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アスペはコミュ障とは限らない

ASD(アスペルガー症候群)の比較的メジャーな特徴として「人の気持ちがわからず、思ったことをそのまま言ってしまったり、言葉をそのまま真に受けるので、コミュニケーションが難しい」というものがある。

実はこれも「自分は違う」と、勘違いしやすいポイントである。

つい最近目にしたネット記事にも「ハゲている人にハゲと本当のことを言って何が悪い。というのがASD」というような説明をされていた。

そんなバカな。と、貴方も思うだろう。

しかし、何故自分がコミュニケーション出来ているのか、一度じっくりと考えてみて欲しい。

ASDのことを「高機能AI」と例えていた人が居て、私にはこの例えが自分の中で一番しっくり来た。

貴方はポジティブな記憶よりも、ネガティブな記憶の方が多いのではないだろうか。しかも何故か鮮明に詳細に覚えていて、何年でも遡れる。ふとしたきっかけで思い出しては頭を悩ませ、あの時はどうするべきだったのか、何が正解だったのかと、幾度となく考えをめぐらせる。

実はこの蓄積によって成り立っているのではないかと思う。

決して相手の気持ちを読み取っているのではない。この人はこういう思考、こういう傾向があると思われ、あの時はこうだった、こう言ったらこうだった、では正解は・・・。

膨大な自分の中のデータベースをフル活用し、分析して答えを導き出す。

これを普通などと思ってはいけない。何せ定型発達の人達は、雰囲気で何となくわかっている。かかる労力が違い過ぎる。

出来ているからいいというわけではない。自分に常に大きな負荷がかかっていることを知らなければ、いつか限界が訪れる。

では、言葉を真に受けるのかどうかという問題について。

心理学に「カリギュラ効果」というものがある。「やるなと言われるとやりたくなる」というものだ。展示物に「さわらないでください」と張り紙がしてあった場合、貴方はどう思うだろう。

触って壊れたりしてはいけないのだから、触らないのが当たり前。

私はそうだったが、さて、貴方はどうだろうか。




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