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【中医子育て術】嫌なら他で産んで 自分の甘さに気付かされた一言
原因他人論で生きてきた私に、一喝してくれたのは、二人目の出産でお世話になった助産師です。
この後、助産所で17年間、薬に頼らない子育てサークルをボランティアで運営することになります。
命に関わる仕事をしている助産師は、
「こちらも命懸けで仕事してるんだ、自分の人生に責任を取れない甘ったれた妊婦はお断りなんだよ」と私を一喝しました。
助産所は、医療行為をせずにお産をする場所です。
約15回の妊婦健診を助産所と提携病院で半数の割合で受けます。
貧血、高血圧、糖尿病、感染症などの検査をクリアした優秀な妊婦が、助産所で出産できるという超難関の狭き門です。
助産所では、1時間の問診と触診を受け、食事指導やメンタル指導を受けます。
妊婦期間中は、オリンピック選手のアスリートになった気持ちでした。
ファーストフードや外食が多かった私は、よく厳しい指導を受けましたが、助産所に集まる優秀な妊婦たちは、厳しい指導などありませんでした。
今のようなネット情報がない20年前に、情報を集め電車で1時間かけて助産所に来ていた妊婦たちの情報検索力は、凄まじいものです。
助産所に集まる妊婦たちから、
「薬は治療ではなく、症状を抑えるだけだから。
日常の食べ物を整えることで、病気にならない体づくりをした方がいいですよ」
と教えてもらいました。
薬で健康になれると信じ、たくさん薬を飲ませることが良い母であると信じてきた私には、衝撃的でした。
妊婦たちからのアドバイスをすぐには、理解することはできず、この後10年かけて学んでいくことになります。
2人目の出産は、妊娠中から食事や精神面の準備をしていたので、とても穏やかで波に乗るようなお産でした。
病院で、陣痛の痛みを一人で耐えるお産とは、全く違うものでした。
病院では、産後に子宮収縮剤を点滴して、大きくなった子宮を急速に収縮させて、分娩室から入院病棟に移動させます。
そのため、子宮の急激な収縮に伴い痛みが起こります。
助産所では、赤ちゃんにおっぱいを飲ませることで、脳内から子宮収縮させるホルモンを分泌させ、自然に子宮収縮するのを待つので、産後の子宮収縮の痛みなどありません。
また、助産所では、出産時に会陰が裂けないように、会陰を伸ばす助産師の伝統技術があります。
出産時に、会陰に避けたり、傷がないので、産後の回復に大きな差ができます。
助産所で出産する妊婦は、全体の1%です。
高齢出産や不妊治療の場合は、助産所で出産できないので、助産所出産する人は少ないのが現状です。
そのため助産所での出産情報は、なかなか入手できません。
助産所で出産できなくても、知っていればハイリスクなお産を避けられることはたくさんあるので、少しずつお伝えしていきます。
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