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魅惑のA型作業所
障害者雇用におけるハローワーク求人の罠、それはA型作業所だ。
A型作業所というのは、就労移行支援事業所と同じ種類の福祉サービスである。つまり、一般企業ではない。それなのに、ハローワークで求人検索をするとこのA型作業所の求人が大量に出て来る。
しかもこのA型作業所は、クリエイティブ系に多く存在する。
内容だけ見ていたら応募したくなるものも数多くあるのだが、如何せん福祉サービスな為、給料は限りなく最低賃金な上、1日の勤務時間が4時間しかない。週5日働いたとしても月の手取りは7万程度だという。
実家暮らしを永遠に続けるならギリギリどうにかならない事も無くはないが、私にはグループホームに入って、ゆくゆくは一人暮らしをするという野望があった。その為、A型作業所に行く選択肢はなくなる。
ちなみにグループホームも福祉サービスだ。いきなり一人暮らしが不安な人向けに、プチ集団生活からお試ししよう的なものだ。集団生活と言っても様々なタイプがあり、プレ一人暮らしも出来る。
せめて障害年金があれば話は別だった。しかし、私の申請権利が発生するのは来年、しかも申請したところで通る保証はどこにもない。障害年金をあてにするのは危険だ。
後ろ髪を引かれる思いで諦めるしかない。
ここで、実際に検索した事のある人は疑問に思うかもしれない。一部のA型作業所では、最低賃金以上の時給で求人を出している。
しかしそこにも裏があり、細かなカラクリは避けるが、結局は大多数の人が最低賃金で働く事になるのだと、元A型作業所の支援員が教えてくれた。殆どの事業所が採算取れてないらしい。
世の中、美味い話はどこにもないのである。
そして付け加えておくと、A型作業所は就労移行支援事業所と同じ仲間なので、就労移行からA型作業所に行くというのは基本的に想定していない。
それなのに、両者にクリエイティブ系が多く存在し、肝心の一般企業に求人が殆ど無いというのは、全く理解に苦しむ。
こういう罠があちこちに張られているという事も、知っておいて頂きたい。
産業廃棄物でもどこかで何かの役に立つことを信じて、人柱は明日も生きる。…多分。