何が違うのでしょう?
まず豚舎が頭数に対して十分な広さがあること。一般的には外国産の飼料を与え、生まれてから6ヶ月で110kgほどに育て出荷されます。しかしここでは1年かけて飼育。人間が食べるものと同じようなもの+雑草を食べて育て、体重が倍以上の240〜300kg近くにもなるそう。
いつも餌の時間になるとすごい鳴き声を上げて餌を要求してきますw ホント、笑っちゃうほどすごい勢いで鳴きますw どんだけお腹空いてんだw
加工は食肉業者さんにお願いし、お肉にしてもらったりソーセージにもなります。食肉業者さんも驚くこの豚は、一般的な飼育をされてきた脂とは全っ然違い、ラードなのに全くひつこくなく調理用としても使えちゃうんです。私も食べてみたのですがラードとは思えませんでした! そんな豚肉を使った料理はコチラ❣️
自家製ソーセージと夏野菜のロースト。全部オーガニック❣️
甘辛く煮た豚で肉うどん❣️
どろんこ村では極力自給自足を目指しているので豚肉もほぼ100%自給できちゃっています。このWWOOFアグリクエストで肉も自給できていたのはここが初めて‼️ 大体のところは野菜中心の食事が多いこともあり、珍しい。
野菜の収穫は夏も比較的終盤だったためそれほど多くはありませんでしたが、なかなか珍しいものも見られました。こちら何の野菜かわかりますか?
① きゅうり ② なす ③かぼちゃ
正解は③の「かぼちゃ」。縦長なんですね〜。私は初めて見ました。正式には宿儺かぼちゃ。結構ホクホクしておいしい!
コチラは苗床。種が収まりやすいようにこのイボイボを転がして凹みをつけます。
そしてこんな道具で一瞬で種まき終了‼️
こんな広い面積の雑草を引き抜く作業。こんな広さいつ終わるんだろうと目眩がするのですが、とりあえず目の前にある雑草を抜いていきます。するといつの間にか作業が進んでいることに気づくんです。これって人生に似ているなと。大きな目標があっても、辿り着くには結局目の前の一つ一つの積み重ねなんだなと。農作業からも色なことが学べるんです。
いやぁ、とはいえ農業をエンタメ化したい。広い面積の畑の雑草を少人数で刈るのは大変💦 しかも8月の暑い時はなおさら。まだ一緒に草刈をする人がいるからなんとかやっていけるけど、これが1人だったらと思うと。。😱😱😱
1年近くも自転車で旅をして農家さんを回っているけど、半分以上は草刈り。でもこれが大勢だったらあっという間にしかも楽しく終わっちゃう。やっぱりエンタメだ‼️
この重労働も新鮮な卵やヤギミルクを使って作ったプリンやマドレーヌを食べると幸せになっちゃう❣️ コチラのデザート達は住まいの横に立てたカフェでも販売。おいしいし安全な食品のみで作られているためわざわざ県外から買いに来る方もいるそう。
途中から加わったもう1人のWWOOFerも自然が好きな海宇さん。私が以前高知県でお世話になったWWOOFホストでもある鹿敷製紙さんにちょうど滞在していたんです‼️ 以前このどろんこ村で農的暮らしに出会い、和紙を作ったりハンドクラフトが好きなのでそんな生き方をしたいと模索。でもしっかりとやりたいことがあるっていうのは逆にいうと後は手段さえ見つければいいだけ。
そして何と今ではその手段を見つけ、高知で地域おこし協力隊として和紙にも関わりながら地域に貢献しています。彼女のウェブサイトもすごく綺麗ですし、なぜ農的暮らしに興味を持ったかも気になりますよね? ぜひ覗いてみてください!
そんな彼女や2人の研修生、ここに短期・長期でファームステイしたいと応募してくる小学生たちを受け入れてくれるご夫婦。このご夫婦がいるからこそ、若い人たちが農的暮らしや自然、食に関心を持ち、持続可能な地球一個分の暮らしをしていくことが大切なんだと気付けるんです!
国連がSDGsを唱える遥か前からこうして自然を大切に循環できる地球一個分の暮らしが大切だと実践されているのは本当に頭が下がる思いです。
奥様の千実江さんは子供たちに色々考えさせる工夫などもしています。手作りのホールケーキを子供たちの前に一つ置きます。「みんなで上手に分けてごらん」と。学年も性別も食べる量、食べたい量もそれぞれ違う子供たちに均等に配ることが果たして本当に平等なのか? それを子供たちに考えさせるのだそうです。
そんな千美江さんは現在リウマチを患っており、もう何年も畑仕事はできません。体があまり自由に動かない中お料理やお菓子を作ってくれています。
スープもメンマも全部自家製で麺も近くの麺屋さんで作ってもらったコシのあるちぢれ麺はめっちゃ最高❣️
全て手作りのお漬物たち❣️
そんな千美江さんもnoteを書いていて、ご主人との出会いや、都会で暮らしていた1人の主婦がどうして田舎に来て農的暮らしをしているのかを綴っているのでぜひ読んでいただきたいです。
最終日には子供たちがピザを焼いてくれたり、お面を作ったり、夏祭りっぽくスーパーボールすくいを手作りしたりしてくれましたw
子供が作ったお面をかぶるオーナーの弘さん。
地球は一つしかなく、みんなのものです。見えない部分にも想いを馳せ、でも、できることは身近なことを。そんな生き方ができる人たちが増えたら良いなと切に祈っております。
でも祈っているだけではきっと足りないと思うので、これから農業をエンターテイメントにして、いつの間にか農に関わっていく人を増やしていきたいです。そしてその先に自然を大切にする人を増やしていきたい。
ぜひ想いが同じであればシェアや応援をお願いします!
一緒に旅を充実させませんか?