lukakita 私達の傷
毎日、運ばれてくる患者さんと懸命に向き合う医療関係者の皆様、ありがとうございます。
外に出たくなくても、家族の為、生活の為に出なければ行けない皆さん、本当にお疲れ様です。
ベッドの上で病と戦う皆さん、あなたが一日も早く治りますように祈ります。
こんな時ですが、自分に起きた不思議な話を書きます。インドネシアパンクバンドMARJINAL(マージナル)のlukakita(ルカキタ)という歌です。
初めてマージナルの名前を知ったのは、2011年9月CHEERIO&ジャバラのインドネシアツアー後だったと思う。帰国後、メンバーにジャカルタどうだった?と聞くと、とにかくマージナルが良かった、アジトのタリンバビが素晴らしかったと、てんこ盛りに話してくれた。とにかく、話すメンバーの顔が輝いてる。話が止まらない。これは凄いバンドだと直感した。
2012年3月にTURTLE ISLANDのボーカル愛樹くんのお店、班屋に、弾き語りツアーの機会を貰った。東京からは、俺、CHEERIOのフクちゃん、ジャバラからヒトシくん、三人で演奏する事が決まり、そのときに、MARJINALのlukakitaをやる事が決定した。歌詞カードにインドネシア語を英語表記した物があったから、グーグル翻訳サイトで和訳してみた。
lukakitaは2004年スマトラ沖地震震災犠牲者追悼、並びに復興に向けた歌。想いが詰まった歌とは聞いてたけど、和訳サイトから出てくる文章を読み、ちょっと、俺には歌えない、無理だ、と判断した。歌詞から見えた沢山の人の死に、歌える自信を完全に見失ってしまった。
たしか、この日は2012年3/10だった。震災から一年、仲間は救援物資を集め、機材車で被災地に運び、チャリティーライブでカンパを呼びかけ、皆んな出来る事を必死に動いてた時期。こんな俺にも何か出来る事があるんじゃないか?班屋で元気にlukakitaを歌って、こんな応援歌を唄うパンクバンドがインドネシアに居ると、知ってもらう機会、ちょっとでも協力出来るのではないか?そう思い直して、自分の解釈、自分の言葉でまずやってみた。すると、なんかスルスル書ける!始まりから終わりまで30分くらいで和訳が完了できた。
まずは実際のマージナル、ルカキタを知る人に見てもらおうとメールで和訳を送った。いけるよ!歌えるよ!の返信に涙。CHEERIO、ジャバラ、みんなに後押して貰って、練習を重ね、班屋に向かった。実際の映像がこちら
このYouTubeが、海を渡りMARJINALにも伝わり、すぐ、和訳をありがとう!のメッセージが来た。
MARJINALのボーカルマイクが、来日した2013年、初めて対面した時にすぐにlukakitaを一緒に歌った。マイクが歌う日本語のルカキタ。日本語を覚えて、唄うまでにする彼の努力、行動力に脱帽だった。そしてとても感動した。
その後、2014年MARJINAL JAPAN TOUR,2015年MAJIK JAPAN TOURと日本全国をツアーした彼ら。
MARJINAL
MAJIK
豊田の橋の下世界音楽祭で合流した時に、マイクにこんな事を言われた。
「おい、ケン、すごいぞ。lukakitaの後半を日本語で唄うと、みんな泣いている。言語を超えて気持ちが伝わってるよ」
それは、この曲のメロディー、歌詞、また日本語で歌うマイク、マージナルの姿に感動してるんだよ、と返した。またツアー中に愛樹くんがプラスしてくれた詩によって、より強くみんなに伝わる様が、とても嬉しかった。
僕らは本当はひとつなのだから
あなたの傷が
僕の傷でもあると
感じたいよ
それを感じ取りたいよ
この痛みは僕らの痛みでもあると
動けるさ 真っ暗闇の中を
朝日が突き破るみたいに
闇は暗いほど光は輝く
生きている俺らが
突き破る番さ
最後の"生きている俺らが突き破る番さ"ここは今は亡き我らがロックンロールヒーロー、THE FOOLS、ブルースビンボーズのボーカル、伊藤 耕さんの影響だ。耕さんは、力を合わせようぜ!だって生きている俺達の番だから!と言ってた。ブルースビンボーズの名曲"宇宙のどこかで"の歌詞にも出てくる。きっとこの言葉が強く残ってたからlukakita和訳の時に、出てきたのだと今になって思う。昔、新宿アンチノックのブルースビンボーズのライブを見て感動で踊りながら泣いた事がある。えー!こんなに人が居るのに涙がとまらないよ!状態だった。マイクも耕さんも、全くタイプは違うが、聞いた人が泣く歌、胸を打つ豪速球ど真ん中の強い感動を投げれる人だと思う。
その後、2015年ROCKETでFLIP OUT A.Aと共にマレーシア、シンガポール、インドネシアの三カ国、東南アジアツアーに出た。
ツアー最終日ジャカルタ。400人のインドネシアパンクスの前でルカキタを演奏した。みんなが和訳を大合唱で、応えてくれた。マイクが日本で感じた言語を超えて気持ちが伝わっていると、言ったのがわかった。
俺はインドネシア語がわからない
でも同じ気持ちを共有している
彼らも日本語はわからない
でも同じ気持ちを共有している
生きている間に同じ気持ちを共有している
心がそう感じている
ものすごい感動だった。ジャカルタでの実際の映像がこちら
ROCKETは、今とはメンバーは違いますがこの世界状況を踏まえ、この東南アジアツアーをまとめたDVDを、育ててくれたなじみのライブハウス、飲食店の危機回避大作戦に協力する為に通販しています。全国何処でも送料込み¥2000です。経費を抜いた上がりを大好きな場所に届けたい。興味ある方は、DM.メッセージ、またはrocketcawl@gmail.comまでお願いします。
ROCKET & FLIPOUT A,ASouth East Asia tour 2015DVD"cahaya"約70分
ROCKETのベース、エイジの発案で、DVDの通販をしよう、少しでも足しになれば、と動き始めた夜に、あゆみさんからMARJINALがlukakitaを録音しPVを作っている話を聞きました。みんな様々に動きだす時です。
世界が混迷を極めている今、自分らの立ち位置で出来るだけの事がしたい。まずうつらない、うつさない。手洗い、殺菌、余計な情報にまどわされないをモットーに行動していきます。
僕らは本当はひとつなのだから
あなたの傷が
僕の傷でもあると
感じたいよ
それを感じ取りたいよ
この痛みは僕らの痛みでもあると
動けるさ 真っ暗闇の中を
朝日が突き破るみたいに
闇は暗いほど光は輝く
生きている俺らが
突き破る番さ
(ツアー最終日、ジャカルタ、マスベルトで記念撮影)
以上が自分の身に起きた一つの奇跡、lukakitaの話でした。みなさん、どうかお気をつけて。
遠距離バンド存続のため、移動費、交通費に当てます。旅は続くよどこまでも