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【詩】あるいは現実と呼ばれる過去

私たちはあの日
妙に機嫌がよくて
意味もなく笑いころげていたね

世界が自分たちを中心に
まわっているんじゃないかと
ばかげたことを本気で考えながら

だけど
この恋愛に未来はないと
感じたのはいつからだろう

手のひらの指の隙間から
こぼれ落ちる現実
あるいは現実と呼ばれる過去

こぼれ落ちてしまったものを
拾ってはいけない
それらは思い出にするべきであり

後ろをふり返ることも禁止だ


【23歳のルール】


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