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【中医学】かかとのひび割れは、水分不足じゃない
【相談】
寒くなるとかかとのひび割れが痛くなります。ストッキングに引っかかったり、パックリ割れて痛みもあります。
クリームを塗っているとましになります。
水分不足が原因でしょうか?
【結論】
原因は、血の巡りが悪いからです。
血液は、栄養と潤いを与えてくれますが、かかとのむくみが固くて、血液が皮膚表面に届かないことが原因です。
この時期になると、指先のぱっくり割れや、かかとのぱっくり割れが増えてきます。
高価なクリームを塗ってもあまり変化がないのは、根本治療していないから。
では、体の中で何が起きているのか、中医学的視点で見てみましょう。
1)血の巡りが悪いとどうなる?
血は、体にある内臓や髪の毛、皮膚などあらゆる細胞に、栄養と潤いを送り届けることが仕事です。
血の巡りが悪くなる理由にはいくつかあります。
例えば、
・貧血などで、血を作れていない
・オーバーワークで血を使いすぎる
・運動不足で血が停滞している
などです。
血は、胃で作られます。
正確にいうと体のあちこちで部品が製造され、胃で完成品が作られます。
そのため、胃は、血液を作るのにとても大切な内臓なのです。
2)なぜ血が皮膚表面まで届かない?
皮膚の下に皮下脂肪があります。
西洋医学では、皮下脂肪といい、中医学では、津液と言います。
津液が病理変化を起こし、固くなるとむくみと言います。
むくみは、食べたものからできており、パン、パスタ、米、芋などの糖質やバターなどの動物性脂肪からできています。
米やバターは、冷えて乾燥すると固くなります。
自然界で起こることは、体の中で起こることと同じです。
人の体は、約60%が水分です。
水は自然界では、下へ流れるように、体の中でも水分は、下に溜まりやすくなります。
特に、体の最も下にあるかかとでは、老廃物が溜まりやすくなります。
つまり、かかとの固くなったむくみによって、血液が皮膚表面まで届かないことが、かかとひび割れの原因なのです。
3)じゃあ、どうしたらいいのか?
目的は、かかとの固くなった老廃物を溶かして汗や尿から外へ出すこと。
手段は何でも良いのです。
例えば、冷えたコーヒーに角砂糖を入れて溶かすにはどうしたらいいでしょうか?
答えは、コーヒーを温めてかき混ぜる。
自然界で起こることと体の中で起こることは同じです。
冷えて固くなったかかとは、お風呂やサウナ、岩盤浴で温める。
そして、マッサージして、老廃物を血液に乗せ、汗や尿から体の外へ出すことです。
高級な保湿クリームやマッサージクリームなどが売られていますが、乾燥の原因が何であるのかをきちんと理解することで、無駄な支出を抑えることができます。
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